今週末29日(土)16時から開催する『しずおか地酒サロン~地酒は地域の元気のミナモト!売り手と呑み手の車座本音トーク』の資料として、しずおか地酒研究会のみなさんや当ブログの読者の方々からアンケートを募集し、集まった回答を少しずつまとめています。面倒な書き込みを要するアンケートにもかかわらず、これまで回答を寄せてくださった方の中には、これをこのまま“静岡酒へのラブレター”みたいなタイトルでエッセイ集にしたくなるほど、ジーンと来るエピソードも。当日参加の方も、参加できない方も、アンケートに時間をかけて応えてくださる方というのは、ふだんから静岡酒への(愛情も苦情も含めた)あふれんばかりの思いを持っておられるんだなぁと実感します。
冗談抜きに、みなさんの素晴らしいメッセージを集めた本ができたら…と本気で思い始めています。いただいたアンケートは、サロン当日、参加者に資料として配布するほか、当日はメディア関係者も何人か参加予定なので、本気で書籍化することを相談してみようかな。
今回は『静岡の酒を扱う上で励みになった・静岡の酒を扱ってよかった!と思えたエピソードを』という設問に対する3本の回答をご紹介しますので、「私にも静岡酒愛がある!」という方は、26日(水)までにアンケートをお寄せくださいませ! お待ちしております。
■平成16年に静岡県清酒鑑評会純米部門で初めて一位になったとき、同じ樽の酒を少ないながらも商品化して販売したところ、またたく間に売り切れてしまいました。自分のために取っておいた酒までも「どうしても」というお客様に譲ってしまい、じっくり楽しむ間もなく、その味は思い出の中となってしまいました。
平成19年の静岡県地酒まつりIN TOKYOで一組のカップルから声をかけられました。「実はわれわれこのたび結婚しまして、このお酒の造り手のあなたと、これで一緒に乾杯してほしかったので…」と取り出された酒が、その幻の酒でした。ありがたさと嬉しさと懐かしさで思わず涙が出てきてしまい、お2人の前で封を切らせていただき、その場で思い出深い乾杯をさせていただきました。感動の味が一瞬のうちに思い出の中から飛び出して来て、たった5分ぐらいの出来事でしたが、心をこめて造ったものがこんなにも人に喜ばれた、造り手冥利に尽きる時間でした。(富士錦酒造社長・清信一さん/芝川町)
■当店では地酒好きのご常連様がたが集まって、毎年1回の割合で唎酒会を楽しんでおります。県産酒8銘柄を選び、種目別当て(本醸造・純米・吟醸)や銘柄当てを競い、上位者には賞品を授与します。表彰式では出場者は童顔の顔で大騒ぎ。その後は8銘柄をゆっくり呑み直し、楽しいひと時を過ごします。終わり際には次回の8銘柄の選定に取り掛かります。真剣に考えたり楽しんだりする方々のお姿を拝見していると、地酒を愛してこうして集まってくださる御常連の皆様が何よりの宝物だと幸福感に浸っております。
転勤となったサラリーマンのお客様が、赴任先の大阪でひとり静岡の酒を宣伝してくださって、職場の社員一同を引き連れ、大阪からツアーで来てくださったこともありました。カナダの某大学の教授が「磯自慢が呑めるから」と教え子の招待で来られ、大喜びされたことも。
こうして静岡の酒を扱って35年。今のような経済情勢の中で初心を貫き、持続させていくことは大変ですが、ご理解ご支持くださるお客様を宝に、これからも大切に歩んでまいりたいと思います。
蔵元の皆様には、我々売り手が責任を持ってお酒とお客様を大事にしてまいりますから、どうぞこれまでの姿勢を崩さず、美味しい酒をお願いいたします。(豆腐料理「豆岡」女将・岩崎末子さん/浜松市)
・・・便箋5枚つづりでご丁寧に直筆でいただきました。当日参加できないからと、わざわざ参加費を同封してくださいました。本当にありがとうございました。
■以前、しずおか地酒サロンに参加した帰りに、日本酒をお土産に買って帰りました。その日、家には母と祖母がいて、2人が日本酒を喜んで飲んでくれたのはもちろん嬉しかったのですが、それ以上に、3代そろって地酒の味や香りを同じように味わい、楽しく過ごしていることに、大きな幸福感を感じました。(20代・一般女性)
第35回しずおか地酒サロン~地酒は地域の元気のミナモト! 売り手と呑み手の車座本音トーク
■日時 8月29日(土) 16時~18時ごろ
■場所 静岡市産学交流センターB-Nest 6階プレゼンテーションルーム
■内容 トークセッション&映像鑑賞&売り手イチオシの酒テイスティング
*今、川下(消費側)が求める地酒のあり方や、地酒の地域における存在価値について、静岡県内の酒販店主&地酒愛好会主催者がざっくばらんに語り合います。たとえば・・・
〇売り手は、地酒への理解度・愛着度の異なる飲み手にどんなアピールが必要か?
〇地酒を地域活性化に生かしたいという他団体・異業種と、どんなコラボが可能か?
〇呑み手が求める地酒情報・地酒体験とは?
今の静岡の酒に対して言いたい・聞きたいことがある方の飛び入りトーク大歓迎!参加酒販店主一押しの静岡酒テイスティングタイムも設けます。セッションの内容は(財)静岡経済研究所「SERIマンスリー10月発行号」にて紹介予定。
(映像上映)『吟醸王国しずおかパイロット版09バージョン(20分)』・・・先月急逝された開運の名杜氏波瀬正吉さんのインタビューも収録!、『日本酒造組合中央会制作・SAKE~日本酒が出来るまで(15分)』
■会費 1000円
■申込 鈴木真弓のメールアドレスまで(プロフィール欄参照)
■締切 8月26日(水)
■アンケートのお願い
当日の参考資料にしますので、以下の設問のうち、お答えできるものについてご意見をお寄せください。当日参加できない方はぜひ!
お名前( )
*外部へ記名はOK?・NG?
①売り手(酒販店・飲食店)ならびに地酒愛好会主催者にとって、静岡の酒を扱う上で励みになった・静岡酒を扱ってよかった!と思えた「ちょっとイイ話」「深イイ話」をなるべく具体的に教えてください。
②売り手(酒販店・飲食店)ならびに地酒愛好会主催者にとって、静岡の酒を扱う上で一番苦労することは?またどんな改善策が望ましいと思いますか?
③呑み手(消費者)として、静岡の酒で感動した・楽しめた「ちょっとイイ話」「深イイ話」をなるべく具体的に教えてください。
④呑み手(消費者)として、静岡の酒で残念な思いをしたこと、日頃から改善してほしいと思っていることがあれば教えてください。
⑤地酒でこんな企画をしてみた、地酒と〇〇〇がコラボすると面白い!というアイディアがあればお願いします!