3月26日 おはよう日本
100円~500円で駅の中のお店やコンビニエンスストアなどで売られているお菓子。
こうしたお菓子のちょっとしたプレゼント“プチギフト”が
若者の間で流行している。
ありがとうの気持ちの代わりに
小分けのキャンディーやお菓子を配る10代20代が増えている。
「仕事でお世話になっている人にあげる。」
「ちょっとしたものがあったほうが気持ちが伝わるんじゃないかなと。」
ありがとうという気持ちを形でも示すプチギフト。
プチギフトが広がる背景の1つはSNSネット上の交流サイトである。
大学生のフェイスブックにはプチギフトのお菓子が載せてある。
画面の下には共感を示す“いいね!”のマークが16件。
アップされた情報は一瞬で共有される。
プチギフトを贈ったことのある若者を対象視した調査では
フェイスブックをよく利用する人の場合72%がプチギフトを習慣にしていた。
オフィスでは処世術の道具にも。
女性の机の上や引き出しの中にプチギフトのストックのお菓子がある。
「コミュニケーションを円滑にはかるためにも欠かせないアイテムかなと思う。」
箱の中のいろいろなお菓子は切らすことなく購入している。
急ぎの仕事をお願いした同僚にお礼として。
「社会人になると年齢も違うし性別も違うしバックグラウンドも違う。
処世術といえばその1つなのかもしれない。」
大変なようにも見えるが肩ひじ張らずに楽しみながら贈りあっている。
こうした背景にはまわりとの協調性を重視する若者の特徴があると専門家は指摘する。
(電通若者研究部 吉田将英さん)
「相手が何を考えているだろうとか
こうしてあげたらこういう喜びを示してくれるとか
そういうようなアンテナはそれ以上の世代よりも強く持っている世代かもしれない。
相手に何かを贈って喜んでもらうことがうれしいし
それが自分らしさのアピールにもなる。
お互いでギフトを贈ったりもらったりする現象が
盛んに行われているのではないか。」
そのような市場を狙って新しい商品がどんどん出されている。
大手コンビニのプライベートブランドの商品には
コンビニのロゴも価格もついていない。
これはギフトに使えるように開発されたものである。
いずれも売れ行きは好調で
プチギフトは若い人から広がる日本の新しい習慣として定着するかもしれない。