新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

カリフォルニア州のSM氏からの便り

2025-01-12 06:47:02 | コラム
大火事と保険:

実は、カリフォルニア州のLos Angeles近郊に住むSM氏一家の安否が気懸かりだった。彼等が安全だったことは昨日彼の長男のYouTubeを見て知った。言い訳をすれば、お見舞いのメールを送るのを先送りしたまま9日から出かけていて、昨日帰ってきたばかりだった。早速「無事で良かったですね」と送信。

速効で下記のような返信があったので紹介しよう。私が火災の被害の他に重要な問題だと感じたことはと言えば「損害保険」なのである。流石にSM氏で、その点にも下記のように触れていた。

>引用開始
どこに起きても不思議でないのに、当地は今回無事でした、

自然環境に恵まれすぎた反動で呪われたカリフォルニアと言われますが今後も他州への移住が多くなるのでしょう,まあ我々庶民には変化はありませんが、火災保険がどうなるか?は大きな関心事です,

昨年は5割り増しで年間2000ドル弱、take it or leave itです、保険なしはヤバイので従うしかない、会社側は加州や水害のフロリダから撤退したいわけです、
<引用終わる

かれはDiamond BarというLAの空港から90分ほどのドライブで到着する住宅地に住んでいるが、私はその辺りの地理に全く暗いのでLAの市内からどの方角になるのかは知らない。

2,000ドルの損害保険料であるが、現在の為替レートでは30万円強になる。“take it or leave it”とは、保険会社の提示した価格には「妥協の余地無し」か「この価格で決まり」か「交渉には応じない」という強硬姿勢を示す表現である。如何にも高飛車のように感じるかもしれないが、これこそが典型的なアメリカ式の交渉に仕方である。

私は30年前になった神戸の大地震や、西日本で続いている豪雨による災害、近くは能登の地震と豪雨のような大災害が続けば、被害地における損害保険料が急騰して、地域の方々は負担が増えているはずだと思っている。また、損保会社も負担が大きくなり、カリフォルニア州で生じているような保険料の増額を迫っているのではないかと想像していた。だが、それについての報道がないのは何故だろうかと思う。

話をカリフォルニア州の火事に戻そう。この火災はやや微妙な時期に発生したもので、バイデン大統領の任期は終わろうとしているし、トランプ次期大統領は既に現職の大統領の如くに意表を突くというか突飛なというのか、「アメリカファースト」及び「トランプファースト」の政策を打ち出しておられる。だが、この件については具体策を語っておられない。カナダを51番目の州にすることよりも緊急性は高いと思うが。

トランプ氏はそもそも異常気象を認めておられないようだが、長期間雨が降らず、過乾燥になり、強風が荒れ狂うのは正常だとは思えない気がする。トランプ次期大統領(と言っても、就任は来週の20日である)が如何なる手段を講じて鎮火されるのか、LA近郊の豪華さを復活させるのかを見守っていこう。