新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月17日 その2 外国人観光客と移民受け入れの問題点

2023-09-17 10:53:05 | コラム
「インバウンド」に依存する政策への疑問:

本日の産経新聞には「不法滞在等の外国人を強制送還する場合のチャーター機等の費用が嵩んでいる」と報じる記事があった。そのような種類の外国人が強制的に送還される場合の暴挙、悪行、行儀の悪さを細かく取り上げてあった。私は良くも悪くも「立派な報道である」と評価したい。

私は長い間の海外での経験から、外国人をその国の経済発展の程度と、民度を考慮せずに業務だろうと観光だろうと、入国させる事には否定的なのである。と言うのも然る事ながら、未だにマスコミの論調が「外国人様のご来日歓迎」のような論調であることが気になって仕方がないのだ。彼らは諸外国の何を見て言っているのかとの疑問であり、批判でもある。

彼らが駐在員(特派員などという時代感覚が欠如した言い方は採らない)を全世界に送っているはずだから、諸外国の実情を承知しているべきなのだ。それにも拘わらず、何時まで経っても「インバウンド様」が落として下さる外貨が疲弊気味の我が国の景気回復の起爆剤になるが如き論調を展開するのだ。ここ新宿区百人町/大久保界隈に来てみれば「そんなのは実情を知らない世迷い言だ」と直ちに解るほど、この辺りは彼ら下層のインバウンドに食い荒らされていると解る。

外国を論じるにならば「その国がG7等に入っているのか」も有力な判断に基準になるが、その国の経済力、豊かか貧困か、民度の高さは辺りをキチンと見定めておかないと、俗に言うLDCや発展途上国のそのまた低階層の連中が押しかけてくることになってしまうのだ。そうなってしまうとどのような惨状になるかは、埼玉県の川口市が最悪の例に挙げられているが、ここ新宿区の芳しくない状態は今日までに繰り返して取り上げてきた。

彼らは世界最貧国に挙げられている自国よりも、経済的に安定し、治安が良く、外国人に優しい(friendlyなんていう単語が当てられているが)、食べ物が豊富な我が国を選んでやってきて、ヴィザが失効しようと何だろうと不法滞在を続けるのだ。そして、察するに帰国しても安楽に過ごせるだけ稼げば帰って行くのだ。彼らが我が国を食い物にしている証拠に、ここ新宿区の一角には送金事務所(店舗)が乱立してしまっている事態からも解る。

私が責めたいのはこれらの現象だけではない。政府の景気振興策が余りに貧弱なので、賃金が上がらず(上げられない凡庸な経営者が多くて?)、可処分所得が増えないので内需が振興されず、大して効果がある訳でもないのにも拘わらず「オーバーツーリズム」などに悩まされる「インバウンド」に依存しているのだ。もっと根本的で民の竈が潤うような施策を講じて貰いたいのだ。何故、我が国にはGAFAMが育ってこないのかを反省して貰いたい。

インバウンドを讃えるマスコミもだらしないのだ。その最中に本日の産経のような記事を載せることは、歓迎しても良いと思っている。本来は先進国の中でも私が言う支配階層に属するような人たちに来て貰えるような体制を整えるべきなのだ。だが、何時まで経っても中国の爆買いに期待しているようでは景気が回復するのは「百年河清を俟つ」にも等しい無策ではないか。現に私の上司や同僚だった人たちは、リタイア後には一人もやってきていない。

招くべき外国とその国の指導的階層に焦点を絞った観光立国策を立案して欲しいものと考えている。何時まで経っても京都と浅草が観光名所では事態は変わらないのではと懸念している。政治家にも所管の官庁にも諸外国に出向いて、もっとより深く外国を知る努力を願いたいのだ。来て貰う人たちは選べないが、是非とも来てほしい人たちは選べるだろう。その人たちに向かって焦点を絞る体制を整えられれば良いのだが。



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