お待たせしました!!中国五県のレポートをお届けします。
大変お待たせしました。中国五県造形教育研究大会の報告をします。
画像で当日の流れは追えると思いますので、みてください。
掲載する文面は生徒の作品に関する記述です。当日の鑑賞中の対話のやり取りも文字起こし中ですので、しばしお待ちください。
中国五県造形教育研究大会 授業公開(島根県立美術館)でのみなさんの作品解釈をお届けします!!
まずは、ふりかえりの集計から
授業のふりかえり(数字は評価の人数。左から順に 4 3 2 1と評価。4の方が上位)
A しっかり絵をみることができた 15人 2人 0人 0人
B 絵を見てしっかり考えることができた 16人 0人 1人 0人
C 自分の意見を言うことができた 10人 2人 2人 3人
D 友だちの意見をしっかり聞くことができた 14人 1人 2人 0人
E 友だちの意見を聞いて、自分の考えをより深めることができた 14人 2人 1人 0人
F このような鑑賞をまたやりたい 13人 3人 1人 0人
今回の作品は前回に続いて「どこからそう思ったか。」に加えて「そこからどう思うか。」についても考えるように促しましたが、みんな真剣に作品をみて、考えて、話してくれましたね。郷土の作家の作品であることもみんなの興味を引いたのではないかと思っています。最後にお孫さんからの手紙を紹介しましたが、その反応のついても授業を参観しておられる先生から空気が変わったと評されました。また、たくさんの生徒の手が挙がったことや、みんながとてもたくさん話せることにも参観された先生方はとてもびっくりしておられました。また、私のこの鑑賞活動の同志である愛媛県美術館の鈴木学芸員さんも参観してくれていましたが、みんながリラックスして鑑賞活動を楽しんでいる様子がみられてとても感動しておられました。岡山大学の先生は、みんなの鑑賞の様子を見て、自分も燃えてきたとおっしゃって、大学に帰ったら学生相手に燃える授業をしようとおっしゃっていました。
みんなの真剣で前向きな授業への取り組みが多くの先生の心に驚きと感動を残したようです。私も本当に楽しく充実した授業になりました。みんな、本当にありがとう!!
では、最終回なので、全員の全文を紹介します。大量だけど、最後まで読んでくださいね。すべての人の記述の後に、私のコメントも※で入れています。
(男子)
今日のこの絵は家族だと思った。この青い服を着ている人はお母さんではなくておばあさんだと思う。あの乳母車の中にはなにも入ってないと思う。
※どうして青い着物の人のことをおばあさんだと思ったのかを根拠をもとに書いてくれると、新たな解釈が生まれたかもしれません。また、乳母車の中に何も入ってないと考えたのもどうしてなのか、それを書いてくれると、その考えを聞いた人が、また新たな見方をしてくれたかも知れません。理由を書いて欲しかったです。
(女子)
これまでの自分の意見とみんなの意見を合わせて、私は青いゆかたをきて、げたをはいている女性をみて、まずここは日本だと思い、赤いリボンを飾りつけたゆたかの女の子と、ぼうず頭から見て、三人の小さい人は男の子と思いました。みんなが集まっているところから見て、4人の子供は青いゆかたの人の子供で、中央の物は車輪がついているところから乳母車だと思い、お母さんと子供たちがのぞきこんでいる様子から、赤子がいると考えました。しかし、娘と母の顔は口角が上がっても下がってもないので無表情に見えたし、男の子が母にあまえようと手を伸ばしているように見えているが、母は気にしている様子もなく、白い服の子が乳母車に足をかけて登ろうとしていても、母は注意する様子もなく、乳母車に視線が落ちているし、娘も乳母車の中に視線が落ちている上、2人の目は何かを見ようとしているような目にも見えないので、放心状態かなと思いました。そして、娘が手にしている花はヒマワリに見え、左上の作物はヘチマに見えました。そして2つとも茶色がかった、今にも枯れはじめているようなくすんだような色をしているし、2つとも夏に育つ物なので季節は夏の終わりから秋のはじめ頃に思えます。この絵には父親の姿がないので、父は遠くに行っていると思います。娘と母が子供を前にして表情がないのは、3人の少年がそれぞれにあまえようとしたり、乳母車によじ登ろうとしているところから見て、3人ともやんちゃな子だろうから、娘と母とで3人の子の世話で無表情になるのなら、考えなしに子を何人も産むなという教訓を教えられたようなことを感じました。とてもおもしろかったです。みなさん、ありがとうございました。
※女の人と女の子の着ているものは浴衣ではなくて着物でしょうね。最近のみなさんにとって着物が身近ではないから、着物のようなものは浴衣と思ってしまいますね。でも、女の人は白い足袋も履いているので、履物も下駄ではなく草履だと思います。服装の名称は違っていましたが、言いたいことは、服装を見て日本人であり、日本で描かれた絵であるということが言いたかったのだと思ったので、授業の場では訂正しませんでしたが、この場で伝えておきます。そして、描かれている沢山のものをみて、季節や人間関係や、お母さんとお姉さんの表情からもいろいろなことが考えられましたね。子どもがたくさんいて育てるのに苦労をしているから、子どもを産むのは考えた方がよいということを言いたかったのではないかと考えていますが、この時代は、子どもが小さい時に病気で亡くなることも多く、たくさん兄弟がいても大人になるまで育つのは2人か3人という時代だったので、子どもはたくさん産みました。でも、やんちゃな男の子が多いと、育てるのは大変で、お母さんとお姉さんは確かに疲れていたかも知れませんね。
(女子)
今回この絵をみて、青い着物を着た人がお母さんで、女の子や3人の男の子は青い着物を着た人の子どもだと思いました。この家族には家にお父さんがいないのかなと思いました。理由はこの絵にはお父さんがうつってないし、女の子やお母さんが笑ってないから、お父さんが遠くに仕事に行ったり、戦争に行ったりしているのかなと思いました。だから、この絵が伝えようとしていることは、家族といる時間を大切にするということかなと思いました。
※この絵が伝えたいことは何だったのかという最後の問いに、きちんと答えてくれています。「家族といる時間を大切にする」ということが伝えたかったのではないかという読み取りは、とっても素敵です!!
