杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

ふじのくに極みの食材調味料大試食会!

2011-02-15 22:58:37 | 農業

 かねてよりご案内のとおり、15日は静岡県商工会連合会のしずおかうまいもの創生事業『ふじのくに極みの食材調味料』県内発表会が開かれました。

 この事業は今回で5年目になりますが、試食会としては一番オイシイものが揃って、参加者が大喜びしてくれた会になったんじゃないかなあ。試食用のレシピを『ビオファームまつき』の松木一浩さんが考案し、現場では静岡を代表する日本茶インストラクター土屋裕子さんがフードコーディネートしてくれたんです

 

 参加人数はいつもより少なかったんですが、メディア関係者が多く、SBS静岡放送と静岡朝日テレビが取材に来てくれて、夕方のニュースで結構長めに紹介してくれたし、雑誌や情報誌の関係者も試食に舌鼓を打ってくれました。今回パスした人、すごーく損したと思いますよ

 

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 まず商品紹介を。河津町の㈱市山が開発した『伊豆のおかずわさ び』は、伊豆天城産の生わさびの茎を、旬の野菜と一緒に刻んで浅漬けにしたシャキシャキのトッピング。そのままお総菜として食べてもいいし、納豆に和えてもいい。試食ではオリーブオイルと和えてローストビーフにトッピングしていただきました。先週末から腹を壊していた私は、毎日おかゆにこれを混ぜて食べてます。マイルドな辛さとシャキシャキ感がクセになって、何にでも合うから飽きないんですよね~。もちろん酒のつまみにもなります

 

 生わさびの茎って普通の漬物屋さんではなかなか手に入らなくて作Imgp3664 れないんですよね。市山さんは河津のループ橋をすこし南下したところにあるわさび加工販売店なので、伊豆へ旅行へ行かれる方はぜひ立ち寄ってみてください!!

 

 

 

 

 

 

 

 伊豆箱根鉄道修善寺駅の近くにある修善寺醤油㈱が開発した『伊豆産わさびのペッパーソースSABISCO(サビスコ)』は、伊豆産わさびの茎をミキシング&ペースト状にした和風タバスコ。強烈な辛みでImgp3666 油断してたくさんかけるとバラエティ番組の罰ゲームみたくなるけど、やっぱりわさびなので、チリペッパーのタバスコに比べて辛さがマイルドかつ上品で、和洋中どんな料理にも使えます。

 

 修善寺醤油さんのもとには、早くも大手商社や海外からも引き合いがあり、今月初めの東京ビッグサイトのグルメ&ダイニングスタイルショーでも一番話題を集めました。

 

 私は先日、取材で川勝知事にお会いした時、取材内容には関係ないのにずうずうしく「こんなの作りました~」って調味料一式を直接お渡ししたんですが、SABISCOを見てすごく面白がってくれました。人に説明しやすいんですよね、伊豆のわさびだし、形状はタバスコみたいだし、むちゃくちゃ辛いけど味はいいし 土屋さんが用意してくれたピザに、タバスコ代わりにかけたらGOODでした

 

 

 

 

 静岡市清水区由比の小倉食品が開発したのは『由比桜えびドレッシングImgp3651・百年の奇跡』。素干しした駿河湾産桜えび、風味のつよい触角を粉末にしてチーズとコラボさせたシーザータイプドレッシングです。

  “百年の奇跡”というネーミングは、駿河湾で桜えびが1894年に発見されてから百年余り、小倉食品さんもまもなく創業百年を迎える中で、いろんな桜えび加工商品が生まれましたが、シーザードレッシングというのは初めてなんですね。

 エビにかけるマヨネーズでエビマヨとか、エビドレとかはあるけど、エビがまんま入ったドレッシング自体珍しいし、ましてや高価で貴重な駿河湾産桜えび。マヨネーズやドレッシングを作る一般の調味料メーカーでは材料調達ができず、不可能だったと思います。こういうのが出来たって桜えび産地ならではの奇跡ですね~と感心してしまって、つい、こんな仰々しい名前を考えてしまったんですが、先方はとても気に入ってくれました。Imgp3652

 

 

 桜えびの味がしっかりわかってパンチの利いた味で、生野菜やアボカドとの相性がとってもいい。私は東京の展示会で手持ちのクロワッサ ンにつけて食べてみたら、おしゃれでぜいたくなエビ風味サンドになりました!

 

 

 

 菊川市のフンケン茶業が開発した『菊茶カ(kicchaka)』は、菊川産の深蒸し粉末緑茶を加えた料理だし。緑茶のだしって、ありそうでなImgp3655 かったんですよね。

 

 以前も書いたように、これのお茶漬けが絶品で試食用にもちゃんと用意していただいて、みなさん大喜びでした!またコカブの浅漬けは爽やかな黄緑色が本当にきれいで、着色料を使った漬物とImgp3656は違う、ホンモノ感があります。作り方はカンタンで、コカブを薄切りにして軽く塩もみし、水けを絞り、菊茶カをふって、メカブを加えて和えるだけ。う~ん、これも酒の肴になる!

 

 

 『菊茶カ』というネーミングは、菊川市に菊茶花(きっちゃか)祭りという春祭りがあって3年前に途絶えてしまったのですが、その名前を残したいと思い、“菊川の お茶のカテキンパワーだし”という意味をこじつけました。なんとも安直な発想ですが(苦笑)、フンケンの社長さんは一発で気に入ってくれました。

 

 

 

 

 浜名湖の雄踏漁協の近くにある㈱海老仙が開発した『鰻パワーのImgp3657 長寿ドレッシング・仙授鰻寿(せんじゅまんじゅ)』は、同社が開発した鰻の骨粉末「鰻(まん)パウダー」と鰻エキスを配合した醤油ドレッシング。鰻の味って聞くと一般的にはかば焼きのタレの味を想像しますが、鰻そのものは味がありません。かば焼きの味が苦手な人にも、栄養価だけはしっかり摂れるよう、日常気軽に使えるドレッシングにしてみようというコンセプト。ネーミングは、鰻の栄養は浜名湖からの授かりもの、それを健康長寿に活かしてほしいという思いを込めました。

 

 この仙授鰻寿、水餃子との相性がバツグンで、試食でも大評判でした。海老仙さんは「浜松餃子とコラボして売りたい」と張り切っていました。松木さんのレシピでは、餃子のたれとして使うなら、コチュジャンとごま油を少し混ぜてもいいようです。

 

 

 

 

 鰻関連ではもう一つ、過去ブログでも紹介した舘山寺のレストピア山崎㈲が開発した『浜名湖うなぎじゃん』。豚生姜焼きのたれ、マーImgp3660 ボー豆腐ソース、とんかつソース等にも使える万能甘辛醤(ジャン)です。レストピア山崎秘伝のうなぎタレ、地元産にんにく、駿河湾桜えび、鰻パウダー等が配合されています。

 

 これも味は“うなぎうなぎ”していないので、インパクトのわりにはマイルドで誰にも食べやすい。東京の試食会ではもっと鰻の味が欲しいという意見もありましたが、鰻の味ってかば焼きの味でしょ?って言い返したかったのをグッとこらえて、鰻が苦手な人も鰻の栄養を摂取していただけるよう万能タイプに仕上げたんですよと説明しました。

 

 

 

 

 以上6品、充実した試食用レシピのおかげで、それぞれ好評をいただき、6事業者さんもホッとされていました。発売は4月から。もう少ししたら、静岡県商工会連合会のHP内にも専用サイトが開設されると思いますので、またご案内しますね! 流通、販売関係のみなさま、どうぞよろしくお願いいたします。