箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

子どもが正しい知識を身につけることは大切

2022年02月12日 08時12分00秒 | 教育・子育てあれこれ


日本では2000年代のはじめごろから、在日コリアンに対する差別言動がインターネット上で拡大しました。

そして、公然行動としてヘイトデモが行われるようになりました。

大阪市生野区、鶴橋駅でデモと街宣が始まり、2013年には東京の新大久保や大阪の鶴橋でヘイトスピーチデモが繰り広げられました。

このようなひどすぎる差別的言動を受け、2016年には、「ヘイトスピーチ解消法」が施行されました。

また大阪市では2016年に大阪市ヘイトスピーチ対処条例が成立・施行されました。

法の成立は当然でしたが、へイトスピーチはそれほど「韓国がきらい」という人が日本にいるという事実を表したのでした。

その一方で、日本国内では「韓流ブーム」が何度も起こっています。

2003年の「冬のソナタ」がそのブームのおこりです。ただ、この頃はとくに中年や高齢の女性のなかでの人気でした。

その後、2010年頃には、K-POPアイドルが日本でデビューすると、日本の若い人たちに支持されました。

その後、新型コロナウイルス感染防止として自宅にこもる間に、今また韓流ブームが起きています。

それだけでなく、若い人には韓国コスメ、韓国グルメはけっこうな高い好感度です。とくに女子は美容関係で韓国にあこがれる人もいます。

以上のことから、日本国内の「韓国がきらい」と「韓国が好き」は、あい矛盾するようです。

が、私見ですが、韓国に好感をもつ人は、おそらく男性よりも女性に多く、また、年齢層がさがるほど「韓国がきらい」から「韓国が好き」な人が増えるのでないかと推測します。

そして、おそらく年齢が上がるほど過去の韓国との植民地支配の歴史を知っており、韓国を下に見る意識を内在させているのではないでしょうか。

ここまで論じていくと、「若い人ほど、そのような過去の歴史を知らないのだから、このままいけば知らないまま、偏見を持たずに韓国が好きな人が増えるのでないか」

→「いまの学校で子どもたちにとりたてて、過去の歴史を教えなくてもいいのでないの?」
と考える人がいても不思議ではありません。

しかし、そうではないと私は考えます。

韓国と日本の歴史やその関係について、正しい知識をもっていないと、「韓国ぎらい」にすぐに変わります。

子どもたちは大人になっていく過程で、あるいは大人になってから、ヘイトスピーチのような言動にでくわしたとき、正しい知識をもっていないと「へー、そうだったのか」と感じ、言動を黙認したり、加担するかもしれないからです。

韓国問題だけでなく、自身の言動につながる正しい知識を児童生徒が身につけることは、学校教育の中で必要です。

とくに若手教員は教えるだけの知識と技能をもっていなければなりません。


1 コメント

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Unknown (やもめのジョナサン)
2023-04-06 21:17:02
[ 韓流ブームの元凶(火付け役)]
https://blog.goo.ne.jp/penguin19840721/e/f70de6cee28b3d443b92d1302778d537
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