3月19日 キャッチ!
3月17日 St.Patrick's Day Parede。
アイルランドにキリスト教を広めたと言われる聖人のセント・パトリックを祝う日で
ニューヨークでは大きなパレードが開かれる。
250年ほど前にアイルランド系の移民たちが自分たちのアイデンティティーを示すために始めたが
今ではみんなが参加する。
これまでは主催者側がゲイのグループの参加を認めていなかったが
今年は歴史的な日になった。
沿道に集まる人は200万。
緑色はアイルランドのイメージカラーである。
アイルランド系にとって移民としての誇りと絆を確かめ合う大切な一日である。
そんなパレードでひときわ大きな注目を集めているグループがあった。
ラベンダー・アンド・グリーン・アライアンス。
アイリッシュのゲイ、レスビアンの人たちが起ち上げた団体である。
リーダーは長年ゲイの親権運動にかかわってきた ブレンダン・フェイさん。
(ブレンダン・フェイさん)
「きょうは歴史的な1日だ。
とてもすがすがしいね。
心がおどるような気持ちをみんなで分かち合いたい。」
ブレンダンさんは今から25年前に一度だけこのパレードに参加したことがある。
パレードに参加はできたものの
当時はエイズ問題も大きく
市民の反感をかった。
(ブレンダン・フェイさん)
「あの日のことは忘れない。
観衆が“死ね”とか“エイズになれ”とか叫んでいた。」
カトリックが多いアイルランド系移民の間ではゲイを拒絶する雰囲気が続いてきた。
しかし去年同性婚が認められるなど
性的少数者の受け入れは次第に変化している。
こうしたなかでブレンダンさんたちのグループも
今年25年ぶりにパレードへの参加が認められた。
(ブレンダン・フェイさん)
「移民としてニューヨークにやって来て
自らのコミュニティーから阻害されるのはつらかった。
でもみんなで支え合って一緒にパレードを歩くことで
偏見や差別を乗り越えることができる。」
パレードの当日ブレンダンさんの仲間や友達が300人集まった。
デブラシオ市長も応援に駆け付けいよいよパレードが始まる。
セントパトリック大聖堂の前にさしかかると
パトリックの司教たちもブレンダンさんたちを優しく迎え入れてくれた。
沿道の観衆も大きな声援を送る。
(ブレンダン・フェイさん)
「偏見と差別をなくす運動が一歩前進した。
大勢の人たちが応援してくれニューヨークがひとつになれたよ。」