フィレンツェからローマへは250キロぐらいでしょうか、エンツォさんと
いうイタリア人にしては寡黙(英語を全く解さないからそう思ったの
かもしれませんが)な運転手さんが、バスをガンガン走らせて、4時
間ほどで着きました。着いたローマは真夏の暑さ。愉快な日本人ガ
イドのおじさんに連れられて、バチカンのサン・ピエトロ寺院見学へ。
中へ入るには長蛇の列、炎天下かなりの時間並びました。
どこもそうですが、観光地は恐ろしいほどの人出です。ヨーロッパは
もうそろそろ夏のバカンス・シーズンだとか。これだけ観光客が来て、
お金を落としていくのに、なんで経済危機?と思ってしまいます。経
営の杜撰さを感じます。公共機関の運賃その他もっときちんと管理
すればかなりの収入があるのになんて思います。もっとも、そのい
いかげんさ、気楽さが良いと感じる人もいるようですが。
人の呑気さと、先人の造った世界遺産の建物群の圧倒的な壮麗さの
ギャップがおもしろい。広場を取り巻く建物の上にはキリストを中心
とした聖人像がずらりと並んでいます。その中の一人が、かのフラン
シスコ・ザビエルだそうです。(上の写真の左から2番目だったかな?)
中に入るとすぐ右に、かの有名なミケランジェロのピエタ像があります。
これでもかと言わんばかりの絢爛豪華さです。
日本の寺院や美術館と違い、たいていの教会が内部の写真撮影OK。
大声を出すのも禁止ですが、中国の観光客は結構にぎやかでしたね。
ただ、脚や肩を出した人は神聖な教会堂の中へは入れてもらえません。
苦肉の策でスカーフやジャケットを巻きつけている人が何人もいました。
外に出ると16世紀からバチカンの警護をしているスイス人の傭兵たちが。
スイスの傭兵がイタリアやフランスで大活躍した(つまりは同国人同士で
戦い合ったということですが)のは厳しくも興味深い歴史的事実です。
明るい寺院前の広場に、こんな敷石が。「ダヴィンチ・コード」の続編の
「天使と悪魔」という映画を観た方はわかるようです。バチカンの枢機
卿たちを次々殺すと予告する犯人を特定する鍵になったものなんですっ
て。映画上映当時は、これを見に大勢の人が訪れたようです。