正月休みにテレビを観ていたら、
ゴッホ展のルポをやっていた。
白いバラの絵に、あ、これ観たい。
というわけで、何の準備もなく都会へ。
美術館の前は、なんだか長い行列が。
なんと、120分待ち。
気温10度の曇り空の下、1時間たつ頃には、手は冷たいし腰は痛いし…。でも、子どもからお年寄りまで粛々と待っている。まだあと1時間はある…。
待ってよかった。
寒さに耐えてよかった。空腹も、腰の痛さも、トイレも、我慢して待ち続けて、観れてよかった。
27才から画家を目指したゴッホの変遷が
、影響を与えた数々の画家の絵とともに、展示されていました。
つまり、あのゴッホに影響を与えるほどの人達の絵と、ゴッホの絵が一緒に観られるのです。なんて贅沢な。
音声ガイドも借りたので、ゴッホの手紙を弟のテディが読み聞かせてくれる。一枚一枚の絵に対するゴッホの想いが伝わるようで、いいねぇ。
それに、私の中のゴッホのイメージは、ひまわりの黄色だったのだけど。
入ってすぐの【馬車乗り場】【待合室】
は、尊敬していたミレーのような暗い茶色の農民の生活を描いた写実画だった
実はハーグ派のこと、ここではじめて知りました。中でもヨゼフイスラエルスが、好きだなって。海の表現とか、あ、好きだなって。
素描にリトグラフ。
【ジャガイモを食べる人々】って有名な絵なのかな。ゴッホが新しい描き方に挑戦して、周りの人達にリトグラフを配るほど自信満々だったのに、酷評されたらしい。特に配ったリトグラフが。辛かったろうな。
【鳥の巣】ほとんど暗闇の中の鳥の巣と卵の絵。絵はがきがあったら買おうと思ったけど…。
パリに移ってからは、印象派の影響を受けて色合いが明るく変わっていく。絵の具も盛るようになるのね。
移ったばかりの頃なのかな。
【ブリュット=ファンの風車】珍しく水彩画、まだあまり明るくはない色合いだけど。好きな絵。
ゴッホがモネの風景のように人物を描きたいと思ってたなんて、知らなかった。
モネ【花咲く林檎の樹】優しい春の絵。
モンティセリ【陶器壷の花】絵の具がこれでもかと持ってある。暗い背景に花のいろんな色が鮮やかに。特に赤色が印象的。ゴッホもこんな風に、色を描いてみたいと思ったらしい。
そして、アルルへ。一気に明るくなる。私のゴッホのイメージは、この時代かもしれない。【麦畑】の黄色。
【タンギー爺さんの肖像画】が好きだなって。とても暖かく描かれている。
このあと、耳切り事件があって、療養院に入るのよね。
【サン=レミの療養院の庭】いい絵です。花が咲きほこる庭、白い花さえも鮮やかに。
そして【糸杉】なんだかザワザワする。
【薔薇】白薔薇の絵だと思っていたけど、退色してこの色になったと。そういえば背景の緑も色あせてる。だけど、今の絵も好き。元の絵はどんなに鮮やかだったんだろうな。
帰りに、もう少しゴッホのことを知りたいなと、八重洲ブックセンターに寄ってみた。
一気読みでした。