季節の変わり目なのでショコラが小汚い。
アメリカバイソン並みのぼさぼさ毛で覆われている。
油断しているウサギをひっつかまえて、ぶちぶち抜く。
むしっては丸め、大量の毛玉ができる。
ショコラ、ぶひぶひ鼻息をたて抵抗する。
大雑把にむしった後は、毛繕いの要領で。
よくノンタンが、私の腕にやるように。
爪先で毛束を摘んでは、ちまちま抜く。
これがまた、チクチクと痛かったりするのだが。
ショコラの鼻が、ふがふがと悲しげな鼻息をたてている。
なんだか、ウサギを虐待している気分になってくる。
そのうち、涙目になってくるのではないかと、
腕の力を緩めると、あっという間に逃げていく。
・・・
これやるから、嫌われるんだよな。
離れた場所に寝そべり、恨めしそうな目のショコラを見て、
ほんの少しだけ反省する。
・・・
でも数日すれば、やっぱり、ぼさぼさの毛皮が気になって、
ひっつかまえて、以下、繰り返し。
換毛期が終わるまで、食べ物で釣る関係に成り下がる。