白ウサに踏まれた日

うさぎと人間のこと
うさぎブログ

ひつじの村の兄弟

2016-07-17 15:32:56 | 映画と本
先週の火曜日から始まった感染性胃腸炎?が、ずるずると続いている。せっかくの三連休なのに、そういうわけで外出も危険だ。仕方ないのでビデオを借りてくる。

羊、好きです。モフモフがたくさんでてくる映画なんて最高だね。

TUTAYAで5本1000円だったので、ひつじのショーンも、しっかり借りてきてたり。

さて、感想です。

まるまる、モフモフの羊たちと、じいさんのそれなりに快適な独り暮らし、北欧のセーターと自然の映画でした。そして、宮崎県の口蹄疫のことを思いだしました。

大事に育ててきた動物を、まだ具合が悪いわけでもないのに、殺処分しなければいけない辛さが伝わってきました。あのときも、貴重な種牛の血統だけでも救えないかとやっていたなと。

それから、40年間こじれた兄弟の絆の回復。兄弟だけに、一度こじれると回復が難しいことがひしひしと伝わってくる。倒れた兄を助けたり、兄の部屋に昔の兄弟揃った写真が飾ってあったり、憎みあっているわけでもないことは伝わってくる。だけど今回の事件がなければ、たぶん、このまま一生話もせずに、終わってしまったのだろうな。で、お葬式で残された方は後悔するんだな。こじれるとね。つらいね。

ふとしたことで妹と疎遠になって、数年会わなかった時期がありました。又、会えるようになったきっかけは、父が亡くなったことでした。あのときも、父の危篤の連絡をすることさえ、躊躇したおぼえがあります。妹も驚いていたけれど。

だから、ラストの吹雪の中の出来事がなければ、絆が復活できなかっただろうというのは、自然に伝わってきました。

結末は、どうかな。
羊たちの処遇はともかく、西洋人は寒さに強そうだから、ハッピーエンドだと思うのですが。

好きな映画です。

もちろん、羊のショーン映画版も好きです。全然違うな。

人間は本を読む

2014-07-31 00:20:20 | 映画と本

年明けから部屋の引越しをしている。

 

この機会にと、物の取捨選択をして処分してみるが、

本と、コミックが、あちこちから出てくる。

片付けるはずが、つい、読みふけってしまったり、はかどらない。

 

すでに、本棚は雑多な本で満杯なのだが、

うさぎと、お風呂で読書をする習性の人間のおかげで、

気に入りの文庫本ほど、ひどい状態になっている。

読みたいのに、いつのまにか姿を消してい

る本もある。

 

もったいないけれど、読み直したいこともあり、

少しだけ、買い換えることにした。

 

「たった一つの冴えたやり方」

「海の沈黙」

「ソロモンの指輪」

「寺田寅彦の随筆」

 

今年の夏も旅行等の予定はないので、読書に励む予定


人間は本を読む

2014-07-31 00:20:20 | 映画と本

年明けから部屋の引越しをしている。

 

この機会にと、物の取捨選択をして処分してみるが、

本と、コミックが、あちこちから出てくる。

片付けるはずが、つい、読みふけってしまったり、はかどらない。

 

すでに、本棚は雑多な本で満杯なのだが、

うさぎと、お風呂で読書をする習性の人間のおかげで、

気に入りの文庫本ほど、ひどい状態になっている。

読みたいのに、いつのまにか姿を消してい

る本もある。

 

もったいないけれど、読み直したいこともあり、

少しだけ、買い換えることにした。

 

「たった一つの冴えたやり方」

「海の沈黙」

「ソロモンの指輪」

「寺田寅彦の随筆」

 

