評価点:78点/1997年/アメリカ
監督:マイク・ニューウェル
アル・パチーノとジョニー・デップ主演のマフィアをめぐるサスペンス。
FBI捜査官であるドニー(デップ)が、おとり捜査間としてマフィアの一角であるレフティ(パチーノ)に近づく。
しかしNO.3ボスが殺されたことに端を発し、マフィア内での抗争が激しくなるにつれ、ドニーもそれに巻き込まれていく。
男と男の友情を描いたこの作品は、僕のお気に入りとなった。
完成度が高いかといわれれば、それほどでもない。
しかしデップとパチーノの演技に思わず拍手を送りたくなる。
▼以下はネタバレあり▼
ストーリーとしてはありきたり言えばそれまでである。
いくら実話を元にしているといっても、やはりフィクションである。
ロス、ニーヨーク、フロリダを、瞬時に移動してしまうデップの行動に疑問を感じてしまう。
スパイなのにしょっちゅうFBIのアジトにいるのもおかしい。
そのあたりの設定のあまさは気になった。
時間を短縮するためにとはいえ、説得力に欠ける。
レフティの子どもが、その後どうなったかも知りたかった。
カメラアングルも少し寄り気味だったように思う。
アル・パチーノの短足は確かに画になりにくいが、それでもアップになる画が多すぎたように感じる。
80年代(70年代かも)の雰囲気をあらわす場面が数多くあったが、二重撮りまるわかりの車のシーンもちょっと気になる。
しかし二時間という短くはない間、
ずっと集中させる演出や展開は見事だと思う。
観客にとってどこを注意するべきか明確だったからだ。
捜査官とマフィアとしての顔、そして夫や父親としての顔をうまく描き出していた。
「どんなときも上のものが正しい」というレフティに「軍隊みたいなものだな」という比喩のドニーの台詞が「軍隊に所属したことがある」というのを仄めかしたり、「船で旅に出たい」というレフティの願望と「レフトハンド号」というおとり捜査用船舶との兼ね合い、
さらに消えた現金とFBIの盗聴とのかかわりで、ラストを深読みしてしまったためか、意外な結末だった。
はじめに「実話」と言っているので、それも伏線になっていたのだろう。
最後の「お前なら許す」という言葉の重さと、そのあとのレフティの持ち物を引き出しにしまうシーンは涙さえ誘う。
全体的にシーンがぶちぶちで、大きな繋がりが弱いと感じた。
もう少しうまく描けたかもしれない。
そして、レフティの友人であったというソニー・ブラックは、ドンドコドンの歌うたってる奴に似てる。
最後までそれが気になった。
(2002/06/24執筆)
監督:マイク・ニューウェル
アル・パチーノとジョニー・デップ主演のマフィアをめぐるサスペンス。
FBI捜査官であるドニー(デップ)が、おとり捜査間としてマフィアの一角であるレフティ(パチーノ)に近づく。
しかしNO.3ボスが殺されたことに端を発し、マフィア内での抗争が激しくなるにつれ、ドニーもそれに巻き込まれていく。
男と男の友情を描いたこの作品は、僕のお気に入りとなった。
完成度が高いかといわれれば、それほどでもない。
しかしデップとパチーノの演技に思わず拍手を送りたくなる。
▼以下はネタバレあり▼
ストーリーとしてはありきたり言えばそれまでである。
いくら実話を元にしているといっても、やはりフィクションである。
ロス、ニーヨーク、フロリダを、瞬時に移動してしまうデップの行動に疑問を感じてしまう。
スパイなのにしょっちゅうFBIのアジトにいるのもおかしい。
そのあたりの設定のあまさは気になった。
時間を短縮するためにとはいえ、説得力に欠ける。
レフティの子どもが、その後どうなったかも知りたかった。
カメラアングルも少し寄り気味だったように思う。
アル・パチーノの短足は確かに画になりにくいが、それでもアップになる画が多すぎたように感じる。
80年代(70年代かも)の雰囲気をあらわす場面が数多くあったが、二重撮りまるわかりの車のシーンもちょっと気になる。
しかし二時間という短くはない間、
ずっと集中させる演出や展開は見事だと思う。
観客にとってどこを注意するべきか明確だったからだ。
捜査官とマフィアとしての顔、そして夫や父親としての顔をうまく描き出していた。
「どんなときも上のものが正しい」というレフティに「軍隊みたいなものだな」という比喩のドニーの台詞が「軍隊に所属したことがある」というのを仄めかしたり、「船で旅に出たい」というレフティの願望と「レフトハンド号」というおとり捜査用船舶との兼ね合い、
さらに消えた現金とFBIの盗聴とのかかわりで、ラストを深読みしてしまったためか、意外な結末だった。
はじめに「実話」と言っているので、それも伏線になっていたのだろう。
最後の「お前なら許す」という言葉の重さと、そのあとのレフティの持ち物を引き出しにしまうシーンは涙さえ誘う。
全体的にシーンがぶちぶちで、大きな繋がりが弱いと感じた。
もう少しうまく描けたかもしれない。
そして、レフティの友人であったというソニー・ブラックは、ドンドコドンの歌うたってる奴に似てる。
最後までそれが気になった。
(2002/06/24執筆)
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