水曜日の夜、
ノンタンがふやかしたペレットを食べない。
口元にもっていくと、ぷいっとむこうを向く。
これならと差し出したフェンネルも、好物のみかんも、
アゴをすりつけるだけで食べようとしない。
おかしい。
外トイレに入るが、いつもならポロポロ落ちるふんの音がしない。
さらに、おかしい。
触ってみると心なしか、体温が低いような気がする。
急に寒くなったからかもしれない。(室温16度程度)
暖めようと、布団の中に招きいれると、当然のように嫌がって逃げ出す。
ならばと、撫でてみると、これも、あまりしつこいと嫌がられる。
しかたないので人間は寝る。
木曜日の朝、
トイレの中に座り込んでいるウサギと目があう。
やはりおかしい。
ものすごい毛の絡んだ糞が一つ落ちているほかは、
糞をした痕跡がない。
牧草も食べていないようだ。
ケージの中にカイロケースを入れて、
ペレットとふやかしペレットを用意して出勤する。
夕方
残業を断り、慌てて帰る人間。
朝与えたペレットがかなり残っている。
落ちている糞もかなり小さく少ない。
シッコをした形跡が見当たらない。
家族が与えたニンジン葉を1枚食べ、
牧草を食べている様子もあるが、
かかりつけの病院に連れていくことにする。
触診した医師は、
換毛期と、急に寒くなったので、
お腹の動きが悪くなったのだろうという。
注射を打って、飲み薬をもらう。
心配性の人間は、
シッコの痕跡がなかったのと、
ずっとトイレに入っていたのが気になると伝える。
人間の心配性と、
ノンタンの子宮癌の既往歴を把握している医師は、
ならばとエコー検査をする。
尿が溜まっている形跡はなく大丈夫だといわれる。
木曜10時、
与えられた薬を飲ませる。
甘いからか、喜んで舐めてしまう。
ふやかしたペレットを口元に持っていくと、
いつもの半分くらいは食べる。
とりあえず、回復基調ということで。
ノンタンはもともと、寒さが苦手らしい。
はじめて家に来た頃にも、突然寒くなった日、
耳が冷たくなり、うずくまり、何も食べなくなってしまったことがある。
今回は、高齢化のせいもあり換毛期がだらだらと伸びているため、
寒さにもやられ、胃腸の調子を崩してしまったようだ。
1週間、投薬継続。
暖かくして、少しだけ、いたわってあげようかと。