(女子)
私は女の子の持っている花がヒマワリに見えて、それに茶色がかったヘチマや小さな子供の足下に落ちている落葉から季節は秋だと思いました。そして、みんながのぞいてみているかごみたいなのに、タイヤもついているから乳母車で、中にはみんなが珍しそうに見ているようにも見えるから、最近生まれた赤ちゃんがいると思います。左側の子どもの服がベルトみたいなのをしていたり、女の子がリボンを付けているから、和服を着ているけど、そんなに昔じゃなくて、大正から昭和にかけての時代に見えます。右の母親みたいな人と女の子があまり楽しそうな表情をしてないようなので、この絵はお父さんが戦争に行ってから乳母車にいる赤ちゃんが生まれて、そのお父さんが赤ちゃんを見らずに戦争で死んでしまって、悲しんでいる様子に見えました。
この絵から、お母さんが「この子を見せてあげたかった・・・。」みたいなことを言っているようで、家族を思う気持ちが伝わってきました。
※いろいろなものをよくみて、しっかり考えていますね。細かいものの色の変化にも気付けています。また、服装などから時代を考えているのは、他教科の知識も活かせていますね。お父さんが描かれていないこととお母さんと女の子の表情を関連付けて、お父さんは戦争に行っている。と考えたのも理に適っていますね。そこから「家族を思う気持ち」をメッセージとして受け取れています。悲しさはあるけれど、家族を思う心温まる作品として受け取れていますね。
(女子)
私はこの絵から、みんなの意見もふまえて、やっぱり家族なのではないかと思いました。でも、お父さんがいないことから、着物を女性が着ていることから、昔の時代だと感じたので、お父さんは戦争に出てしまったのではないかなあと思いました。私は、最初の方は微笑んでいると思いましたが、やっぱりそうではなくて、戦争にお父さんが行って、家にはいなくて、寂しいという感じだと思いました。でも、手前の小さい子たちはその事の大きさを感じていなくて、手をのばしてお母さんに甘えて無邪気な感じだと思います。この絵から、戦争は家族に大きな寂しさと悲しみがあるということを伝えたいのではないかなあと思いました。
※女性の服装、表情とお父さんが描かれていないことから、この人もお父さんは戦争に行っていると考えたようです。でも、そこから受け取ったメッセージは「戦争は家族に大きな寂しさと悲しみがある」ということで、この感じ方はこの人自身の感じ方で、今までの人と違っていて、とてもいいと思います。この人に限らず、同じ作品をみても、感じ方は人それぞれに違いがあるということがこの文章からもわかります。「みんなちがって、みんないい。」(金子みすず)
って、本当に、こういうことなのだと思います。
(男子)
多分時代は戦時中の日本、明治~昭和で、季節は夏の終わり~秋上旬だと思いました。家族のお母さんらしき人物と頭部に赤色の物体を身に付けている女性が着物を着ていることから明治昭和ごろなのではないかと考えました。季節の方はアサガオ、ヘチマ、オチバなど季節感たっぷりの風物詩がたっぷりと描かれていたので季節は夏の終わり~秋上旬くらいかなと思いました。
※作品を詳細に観察して自分の考えを構築していますね。「どこからそう思う」がきちんとできています。できれば「そこからどう思う」も記述してくれるとよかったのですが、記述時間が短かったので時間切れだったのが残念です。
(女子)
私は、この絵はゆりかごもあり子供たちもお母さんもその中をのぞいているので中には赤ちゃんがいるのではないかと思います。しかし、赤ちゃんが産まれているというのにお父さんらしき人の姿が見えません。しかも大きい物心がついていそうな2人のお姉さんとお母さんが笑っておらず無表情です。普通、赤ちゃんを見て笑わないでいられる人は私はいないと思います。そのため、私はお母さんが赤ちゃんを見ながら全く別のお父さんの心配をしているのではないかと思いました。以上のことから、私はいくら多人数でも、一家の大黒柱がいないというのはさみしいことなのだなと思いました。これは、私も何となく分かります。私の父も度々仕事でどこかへ行くので、何か心許ない感じです。
※やはりこの人もお父さんが描かれていないことと女性二人の表情からこの人なりの読み取りをしています。この人はお父さんの不在を自分の家でお父さんがしばしば出かけ不在になることを関連付け、父の存在の大きさを感じていますね。やはりこの人も同じ絵なのに、この絵から自分なりの感じ方ができていて素敵ですね。
(男子)
今日僕が見た絵には人は一人では生きてはいけない。協力して生きていくから人なんだということを感じ取れました。
子供がたくさんいて一人で子育てしていくことは大変なので親一人よりも二人のほうが上手くやっていけると思うので協力して生きていくことはとても大事なことだと思います。
核家族化が進む世の中ですが、おじいさん、おばあさんなどの支援を受けていき、そして協力していくことがこれからの世の中の課題だと思います。
※この人は、読み取りを省略し「そこからどう思う」だけを書いてくれました。そしてこの人も他の人と同様に、この人にしかできない解釈をしてくれました。そしてこれからの社会のありようについてまでも触れてくれています。この作品の持つ力の大きさを感じますね。また、この人もきっと温かい家族(おじいさんやおばあさん)に囲まれて暮らしているのだろうということも文面から伝わってきますね。
(男子)
僕はこの作品をみて、とても貧しい家族だと思いました。理由はお母さんらしき人とお姉さんらしき人の目や表情が明るくなくて、すごく深刻そうで、おそらくお父さんは前はいたけど、病気かなにかで死んでしまって、今はもういなくて、残った5人の子供をどうやって一人で育てていこうかなあとすごく考えている感じがすごく伝わってきました。他には小さな子供が赤ちゃんがのっている車に上がろうとしていても注意してないし、2人の子供がおそらくお母さんにあまえているけど、かまってもらえないことから、すごく考え事をしているんじゃないかと思いました。
※お母さんの表情が明るくないことから、すごく考え事をしているようだと考えています。乳母車によじ登ろうとしている男の子に注意をしてないことや、二人の子どもがかまってほしいのにそれも無視しているようなのが余計に深刻さを感じると考えているところも、作品をよくみていると思います。最後に「そこからどう思う」を書いてくれていたら、私はもっとうれしいです。この作品から、あなたはどんなメッセージを受け取りましたか?
