ゆうべのETV特集『復興を誓う 命のダンス』、とても心に沁みました。
→ http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/0715.html
番組内容は、
『震災の衝撃から感情を表に出せなくなった子どもたちに、ダンスで前向きにしたいと寄り添う京都のダンスチーム。6月の祭りに向けて変化していく子どもたちの心を見つめる。』
というもの。
私はこれまで、こういうダンスをいろんな機会に見せてもらったけど、、
「すっごい元気ね」
「若いわね、こんな風に思いっきり踊れたら気持ち良いでしょうねぇ~」
とまぁ、こんな感じでした。
でも、この番組を見て、代表の今村さんの願い、
ダンスを通じて、なにが したいのかが、すごく伝わってきた。
『(京都の)メンバーの多くが、心に傷を受けた子どもたち。
これまでダンスを通じて子どもたちを前向きにさせる指導を行ってきた。』
『今村さんは(宮城の)彼らにダンスで悲しみや苦しみをはき出して、前向きになってもらおうと考えた。』
彼も手探り。
どこまで叱ったり、心に踏み込んだりして良いのか、
どんな声かけをしたら良いのか。
でも、ただ様子をみて手をこまねいているだけでは・・・。
震災や津波の体験も無いし、(心理学の専門家でもないし)、
その子が、どんな状態にあるか、どんな風に手を差し伸べたら良いのかわからない。
その、わからない、というのを、謙虚にそのまんま口に表しておれるのが、
良いな、と思ったんのです。
番組の中で彼が京都のメンバーに心から訴えるように言っていたのは強く心に残りました。
『センセ、わからへん。わからへんけど、分かろうとする。』
――これだと思うんです。
分かろうとする気持ち
言ってほしい、伝えたい、通じ合いたいという姿勢
その立ちどころが大切だと思う。
京都のメンバーも、今村さんの話を聞き、
宮城の子どもたちと関わっていくことで、
その子なりに何かを感じ、変わっていく。
それぞれが真剣に取り組み、心が成長している。
これは素晴らしいと思いました。
見終えて、自分の過去の辛い体験が思い出されてきました。
(記憶のなかの)あの人たちは、どんな考えや気持ちであんな風に押してきたのか、
その後、省みたりしたことはあるのかなど、
わかりません。
ただ私が未熟で、受けとめきれなかったということなのかもしれない。
その辺りは、今も霧に包まれたままなのです――。