今年の夏も旅行等の予定はないので、読書に励む予定


黄色い星の子どもたち

2013-08-12 01:05:25 | 映画と本
休みなので、録画してあった映画をみる。

黄色い星、ユダヤ人迫害の話だ。

フランスはドイツに侵攻されて、
ドイツの指示に従わなければならなかった。

そういえば、以前、「海の沈黙」を読んだことがあった。

ドイツの指示に従って、ユダヤ人を一斉検挙し収容所に送る。

フランスの政権の指示で、フランスの警察が。

権力者には逆えない。

権力者の意向を慮って、それによりよく沿うことを考える。

自分自身で善悪を考える良心には蓋をして、理由をつけて、

そして、自分の良心についた欺瞞を、信じこむようになる。

かつての日本も、そうやって、戦争に進んで行ったのだと思う。

そして、今の職場も、学校も、その他。

こういう映画を見ると、強くなりたいと思う。

嫌なことを嫌とはっきりいえるように。

だけど。

貴志祐介と

2011-10-01 01:30:04 | 映画と本

すごく嫌いだが、とても惹かれる作家なのでみつけると読んでいる。

すごく嫌いなのは、私の恐れを刺激するから。

惹かれるのは、怖いから目が離せない、に尽きる。

 

天使の迷宮

クリムゾンの迷路

新世界より

私にとっての共通点は、異形。

人が人でないものに変えられてしまう怖さ。

自分が自分でないものに、変えられてしまう怖さ。

私は、

自分が人でないものに変えられるのが怖いのだと思う。

そして、

人を人でないものに変えようとする凄まじい悪意が怖い。

それから、

人でないモノに変えられてしまった、

人間としての気持ちが通じなくなってしまったモノ達が怖いのだと思う。

 

グロテスクであっても、小林泰三は、気持ちよく楽しく読めるのに。

小林泰三には、異形に対する悪意が感じられない、

むしろ、好意が感じられるからかもしれない。

貴志祐介の場合は、人の尊厳を奪い取る悪意を感じてぞっとする。

 

そして、

私は、異形と化していくであろう父と、その血をひく自分を恐れている。


木漏れ日の家で

2011-08-18 00:56:24 | 映画と本

夏期休暇の最後の日、

少し時間があったので映画を観に行くことにした。

ハリーポッターもみたかったが、

91歳の主演女優に惹かれて、母を連れて行く。

 

白黒の静かな映画だった。

隣の建物から聞こえてくる音楽の音、鳥のさえずり、外のざわめき、

まるで私自身が、その場所に居るような音で耳に入ってくる。

音はあるのに、とてもとても、静かな映画だった。

 

ふと見ると、字幕が苦手な母は寝息をたてていたのだが。

まぁ、それはそれで。

 

木立の中の古い木造の家、少し歪みのあるガラス窓、

木漏れ日はきらきらして、こんな場所で暮らせたらいいなと思う。

91歳の一人暮らしは、大変そうでもあるけど、

ぼやいたり、怒ったり、そして時には、

お気に入りの服をあわせて少女のように微笑んだり、

91歳の彼女は、とても、生き生きとして魅力的。

最後まで、自分を持ち、自分の価値判断で生き、そして死ぬ。

年輩の観客が多いというのも、うなずける映画でした。

 

 


反戦映画

2010-09-19 23:49:16 | 映画と本
新藤兼人監督のドキュメンタリーを観る。
98歳の監督が、遺言として、
自分の戦争体験を映画化するとのこと。

32歳で下っ端の下っ端として徴兵され、
掃除からはじまり、
若い予科練生たちの身の回りの世話をする。
そして、上官の引くクジで、
60人はフィリピンに送られる途中で戦死、
30人は潜水艦に乗せられ戦死、4人も戦死、
新藤兼人は、生き残った6人の1人だ。

徴兵された兵隊が、
雑役夫の仕事をさせられるとは思わなかったけど、
確かに、そういう仕事だって必要なわけだ。
そして必要なコマは、調達すればよい。
前線で戦うコマが必要になれば、適当に選んで送り込む。
洋服屋さんも、床屋さんも、映画監督も、
関係なく、同じコマとして。