(男子)
この作品は、季節は絵の上の方の黄色いあさがおと緑から茶色へと枯れていく左上のヘチマ、赤いリボンをした女の子の持っている茶色がかった黄色いヒマワリから夏の終わりから秋への季節の変わり目なのかなと思いました。この絵の中で目で確認できる5人の人物は水色の着物を着た人が手前にいる2人の男の子のなつきかたから、その人はお母さんで、奥にいる赤いリボンをつけた女の子は4人の子どもの中で一番体が大きいので一番上のお姉さんだと思いました。中央には車輪のついたかごがあってこれは乳母車でその中を周りの人が見ていることから、赤ちゃんがいると思いました。でも、絵の中にお父さんがいないところとお母さんとお姉さんの表情からお父さんには戦争に行っていて、安否や行方が分からないので、とても心配だし、少し悲しい雰囲気だと感じました。このようなことから、この絵を描いた作者は僕たちに季節が夏から秋へと変わり、夏が終わっていくのを悲しく思う気持ちと、お父さんがいない悲しさの2つの悲しさをうったえかけていると思いました。
僕は今日の対話型鑑賞最後の授業を美術館で本物の絵をみながら鑑賞して、今までの学校での授業よりもリラックスしてできて、とても良かったです。
※この人もお父さんが描かれていないことから戦争に行っていると考えたようです。そして、その悲しさと夏の終わり、季節の変わり目の悲しさを重ねて感じているところが、この人独自の解釈だと思います。作品が語りかけてくる(伝える)ことはひとつではなく、複数あることをこの人は感じ取れているようですね。そして、本番が一番リラックスできているのが何よりすごいことだと思いました。知人の愛媛県美術館の学芸員さんもそこ、感動しておられましたよ。
(女子)
青い服の女の人が着物を着ていることから、この絵は昔の日本だと思いました。そして、お姉さんとお母さんがのぞいていることから乳母車の中には赤ちゃんがいると思いました。でも、2人とも笑ってないし、お父さんがうつってないので、お父さんは遠いところにいるか亡くなったかなどしてもう会えない存在になったんじゃないかと思いました。あと、3人子どもがいますが、まだ子供なのでお母さんの気持ちが分からず、いつものようにあまえているんじゃないかなと思いました。でも、あまえてくる子供がいても気づかないので、何か不安を抱えて考え事をしているんじゃないかと思いました。このことから戦争はやめようという事を伝えたいんじゃないかと思いました。
※簡潔に作品からのメッセージまで記述してくれました。「どこからそう思う」「そこからどう思う」がきちんと整理されて記述できているのは素晴らしいと思います。とくに子供たちの動作とお母さんの表情を結びつけながら、解釈できているところは深い観察にもとづいた読み取りができていると思います。そして、作品からのメッセージはやはり他の人とも違う「戦争反対」として受け取れているところもいいですね。
(男子)
この絵はお母さんらしき人がゆかたを着ていたし、髪も今の髪型ではないので、昔の日本だと思った。そして季節に関しては自分は考えていなかったけれど、みんなの意見を聞いてヘチマが少し枯れているところや落ち葉があることなどから夏の終わりから秋の初めにかけてだと思った。
初めは家族が赤ちゃんを見ていると思ったが、お母さんやお姉さんらしき人の表情があまりさえないようだったし、目がいきいきとしてないので悲しんでいると思った。これは、本当は産まれるまずだった赤ちゃんが産まれなくて悲しんでいると自分は思った。春日先生が「お父さんは?」と言われたので、そこに何かポイントが隠されていると思った。僕はお父さんが戦争に行ってしまい、それでお母さん一人で育てることになったと思う。
お父さんが戦争に行ってしまい、これからどうやって子育てをしていこうかお母さんが不安に思っているようにも見えた。
最後に手紙を聞いて、実の家族を絵に描いたということだったので作者は家族のことをとても思っているし、一番の存在だと思った。
僕がこの絵から感じたことは「家族を大切にしなさい」ということ。このお母さんが悲しんでいるのは家族に何らかのことがあって、家族を一番に思っているお母さんは子どものことも気にならないくらい悲しみにくれているときだと思う。
※手紙が読まれたのを聞いて、また新たな考えが浮かんだようですね。お母さんが気になってる家族に何らかのことがあったというのが何なのかまでもう少し考えてほしかったですが、時間が足りなかったと思います。ちょっと残念です。でも、この人は仲間の話をよく聞いて、自分の考えを広げたり、発見できているところが素晴らしいと思います。このような柔軟な思考ができるようになったことが大きな成果ではないかと思います。
(女子)
初め見た時は幸せな親子に見えました。でも、近寄ってみると青い着物のお母さんぽい人の表情が真顔に見えたので何か分からないけれど、何か昔の悲しいことを思い出しているように見えました。
緑から茶色になりつつあるヘチマ、花びらが少なくてしおれているヒマワリ、たくさんの落ちている落葉、右上に少し見える晴れてない空から私は季節が夏の終わりから秋の初めらへんかなと思いました。
着物、髪型、着物の柄からやはり日本の絵だと思いました。
※「そこからどう思う」を書いて欲しかったです。時間が足りなかったのでしょう。残念です。でも、右上に空を発見してくれましたし、そのことから時刻も読み取ってくれました。お母さんが思い出している昔の悲しいこととは何なのかも考えてみてください。
(女子)
