新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

石破内閣の当面の課題

2024-11-08 07:37:31 | コラム
難問山積と言われているが:

石破総理/総裁は辞任すべきか:
議員総会で表立って辞任を要求した人は少なかったと報じられていた。意外でも何でもないと受け止めた。選挙から勝ち上がってきた議員たちは高市早苗氏を避けて石破氏を選んだのだから、今更「辞任せよ」と言い出せる訳がないと思う。政党という組織の内部がどうなっているか知らぬが、会社ならば課長に任じてくれた社長に「貴方は力量不足だからお辞めなさい」と直言できる訳がないのと同じか。

複数の世論調査とやらでは「首相は辞任せずとも良い」が過半数を占めていたとのニュースがあった。石破首相はこれで意を強うしたのではないだろうな。アメリカの世論調査が3.3億人の中から3,000人の意見を訊いても無意味だとの批判があった。我が国の世論調査では1.2億人の中から何人を選んだのだろう。

幹事長は免責か:
森山幹事長は「落選した元議員からその原因を聴取して今後の参考にする」と表明したそうだが、大方の報道では主たる敗因は石破首相の不安定な言動と2,000万円の給付にあると決めつけている。だが、幹事長は「それ以外の原因があるのかを調べたい」と考えているのか。首相も幹事長も自分たちには責任はなく、落選した者たちの自己責任だとでも考えているらしい。

トランプ氏と電話会談した:
15分ほどだったそうだが、通訳が入っていれば7分ほどだ。石破首相は話しやすい方で、何れお目にかかるとなったと語っておられた。首相がどれほど外国人慣れしておられるのか解らないが、あのファーストネームで呼びかけ合う世界では、初対面でも一気に打ち解けた雰囲気が醸し出されて、陳腐な言い方をすれば「100年の知己に会った」かの感がある。

実は、これが恐ろしい点なのだ。相手の地位も身分も高い偉い人であっても「何だ。緊張しなくても良いのだ。先方様はこれほど対等に接してくれているじゃないか」と錯覚させられるのだから。英語という言語には日本語のような丁寧語やあからさまな敬語がないので、初対面でも親しげな会話が出来てしまう。この点を承知して十分に注意して取りかからねばならないのだ。

それに加えるに、彼等の社交辞令の巧みさも恐ろしいのだ。お世辞とは思えない鮮やかな褒め方をする社交性がある。トランプ氏は選挙運動中にはあのようなとても上流階級にある人とは思えないざっくばらん過ぎる言葉遣いで辟易させてくれたが、個人的には極めて常識的な方だという話を聞いた記憶もある。石破首相も故安倍元総理の手法に倣って、親しくなれるよう努めて頂きたいものだ。

第二次石破内閣:
再び陳腐な言い方をすれば、国の内外に難問が山積しているのだ。私にはその多くは時代に取り残されてしまったかも知れない高齢者の感覚では、容易に対処できない恐れがあると思うのだ。その時期にあってバイデン大統領はインフレを生じさせたし、対移民政策を不行き届きにした。石破首相には時代を牽引できる若手(60歳以下か?)の起用を考慮せねばならないというような認識があるのだろうか。

要するに、年功序列や、当選回数や、論功行賞のような人選が通用しない自民党の現状だという認識をお持ちだろかと言う意味だ。私は我が国の国会議員にはビジネスの世界(実務の世界)から転じてきた人が少ないと見ている。換言すれば「元官僚か、地方議員から順繰りに上がってきた人と、世襲」という意味。それだけの経験で、この急速な変化と進歩の時代に対応できるのかという疑問でもある。