高台にある、その名もミケランジェロ広場から見下ろすと、夢の世界が!
「冷静と情熱のあいだ」という小説それに映画がありましたが、そのポスタ
ーだったでしょうか、それとも塩野七生のイタリア物の本のカバーの絵?
見覚えのある美しい赤屋根のクーポラが。
花の都フィレンツェへ、ついにやってきました。
左手には、橋自体が宝飾店の商店街になっている有名なヴェッキオ橋が見渡せます。
歴史的地区へ下りていくと、シニョーリア広場に、メディチ家の隆盛の基
を築いたコジモ・メディチの像が、
ダヴィデ像が、ヘラクレス像が、その他メデューサの首を持つペルセウス像
やネプチューンの噴水など、図工の教科書や何かで見たような像がごろごろ。
美しいサンタマリア・デル・フィオーレ花の聖母教会を仰ぎ見て、ウフィッ
ツィ美術館ではボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」や「プリマヴェッ
ラ」を夢見心地で眺め、
「すりや、置き引き、詐欺にくれぐれも注意して」と口を酸っぱくして言わ
れつつ、大変な人ごみの中を、なんとか被害に会わず歩きまわり、
疲れ果てて、リナシェンテというデパートの屋上のカフェへ避難。
ここは知る人ぞ知る絶好の休憩場所だそう。ほんと、いい景色です。
アイスコーヒーをたのむと、とてもおしゃれな「カフェ・フレド」が出てきました。
蒸し暑い日でしたが、デパートの屋上は風が気持ちよく吹いていて、
隣のテーブルに、ぷっくり太ったフィレンツェの雀がやってきてパン
をついばむのを眺めながら、しばらく足を休めました。