この絵は着物を着たり、絵の質感というか茶色がかった古さを感じたので平成ではなく、昭和っぽいなと思いました。ヘチマがなっているけど茶色がかっていて、落ち葉が落ちていて、リボンを付けた女の子が持っている花がしわしわでしおれているので、夏の終わりから秋にかけてかなと思いました。お母さんの表情は目がボーッとしていて、全く頬が上がっていないので無表情で、女の子もとびきりの笑顔というわけでもなく、何となく見つめている感じがするので、気持ちは明るくないと思いました。この絵には母と子ども4人がうつっていて、父親がいないので戦争とかで遠くへ行ってしまいいつ帰ってくるのかわからなく、不安に思うから、お母さんはあのような表情かなと思います。もし父が帰ってこなかったら、乳母車の中にもいる子どもと合わせて5人を養っていけるのか心配だったと思います。
この絵から、家族を大切に思わないといけないことや、子どもを育てていく大変さをわかって、子どもを産む責任を感じてほしいのではないかと思います。子供は可愛いから産みたい気持ちも大切だけれど、父がいなくなるとかという困難に負けない強い心も必要だと思いました。
だけれど、手紙を聞いて、父はいるんだ!という驚きがありました。では、なんで母はこのような表情をしていたのか疑問です。
この授業で最後と思うと楽しいことが減って、物足りなくなります。このような機会があったので春日先生にも出会うことができました。
光中最後で、良いことづくしだったなと感じます。春日先生のお気に入りの絵で、また、みんなで対話型鑑賞をしたいなと思います。自信をもってこれから発表していきたいです。
※手紙を聞いて新たに起きた疑問について考えてくれたでしょうか?それが知りたいですね。でも、父がいても「家族の大切さ」は変わらないと思いますし、子どもを育ていことは大変な責任が伴うので、「困難に負けない強い心も必要」なのは変わらないのではないでしょうか。光中の皆さんと一緒に見た作品はたったの5作品ですが、みなさんは回数を重ねるたびに成長していきました。今後も折に触れて作品を鑑賞していってくれるとうれしいです。対話型鑑賞は仲間がいると楽しいですが、一人でもできるのです。私は一人対話と称して実践しています。やってみてください。
(男子)
(ア)お母さんたちの服の濃さから光は、絵を描いている方からきていると思う。なんで乳母車にいる子を描かなかったんだろうなと思った。
(イ)たぶん、乳母車の中にいる子どもはぐったりとしているかもしれないと思った。もし、元気だったら、ひまわりに手をのばしているかなと思った。
(ウ)もしかしたら、この家族のお父さんが絵を描いているかなと思った。
※短い文で、箇条書きにしていますが、この人なりの発見や思考は刺激的です。特に光の方向を考えたり、絵を描いているのがお父さんではないかというのは他の人にはない発想で、みんなも聞くと、その可能性を否定できませんよね。仲間の意見を尊重しながらも、独自の考えを導いていく勇気も大事だと思います。
(女子)
私は家族の風景だと思います。乳母車を人がのぞきこもうとしたり、のぞいたりしているところからそう思いました。でも、お父さんは見当たらなくて、青い着物のお母さんらしき人や、赤いリボンをつけた女の人(お姉さん)らしき人が無表情というか、なにか心配したり、考えたりしていると、顔がこわばっている(眉とかが)ところから思って、お父さんはもういないと思いました。
でも、子どもを心配しているようにも見えたので、子どもがカゼとかで、それを見つめているのかなとも思いました。
この絵や、自分の考えから、子どもがいっぱいいて、一見幸せそうな家族だけど、お父さんがいないさみしさや悲しさが感じられました。でも、読んでもらった手紙から、この絵を描いた人がお父さんということなのか、家族の絆が感じられたし、あたたかい作品だと思いました。
※手紙を聞いて絵から受け取られる印象が変わったようですね。さみしさや悲しさを感じながらも、父がいるということで「家族の絆」と受け止めるようになりましたね。そういう変化もまた、作品の持つ素晴らしさではないかと思います。多様な解釈を受容できる作品だからこそ、作家が亡くなっても、こうして長い間、多くの人の心をひきつけるのだと思います。
(男子)
鑑賞中にも言ったんですが、ヒマワリの枯れた感じや男の子が着ている服、ヘチマの色から秋の初めごろだと思いました。さらに、絵全体の色使いも明るくないことからも分かりました。女の人二人の表情を見て思ったことは悲しそうだということです。視線が下を向いていたり、笑ってなかったりしたことから感じました。影の付け方からも表情が暗い感じがしました。
この絵からシングルマザーの大変さが伝わってきました。お父さんがいないところがシングルマザーだと思います。顔の表情からです。
今日はとても緊張したのですが、いつも通りに発表したり、聞いたりできていい経験ができました。
※この人も、作品の描き方や表現の仕方に注目して作品をみているところが、少し他の人と違う所かなと思います。作品を描かれているものから考えるだけでなく、色だったり、構図(この絵だと乳母車が中央に描かれている)、表現の仕方(光の方向や影の付け方)などからも作品をみて考えています。こうすることでより多角的に作品をみることができると思います。さまざまに読み取ったことを組み合わせながら自分の解釈ができるようになると、作品をもっと深く味わえると思います。
以上が今回のみなさんの読み取りでした。時間がなくて授業の感想を書いてもらうことができなかったのが残念ですが、すべての活動を終えての感想文が届くのを楽しみにしています。また、その時にはお便りを出したいと思います。
大変お待たせしました。中国五県造形教育研究大会の報告をします。
画像で当日の流れは追えると思いますので、みてください。
掲載する文面は生徒の作品に関する記述です。当日の鑑賞中の対話のやり取りも文字起こし中ですので、しばしお待ちください。
中国五県造形教育研究大会 授業公開(島根県立美術館)でのみなさんの作品解釈をお届けします!!
