数年前のちょうど今ごろ、母、夫、妹、私の四人で訪れた諏訪湖
の風景です。一時はとても汚れていたという湖ですが、きれいな
青い色を湛えて、良い景色でした。
サービスエリアに咲いていた夏の名残の白い百日草がきれいでした。
さすらひの湖の夕風松虫草 岡本紗矢
これはそのときの印象を、上の松虫草に託して詠んだ妹のすてき
な句です。秋の季語にもなっている松虫草は英名をpincushion
flowerと言います。なるほど針山に似ています。でも花言葉は
「不幸な恋」とか「悲しみの花嫁」ともの悲しい。淡い紫色が西
洋では喪の色だからでしょうか。けれど、その連想がこの句に
一層興趣を添えている気がします。