キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

赤岩集落

2014-10-28 10:45:26 | 旅行
              

              近頃、町中で見る花はサルビアやパンジーや園芸種の洋花が

              多くなったような気がしますが、田舎に行くと秋は断然菊の花で

              す。群馬県吾妻郡中之条の赤岩集落にも、赤や黄色の菊の花

              が道端に咲き乱れていました。

              

              赤岩集落はかつて養蚕を営んでいた古い建物が多く残る集落です。

              

              どの家も、蚕を飼う2階がとても広く作られています。富岡製糸場と

              ともに絹産業遺産群となっています。昭和30年頃まで養蚕が非常

              に盛んだったけれど、今では蚕を飼っている家は1軒もないようです。

              

              中でも異彩を放っているのが「湯本家」の大邸宅です。

              

              土壁がむき出しで、一見廃屋っぽくも見えるのですが、これは

              火事に強いようにと、わざとこうしているそうです。

              

              湯本家は木曽義仲に仕え、草津温泉を開いたと言われるとて

              も古い名家で、幕末の偉人高野長英が牢を破り逃げまわって

              いた間の一時期、彼をかくまっていたとも言われています。歴

              史の深さを感じる山里の村でもあります。

              

            湯本家の生け垣の側に咲いていた一輪のバラの花の色があまりの

            艶やかさに、なぜかこの世の移り変わりの儚さを感じたひとときでした。                    
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