まずは、ふりかえりの集計から
授業のふりかえり(数字は評価の人数。左から順に 4 3 2 1と評価。4の方が上位)
A しっかり絵をみることができた 15人 2人 0人 0人
B 絵を見てしっかり考えることができた 16人 0人 1人 0人
C 自分の意見を言うことができた 10人 2人 2人 3人
D 友だちの意見をしっかり聞くことができた 14人 1人 2人 0人
E 友だちの意見を聞いて、自分の考えをより深めることができた 14人 2人 1人 0人
F このような鑑賞をまたやりたい 13人 3人 1人 0人
今回の作品は前回に続いて「どこからそう思ったか。」に加えて「そこからどう思うか。」についても考えるように促しましたが、みんな真剣に作品をみて、考えて、話してくれましたね。郷土の作家の作品であることもみんなの興味を引いたのではないかと思っています。最後にお孫さんからの手紙を紹介しましたが、その反応のついても授業を参観しておられる先生から空気が変わったと評されました。また、たくさんの生徒の手が挙がったことや、みんながとてもたくさん話せることにも参観された先生方はとてもびっくりしておられました。また、私のこの鑑賞活動の同志である愛媛県美術館の鈴木学芸員さんも参観してくれていましたが、みんながリラックスして鑑賞活動を楽しんでいる様子がみられてとても感動しておられました。岡山大学の先生は、みんなの鑑賞の様子を見て、自分も燃えてきたとおっしゃって、大学に帰ったら学生相手に燃える授業をしようとおっしゃっていました。
みんなの真剣で前向きな授業への取り組みが多くの先生の心に驚きと感動を残したようです。私も本当に楽しく充実した授業になりました。みんな、本当にありがとう!!
では、最終回なので、全員の全文を紹介します。大量だけど、最後まで読んでくださいね。すべての人の記述の後に、私のコメントも※で入れています。
(男子)
今日のこの絵は家族だと思った。この青い服を着ている人はお母さんではなくておばあさんだと思う。あの乳母車の中にはなにも入ってないと思う。
※どうして青い着物の人のことをおばあさんだと思ったのかを根拠をもとに書いてくれると、新たな解釈が生まれたかもしれません。また、乳母車の中に何も入ってないと考えたのもどうしてなのか、それを書いてくれると、その考えを聞いた人が、また新たな見方をしてくれたかも知れません。理由を書いて欲しかったです。
(女子)
これまでの自分の意見とみんなの意見を合わせて、私は青いゆかたをきて、げたをはいている女性をみて、まずここは日本だと思い、赤いリボンを飾りつけたゆたかの女の子と、ぼうず頭から見て、三人の小さい人は男の子と思いました。みんなが集まっているところから見て、4人の子供は青いゆかたの人の子供で、中央の物は車輪がついているところから乳母車だと思い、お母さんと子供たちがのぞきこんでいる様子から、赤子がいると考えました。しかし、娘と母の顔は口角が上がっても下がってもないので無表情に見えたし、男の子が母にあまえようと手を伸ばしているように見えているが、母は気にしている様子もなく、白い服の子が乳母車に足をかけて登ろうとしていても、母は注意する様子もなく、乳母車に視線が落ちているし、娘も乳母車の中に視線が落ちている上、2人の目は何かを見ようとしているような目にも見えないので、放心状態かなと思いました。そして、娘が手にしている花はヒマワリに見え、左上の作物はヘチマに見えました。そして2つとも茶色がかった、今にも枯れはじめているようなくすんだような色をしているし、2つとも夏に育つ物なので季節は夏の終わりから秋のはじめ頃に思えます。この絵には父親の姿がないので、父は遠くに行っていると思います。娘と母が子供を前にして表情がないのは、3人の少年がそれぞれにあまえようとしたり、乳母車によじ登ろうとしているところから見て、3人ともやんちゃな子だろうから、娘と母とで3人の子の世話で無表情になるのなら、考えなしに子を何人も産むなという教訓を教えられたようなことを感じました。とてもおもしろかったです。みなさん、ありがとうございました。
※女の人と女の子の着ているものは浴衣ではなくて着物でしょうね。最近のみなさんにとって着物が身近ではないから、着物のようなものは浴衣と思ってしまいますね。でも、女の人は白い足袋も履いているので、履物も下駄ではなく草履だと思います。服装の名称は違っていましたが、言いたいことは、服装を見て日本人であり、日本で描かれた絵であるということが言いたかったのだと思ったので、授業の場では訂正しませんでしたが、この場で伝えておきます。そして、描かれている沢山のものをみて、季節や人間関係や、お母さんとお姉さんの表情からもいろいろなことが考えられましたね。子どもがたくさんいて育てるのに苦労をしているから、子どもを産むのは考えた方がよいということを言いたかったのではないかと考えていますが、この時代は、子どもが小さい時に病気で亡くなることも多く、たくさん兄弟がいても大人になるまで育つのは2人か3人という時代だったので、子どもはたくさん産みました。でも、やんちゃな男の子が多いと、育てるのは大変で、お母さんとお姉さんは確かに疲れていたかも知れませんね。
(女子)
