懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

茅葺き民家 草棟

2012年03月18日 | 茅葺き民家
茅葺き民家の棟仕舞のひとつに草棟がある。

茅葺き民家を葺き上げてきて棟の部分は接合部なので覆いをしないと雨漏れを起こす。
瓦葺民家でも棟には棟瓦を乗せて雨が降り込んだり沁み込んだりするのを防いでいる。

茅葺き民家は六ツの方法で雨仕舞をしている。
1.置き千木による方法
2.草棟
3.笄棟(こうがいむね)
4.瓦巻き
5.針目覆い
6.竹簾巻き

各雨仕舞の方法について今後写真で紹介します。

今回の草棟は棟に草や植物を植える方法です。別名を芝棟ともクレグシとも言われています。
棟の上が緑の草で覆われている。冬は草も枯れ色ですが五月中ばになると緑になる。
茅葺きの棟に杉皮を敷いて土を乗せ芝やイチハツ、イワヒバ、ユリを植えるものです。
杉皮と細かな根が張り巡らし防水する方法です。
かっては日本各地にあったようですが今は関東や東北に残っているだけです。
耐久性がない事と茅葺き民家の激減で姿を消そうとしている茅葺き民家です。

私は岩手の草棟民家に懐かしさと愛着を感じるが綺麗に形を残している民家が少なくなっているのが残念です。





写真はすべて岩手県