たまたま、先日、同じ反戦映画のくくりでキャタピラーを観た。

まだ、完成しても居ないのに比較するのも変だけど、違うね。
戦場に送り出す場面をとっても、キャタピラーは浅いなと思わされた。

2011年公開ということなので、それまで、
監督には元気で居ていただきたいと思う。

そういえば、北斎漫画の監督でもある。
北斎だって、死ぬまで描いていたのだから、
次作の構想を練っていれば、1年なんてすぐかもしれない。





キャタピラー

2010-09-06 01:01:08 | 映画と本
若松孝二監督のキャタピラーを観る。
戦争で負傷し、手足・聴覚・言葉を奪われた軍神として
戻ってきた夫を介護する妻の話。
江戸川乱歩の芋虫を思わせる設定。
ジョニーは戦場に行った、なんていうのもあったな。

反戦映画なのだが、夫婦の映画でもある。

江戸川乱歩の場合、おどろおどろしさと同時に
奇形になった夫とのセックスの描写が印象に残っている。
反戦のメッセージを受けた記憶にない。
本だからかもしれない。

この映画の場合、
芋虫状態の夫の姿が赤裸々に描写される。
あんまり赤裸々に描写されているので、そのうち慣れてしまう。
夫に食事を与え、下の世話、セックスまでしているのが、
まるで、飼わざるをえない、飼育動物に餌を与えているように思えてくる。

なぜなら、この夫と妻の間には人間同士の気持ちの触れ合いがない。
一方的に要求され続けるだけでは、コミニュケーションはない。

月日がたつにつれ、妻は苛立ちをあらわしていく。
だいたい、もともと愛情ある夫ではなかった様子も伺えるし。
勃たないペニスの上にまたがり、ののしり、叩く。
夫は戦争中、現地の女性を強姦したときの記憶をよみがえらせおびえる。

それでも、妻は夫の介護を続ける。逃げ出すことは許されない。
夫は、最終的に、逃げたけどね。

・・・

蛇足。

今は、戦時中ではない。軍神を称える人たちも居ない。
貞操を守り、夫の介護をするのが軍神の妻の努めと言う国防婦人会も居ない。

だけど。

同じようなことは、今もないわけじゃないなと、背筋が寒くなった。

・・・

読み直すと支離滅裂。

奇形になった夫とのセックス、動けない相手の支配にどす黒い興味を抱き、
コミニュケーションをとれない相手への終わることのない介護に恐怖を覚え、
国防婦人会の姿に、だけど、きっと、巻き込まれるであろう予感に幻滅を受け、

嫌な映画だ。


遅ればせながらアバターを観る

2010-08-17 00:51:19 | 映画と本
リアルに再現されたCG、
空に浮かぶ島、
幻想的に発光する異国の植物に圧倒される。

3Dで観るんだった。

話の内容は、
インディアンの迫害というよりも、
ベトナム戦争を思わされる。
火器で燃やし尽くすところが。

グラフィックには圧倒されたが、
話は、好きになれない。

なんとなく、だけど。

10月には再上映されるらしいから
映画館で観る・・・?



アキ・カウリスマキ

2010-08-13 23:39:26 | 映画と本
夏期休暇なので、ビデオを借りる。

ウィッカーマンの旧作を見たかったので、ツタヤの通販を試す。

この辺りでは、なかなか目にすることのできない、
アキ・カウリスマキのDVDがあったので、あわせて借りる。

レニングラードカウボーイ、好きだったので。

幸いなことに、予約待ちもなく借りれた「過去のない男」、
アキ・カウリスマキだなと思いつつ見る。

少ない台詞、独特な無表情、やりたいようにやっている登場人物たち、
感動とか、情熱とか、そういったものとは、かけ離れた世界。

一見、優しそうにみえない、無愛想で無口な人たちが、
記憶を失い、財産も何もない主人公に対する、親切。

親切にしてあげているという意識もなく、
親切を受けているという負い目もないのが、心地よい。

時々、ちゃっかりしているところも、それはそれで捨てがたい。

やっぱり、好きだなぁと思いつつ、堪能する。

肝心のウィッカーマンのほうは、音楽にやられました。