今回この絵をみて、青い着物を着た人がお母さんで、女の子や3人の男の子は青い着物を着た人の子どもだと思いました。この家族には家にお父さんがいないのかなと思いました。理由はこの絵にはお父さんがうつってないし、女の子やお母さんが笑ってないから、お父さんが遠くに仕事に行ったり、戦争に行ったりしているのかなと思いました。だから、この絵が伝えようとしていることは、家族といる時間を大切にするということかなと思いました。
※この絵が伝えたいことは何だったのかという最後の問いに、きちんと答えてくれています。「家族といる時間を大切にする」ということが伝えたかったのではないかという読み取りは、とっても素敵です!!
(女子)
私は女の子の持っている花がヒマワリに見えて、それに茶色がかったヘチマや小さな子供の足下に落ちている落葉から季節は秋だと思いました。そして、みんながのぞいてみているかごみたいなのに、タイヤもついているから乳母車で、中にはみんなが珍しそうに見ているようにも見えるから、最近生まれた赤ちゃんがいると思います。左側の子どもの服がベルトみたいなのをしていたり、女の子がリボンを付けているから、和服を着ているけど、そんなに昔じゃなくて、大正から昭和にかけての時代に見えます。右の母親みたいな人と女の子があまり楽しそうな表情をしてないようなので、この絵はお父さんが戦争に行ってから乳母車にいる赤ちゃんが生まれて、そのお父さんが赤ちゃんを見らずに戦争で死んでしまって、悲しんでいる様子に見えました。
この絵から、お母さんが「この子を見せてあげたかった・・・。」みたいなことを言っているようで、家族を思う気持ちが伝わってきました。
※いろいろなものをよくみて、しっかり考えていますね。細かいものの色の変化にも気付けています。また、服装などから時代を考えているのは、他教科の知識も活かせていますね。お父さんが描かれていないこととお母さんと女の子の表情を関連付けて、お父さんは戦争に行っている。と考えたのも理に適っていますね。そこから「家族を思う気持ち」をメッセージとして受け取れています。悲しさはあるけれど、家族を思う心温まる作品として受け取れていますね。
(女子)
私はこの絵から、みんなの意見もふまえて、やっぱり家族なのではないかと思いました。でも、お父さんがいないことから、着物を女性が着ていることから、昔の時代だと感じたので、お父さんは戦争に出てしまったのではないかなあと思いました。私は、最初の方は微笑んでいると思いましたが、やっぱりそうではなくて、戦争にお父さんが行って、家にはいなくて、寂しいという感じだと思いました。でも、手前の小さい子たちはその事の大きさを感じていなくて、手をのばしてお母さんに甘えて無邪気な感じだと思います。この絵から、戦争は家族に大きな寂しさと悲しみがあるということを伝えたいのではないかなあと思いました。
※女性の服装、表情とお父さんが描かれていないことから、この人もお父さんは戦争に行っていると考えたようです。でも、そこから受け取ったメッセージは「戦争は家族に大きな寂しさと悲しみがある」ということで、この感じ方はこの人自身の感じ方で、今までの人と違っていて、とてもいいと思います。この人に限らず、同じ作品をみても、感じ方は人それぞれに違いがあるということがこの文章からもわかります。「みんなちがって、みんないい。」(金子みすず)
って、本当に、こういうことなのだと思います。
(男子)
多分時代は戦時中の日本、明治~昭和で、季節は夏の終わり~秋上旬だと思いました。家族のお母さんらしき人物と頭部に赤色の物体を身に付けている女性が着物を着ていることから明治昭和ごろなのではないかと考えました。季節の方はアサガオ、ヘチマ、オチバなど季節感たっぷりの風物詩がたっぷりと描かれていたので季節は夏の終わり~秋上旬くらいかなと思いました。
※作品を詳細に観察して自分の考えを構築していますね。「どこからそう思う」がきちんとできています。できれば「そこからどう思う」も記述してくれるとよかったのですが、記述時間が短かったので時間切れだったのが残念です。
(女子)
私は、この絵はゆりかごもあり子供たちもお母さんもその中をのぞいているので中には赤ちゃんがいるのではないかと思います。しかし、赤ちゃんが産まれているというのにお父さんらしき人の姿が見えません。しかも大きい物心がついていそうな2人のお姉さんとお母さんが笑っておらず無表情です。普通、赤ちゃんを見て笑わないでいられる人は私はいないと思います。そのため、私はお母さんが赤ちゃんを見ながら全く別のお父さんの心配をしているのではないかと思いました。以上のことから、私はいくら多人数でも、一家の大黒柱がいないというのはさみしいことなのだなと思いました。これは、私も何となく分かります。私の父も度々仕事でどこかへ行くので、何か心許ない感じです。
※やはりこの人もお父さんが描かれていないことと女性二人の表情からこの人なりの読み取りをしています。この人はお父さんの不在を自分の家でお父さんがしばしば出かけ不在になることを関連付け、父の存在の大きさを感じていますね。やはりこの人も同じ絵なのに、この絵から自分なりの感じ方ができていて素敵ですね。
(男子)
今日僕が見た絵には人は一人では生きてはいけない。協力して生きていくから人なんだということを感じ取れました。
