箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

母子家庭が困っている

2021年06月04日 07時55分00秒 | 教育・子育てあれこれ

今回の新型コロナウイルス感染症拡大は、想像以上にひとり親家庭、特に母子家庭の家計に影響を与えています。

仕事を失い、就職先が見つからない。

子どもにお腹いっぱい食べさせたいけど、食事代もままならない。

貯金を切り崩して生活している。
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相対的貧困率の数字が取りあげられ、社会的な問題となったのは、私が覚えているのでは、2010年代前半頃からだったと思いますが、コロナ渦が広がりだした2020年から、その貧困問題をさらに深刻化しました。

失業、解雇、シフト減は収入を減少させ、シングルマザーを困窮化させています。

その背景には、パート、アルバイトなどの非正規雇用ではたらく女性が多いという事情があります。

もともとあった貧困問題、格差にコロナ渦が覆い被さり、いままでなんとか家計をやりくりしてきたのが、限界を迎えているのです。

なかでも、食費を削らざるを得ない、文字通り「食べるのにも困る」という事態が起きています。

国は2020年度に「ひとり親世帯臨時特別給付金」を支給しました。第1子に5万円、第2子以降に3万円を出しました。

2021年度にも低所得者を対象に「子育て世帯生活支援特別給付金」制度を設け、子ども一人あたりに5万円に増やしました。

私は学校の児童生徒のようすは、家庭や地域の状況を映し出す鏡のように考えています。

子どもは家庭での生活、地域での生活を背負って学校に来ています。

とくに家で十分な食事が摂れていない児童生徒は、授業中や給食などのようすで、教職員は把握することができるものです。

ですから、教職員は、子どもの学校でのようすで家庭の経済状況を推し量ることができます。

困窮家庭をキャッチすれば、学校は、保護者に連絡を取ります。

その際には、「お子さんのようすが気になり、心配をしています」というアプローチのしかたをします。

また、地域の民生児童委員につなぐとか、福祉行政の手立てにつなぐとか、母子家庭支援のNPOと連携するとか、「ひとり親家庭生活支援基金」を紹介するなど、学校は必要な対策を講じる必要があります。


4 コメント

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Unknown (iroirotanosii)
2021-06-04 08:55:07
私は、5年前まで母子家庭であり、認知症の父、病気の母をかかえ、私の収入のみで、頑張ってきました。
金目の物は、全て売って、たった10円のお菓子すら買えなくて、献血したら、ジュースがもらえるから、献血したり、それはもう大変でした。
ここからは、私個人の意見です。しかしながら、再婚しましたが、母の家賃、生活費は、わたしが、パートで毎月5万負担しております。
介護もしております。

2世帯をまかなっており、貯金すらままならなく、高校に入学しましたが、資金がなく借金と、資金を借りなんとか高校に通っております。
そう、母子家庭だけでなく、結婚していても、仕事がなくなり、大変な家族が沢山います。財産も、貯金もなく、私達のように、その日暮らしの方々が沢山いますよ☺️
だからこそ、昔のように、同居が必要だと私は考えます☺️確かに、ワガママや、勝手は、ままらないですが、可能であれば、いったん同居されるのを、すすめたいです。
世間体なんて、ふん😤
です。親子で、見て見ぬ振りをするのも、どうかと思います☺️
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Unknown (Unknown)
2021-06-04 09:38:38
お早うございます!
政府のすることお店への支援だけではおかしいです。それ以前に当たり前に働いて生活できる最低賃金の設定、コロナ禍女性の自死増加に対する政策は進んでいません。新型コロナウイルス以前よりも母子家庭に対する問題は生じていました。子育て支援でやっと少しは、政府での支援が、しかしながら、その母子家庭の母親がパートでは、年収100万前後、生活していけません。子育て支援でその不足分は300万を国、政府で支援していくのが、まともな考えといえるのではないでしょうか。
国民の責任です。清き一票を投じるために選挙には必ず行きたいですね。 K.M
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Unknown (mi3chu-kocho)
2021-06-04 16:49:04
コメントありがとうございます。わたしは25歳の結婚から、ずっと両親と同居していました。 なので、わたしは生まれてずっと同じ家に住んでいます。「同居はいや」という人が多いですが、同居には同居のよさがあると思います。
別に贅沢したいのではなく、どの人も最低限度の生活が保障される社会の制度が必要です。
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Unknown (mi3chu-kocho)
2021-06-04 17:02:56
コメントありがとうございます。
私は中学校の校長をしていましたが、中3の生徒の母子家庭の保護者の方から、高校への入学金の納付期限を伸ばしてほしいという要望があり、高校とかけあったことがあります。
また、母子家庭のお母さんから、子どもの高校進学にあたり、日本育英会以外に利用できる奨学金がないかと、問い合わせを受けたこともあります。
経済的理由で、進学の道が閉ざされることがないよう、とくに母子家庭を経済的に支援する仕組みがぜったいに必要だと思います。
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