Playing the AngelDepeche ModeSire/Reprise/Muteこのアイテムの詳細を見る |
PRODIGYに10年ほど前に始めてであったときほどの衝撃を味わった。
こんなにかっこいい音楽があったなんて!!
正直そう思った。
DEPRCHE MODEというグループ名にあまりに厳めしい出で立ちの男・・・
視聴してみると超ダンディーな音が流れてくる。
日本語版の解説でメンバーの一人がこのアルバムは「“苦痛”と“困難”をさまざまなテンポ」で表したものであり、「欠点や弱点だらけの人へのメッセージ」である。と言う。
またメンバーの一人マーティは、このアルバムの中の“I WANT IT ALL”と言う曲の解説として、
「自分は、必要なものをすべて手に入れているのに、なぜそれに気付いて感謝できないのか、そしてなぜ手に入れたものを壊そうとしてしまうのかといったことを歌った曲なんだ。僕は美しい妻やかわいい子供たちに囲まれて幸せなときでさえ、ネガティブなものに引き寄せられてしまう。ドラッグやアルコールといったものではなくても、自分を傷付けるものにね。幸せを手に入れると、それをばらばらに引き裂きたくなる衝動に駆られるというか、自分にはふさわしくないと感じてつっぱねてしまいたくなる。」
というように述べている。
抗うことのできない生。
20代の若者と違い、そこに妥当な理由を発見してまでも、継続を余儀なくされるというか、キェルケゴールのいう絶望を抱えてまでも、這い進むことをごく当たり前のように受け止められている生。
その不条理さをまざまざと見せ付けてくれるあまりにも美しく深遠な感じのする音楽だ。
内容とメロディーこそ対照的ではあるが、どことなく彼らと同世代でもあるR.E.M.を髣髴とさせる部分もある。
ダークなR.E.M.とでもいえばいいのだろうか。
小難しい説明はさておき、とにかくかっこいい音楽だ。