朝、人間が目覚める頃、
うさぎ場所に引きこもってだらけている。
人間は、庭に少しだけ残る野草等を摘む
ノゲシ、ハコベ、ヨモギ、セリ、カキ菜、フェンネル等
さすがに季節なので、この地方でさえも、時には霜で凍りついている。
片手にひと握り、我ながらサービスがいい。
暖房の効いている茶の間のケージを用意する。
わら座布団の上に、牧草を敷いて、水とペレット、そして野草を用意する。
ケージは、前を除いて、古いタオルケットで覆ってある。
狭くて、薄暗いうさぎ穴のできあがり。
だらけているうさぎの首根っこを掴んで、連れてくる。
暖房のない部屋は、さすがに寒いから仕方ないね。
野草、ペレットをぼつぼつ食べはじめるうさぎを置いて、
人間は稼ぎに出かける。
うさぎ、狭いケージの中で、もぞもぞ過ごす。
食べて、寝そべって、水を飲んで、トイレをして。
人間が帰って来る。
気が向けば、野菜のきれっぱしを少しもらえる。
人間に余裕があると、
うさぎはケージから引きずりだされる。
お尻を弄られて、目薬を差され、足裏を弄られる。
うさぎは、アウアウと身もだえして空しい抵抗をする。
やがて、人間が寝る時間になる。
うさぎは、ようやくうさぎ場所に戻される。
ペレットを食べ、たまには牧草をつまむ。
人間が寝静まった後は、うさぎの時間・・らしい。
暗闇の中で、ぱたぱたと足音が響く。
そして、翌朝、最初に戻って繰り返し。
うさぎ10歳、こんなもんでしょうか。