子供がたくさんいて一人で子育てしていくことは大変なので親一人よりも二人のほうが上手くやっていけると思うので協力して生きていくことはとても大事なことだと思います。
核家族化が進む世の中ですが、おじいさん、おばあさんなどの支援を受けていき、そして協力していくことがこれからの世の中の課題だと思います。
※この人は、読み取りを省略し「そこからどう思う」だけを書いてくれました。そしてこの人も他の人と同様に、この人にしかできない解釈をしてくれました。そしてこれからの社会のありようについてまでも触れてくれています。この作品の持つ力の大きさを感じますね。また、この人もきっと温かい家族(おじいさんやおばあさん)に囲まれて暮らしているのだろうということも文面から伝わってきますね。
(男子)
僕はこの作品をみて、とても貧しい家族だと思いました。理由はお母さんらしき人とお姉さんらしき人の目や表情が明るくなくて、すごく深刻そうで、おそらくお父さんは前はいたけど、病気かなにかで死んでしまって、今はもういなくて、残った5人の子供をどうやって一人で育てていこうかなあとすごく考えている感じがすごく伝わってきました。他には小さな子供が赤ちゃんがのっている車に上がろうとしていても注意してないし、2人の子供がおそらくお母さんにあまえているけど、かまってもらえないことから、すごく考え事をしているんじゃないかと思いました。
※お母さんの表情が明るくないことから、すごく考え事をしているようだと考えています。乳母車によじ登ろうとしている男の子に注意をしてないことや、二人の子どもがかまってほしいのにそれも無視しているようなのが余計に深刻さを感じると考えているところも、作品をよくみていると思います。最後に「そこからどう思う」を書いてくれていたら、私はもっとうれしいです。この作品から、あなたはどんなメッセージを受け取りましたか?
(男子)
この作品は、季節は絵の上の方の黄色いあさがおと緑から茶色へと枯れていく左上のヘチマ、赤いリボンをした女の子の持っている茶色がかった黄色いヒマワリから夏の終わりから秋への季節の変わり目なのかなと思いました。この絵の中で目で確認できる5人の人物は水色の着物を着た人が手前にいる2人の男の子のなつきかたから、その人はお母さんで、奥にいる赤いリボンをつけた女の子は4人の子どもの中で一番体が大きいので一番上のお姉さんだと思いました。中央には車輪のついたかごがあってこれは乳母車でその中を周りの人が見ていることから、赤ちゃんがいると思いました。でも、絵の中にお父さんがいないところとお母さんとお姉さんの表情からお父さんには戦争に行っていて、安否や行方が分からないので、とても心配だし、少し悲しい雰囲気だと感じました。このようなことから、この絵を描いた作者は僕たちに季節が夏から秋へと変わり、夏が終わっていくのを悲しく思う気持ちと、お父さんがいない悲しさの2つの悲しさをうったえかけていると思いました。
僕は今日の対話型鑑賞最後の授業を美術館で本物の絵をみながら鑑賞して、今までの学校での授業よりもリラックスしてできて、とても良かったです。
※この人もお父さんが描かれていないことから戦争に行っていると考えたようです。そして、その悲しさと夏の終わり、季節の変わり目の悲しさを重ねて感じているところが、この人独自の解釈だと思います。作品が語りかけてくる(伝える)ことはひとつではなく、複数あることをこの人は感じ取れているようですね。そして、本番が一番リラックスできているのが何よりすごいことだと思いました。知人の愛媛県美術館の学芸員さんもそこ、感動しておられましたよ。
(女子)
青い服の女の人が着物を着ていることから、この絵は昔の日本だと思いました。そして、お姉さんとお母さんがのぞいていることから乳母車の中には赤ちゃんがいると思いました。でも、2人とも笑ってないし、お父さんがうつってないので、お父さんは遠いところにいるか亡くなったかなどしてもう会えない存在になったんじゃないかと思いました。あと、3人子どもがいますが、まだ子供なのでお母さんの気持ちが分からず、いつものようにあまえているんじゃないかなと思いました。でも、あまえてくる子供がいても気づかないので、何か不安を抱えて考え事をしているんじゃないかと思いました。このことから戦争はやめようという事を伝えたいんじゃないかと思いました。
※簡潔に作品からのメッセージまで記述してくれました。「どこからそう思う」「そこからどう思う」がきちんと整理されて記述できているのは素晴らしいと思います。とくに子供たちの動作とお母さんの表情を結びつけながら、解釈できているところは深い観察にもとづいた読み取りができていると思います。そして、作品からのメッセージはやはり他の人とも違う「戦争反対」として受け取れているところもいいですね。
(男子)
この絵はお母さんらしき人がゆかたを着ていたし、髪も今の髪型ではないので、昔の日本だと思った。そして季節に関しては自分は考えていなかったけれど、みんなの意見を聞いてヘチマが少し枯れているところや落ち葉があることなどから夏の終わりから秋の初めにかけてだと思った。
