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北タイ陶磁の源流考・#28<ドン・ハインの「東南アジアの窯業系統・3」>

2017-03-02 10:53:32 | 北タイ陶磁
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2.窯の進化と機能・その2
地下式窯で困るのは焼成の都度、最も損傷を受けるのは、焼成室の天井であった。補修の必要や、損傷がひどい時は新しい地下窯を別の場所で掘る必要があった。その地下式横焔窯の課題解決のため、移行式窯(半地下式横焔窯)を生み出すことになった。課題はやはり、ドーム(天井)構築の対処法である。一時的な枠組みまたは他のサポートによって、厚さ約15センチメートルの粘土スラブによってドームを作り出した。
一部の掘削窯の内壁面は、後で焼失する格子状の竹で構成されている場合もある。しかし、全ての窯がそうなっている訳ではなく、掘り下げただけの場合もあった。
窯の下部が掘り出された後、砂や土砂が盛り付けられ、ドームの所望の輪郭に成形され、次いで粘土を盛付けた土砂の上に貼り付けた。乾燥後、土砂を(容易に)掘り出すことができた。




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