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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

ポジティヴ・シンキングの土台

2023-11-14 19:03:14 | 毎日コラム
長い長いトンネルを少しだけ抜け出たような感覚がある。
この二ヶ月ほどずっと体調が悪くて、仕事も忙しくて、何の余裕もなかった。
ただ右から左へと物や情報を動かしていくような、生命維持モードで生きていた。

「ゴジラ-1.0」の公開に合わせて、神木隆之介がポジティヴモンスターであるとコメントしていた。
どんなに厳しい状況でも、前向きに捉えるのが得意であると。

私は基本的にネガティヴなので、他人や運命にまったく期待しないというスタンスで生活している。
いきなり雨が降ってきても、自分の言ったことが相手に誤解されても、思うとおりに他人が動いてくれなくても、予想よりも悪い結果が出ても、仕方がないとすぐに諦めてしまう。
そもそも自分の都合の良いようには世の中はなっていない。
そういうメンタルだ。

しかし、この二ヶ月はそういうことも考えられないほどに疲弊し、体調が落ち着かなかった。
それはどちらが先なのだろう、という話だ。
何もかもうまくいくように、回っている人は、みなポジティヴな発想をしている、ということをよく喧伝される。
それは「うまくいっているからポジティヴなのか」「ポジティヴだからうまくいっているのか」。

ほんとうにつらいときは、そういうふうには考えられないものだ。
そういうふうに考えられないからつらいのであり、それを無理にポジティヴに考えるというのは、強者の理論だ。
そういう知識は役に立たない。
本当につらいときには、役に立たない。
それを実感したのがこの二ヶ月だったように思う。

つらい思いをしている、体調を崩している、ネガティブにしか考えられない人に対して、「ポジティヴに!」というのはほとんど傷口に塩を塗るようなものだ。

ということで、今日はおいしいものでも食べようかな。

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