いまという時代、育児不安を抱える親(現状では、若い母に多い)が増えていると言われています。
一方、子育てについての不安が少ない家庭では、親が家庭の人間関係だけでなく、知り合いや友人、別居している自分の親など、家庭の外の人との関係を広げている場合が多くあります。
この場合、子育てを母親と子どもだけの1対1の関係にとどめず、子育てについての悩みを聞いてくれる人がいる、相談相手がいるという環境を生み出しやすくなります。
子育てに悩んでいるお母さんは、周りの人-「ママ友」や幼稚園・保育所・学校の先生や保育士、おじいちゃんやおばあちゃんなど-へと、人間関係を広げ、相談にのってもらうことができます。
自分だけで子育てをしようとせず、「わたしが、がんばらなければ」と思わず、他の人といっしょに、わが子を育てていくという意識をもつと、子育てがぐっと楽になります。
また、祖父母は無条件で子どもをかわいがってくれる場合が多くあります。
私の家庭は祖父母と同居していますので、子どもが小さいころは、ほんとうに孫をかわいがってくれました。
ですから、いま祖父母の体力が衰えだしていますが、子どもたちには、幼少期によく面倒を見てくれたという思い出がしっかりと残っていますので、おじいちゃん・おばあちゃんのことを気にかけて、優しい言葉かけをしています。
いまは少子化・核家族化の時代です。親以外の人といっしょに子どもを育てる条件や環境は、親が自ら求めていかないと実現しないのかもしれません。
地域の子育てサークルや子育て支援センターへ行くのもいいでしょう。頼っていいところはどんどん頼る、悩みを聞いてくれる人には遠慮なく相談する。
もし、頼る人がすぐに見つからなくても、「家庭以外の場でも、子どもを育てることが大切だ」という気持ちをもっておくだけでも気持ちがやわらぐのではないでしょうか。
子どもは、今も昔も、たくさんの人との関係の中で、その成長が育まれていくのです。