初めは家族が赤ちゃんを見ていると思ったが、お母さんやお姉さんらしき人の表情があまりさえないようだったし、目がいきいきとしてないので悲しんでいると思った。これは、本当は産まれるまずだった赤ちゃんが産まれなくて悲しんでいると自分は思った。春日先生が「お父さんは?」と言われたので、そこに何かポイントが隠されていると思った。僕はお父さんが戦争に行ってしまい、それでお母さん一人で育てることになったと思う。
お父さんが戦争に行ってしまい、これからどうやって子育てをしていこうかお母さんが不安に思っているようにも見えた。
最後に手紙を聞いて、実の家族を絵に描いたということだったので作者は家族のことをとても思っているし、一番の存在だと思った。
僕がこの絵から感じたことは「家族を大切にしなさい」ということ。このお母さんが悲しんでいるのは家族に何らかのことがあって、家族を一番に思っているお母さんは子どものことも気にならないくらい悲しみにくれているときだと思う。
※手紙が読まれたのを聞いて、また新たな考えが浮かんだようですね。お母さんが気になってる家族に何らかのことがあったというのが何なのかまでもう少し考えてほしかったですが、時間が足りなかったと思います。ちょっと残念です。でも、この人は仲間の話をよく聞いて、自分の考えを広げたり、発見できているところが素晴らしいと思います。このような柔軟な思考ができるようになったことが大きな成果ではないかと思います。
(女子)
初め見た時は幸せな親子に見えました。でも、近寄ってみると青い着物のお母さんぽい人の表情が真顔に見えたので何か分からないけれど、何か昔の悲しいことを思い出しているように見えました。
緑から茶色になりつつあるヘチマ、花びらが少なくてしおれているヒマワリ、たくさんの落ちている落葉、右上に少し見える晴れてない空から私は季節が夏の終わりから秋の初めらへんかなと思いました。
着物、髪型、着物の柄からやはり日本の絵だと思いました。
※「そこからどう思う」を書いて欲しかったです。時間が足りなかったのでしょう。残念です。でも、右上に空を発見してくれましたし、そのことから時刻も読み取ってくれました。お母さんが思い出している昔の悲しいこととは何なのかも考えてみてください。
(女子)
この絵は着物を着たり、絵の質感というか茶色がかった古さを感じたので平成ではなく、昭和っぽいなと思いました。ヘチマがなっているけど茶色がかっていて、落ち葉が落ちていて、リボンを付けた女の子が持っている花がしわしわでしおれているので、夏の終わりから秋にかけてかなと思いました。お母さんの表情は目がボーッとしていて、全く頬が上がっていないので無表情で、女の子もとびきりの笑顔というわけでもなく、何となく見つめている感じがするので、気持ちは明るくないと思いました。この絵には母と子ども4人がうつっていて、父親がいないので戦争とかで遠くへ行ってしまいいつ帰ってくるのかわからなく、不安に思うから、お母さんはあのような表情かなと思います。もし父が帰ってこなかったら、乳母車の中にもいる子どもと合わせて5人を養っていけるのか心配だったと思います。
この絵から、家族を大切に思わないといけないことや、子どもを育てていく大変さをわかって、子どもを産む責任を感じてほしいのではないかと思います。子供は可愛いから産みたい気持ちも大切だけれど、父がいなくなるとかという困難に負けない強い心も必要だと思いました。
だけれど、手紙を聞いて、父はいるんだ!という驚きがありました。では、なんで母はこのような表情をしていたのか疑問です。
この授業で最後と思うと楽しいことが減って、物足りなくなります。このような機会があったので春日先生にも出会うことができました。
光中最後で、良いことづくしだったなと感じます。春日先生のお気に入りの絵で、また、みんなで対話型鑑賞をしたいなと思います。自信をもってこれから発表していきたいです。
※手紙を聞いて新たに起きた疑問について考えてくれたでしょうか?それが知りたいですね。でも、父がいても「家族の大切さ」は変わらないと思いますし、子どもを育ていことは大変な責任が伴うので、「困難に負けない強い心も必要」なのは変わらないのではないでしょうか。光中の皆さんと一緒に見た作品はたったの5作品ですが、みなさんは回数を重ねるたびに成長していきました。今後も折に触れて作品を鑑賞していってくれるとうれしいです。対話型鑑賞は仲間がいると楽しいですが、一人でもできるのです。私は一人対話と称して実践しています。やってみてください。
(男子)
(ア)お母さんたちの服の濃さから光は、絵を描いている方からきていると思う。なんで乳母車にいる子を描かなかったんだろうなと思った。
(イ)たぶん、乳母車の中にいる子どもはぐったりとしているかもしれないと思った。もし、元気だったら、ひまわりに手をのばしているかなと思った。
(ウ)もしかしたら、この家族のお父さんが絵を描いているかなと思った。
※短い文で、箇条書きにしていますが、この人なりの発見や思考は刺激的です。特に光の方向を考えたり、絵を描いているのがお父さんではないかというのは他の人にはない発想で、みんなも聞くと、その可能性を否定できませんよね。仲間の意見を尊重しながらも、独自の考えを導いていく勇気も大事だと思います。
(女子)
私は家族の風景だと思います。乳母車を人がのぞきこもうとしたり、のぞいたりしているところからそう思いました。でも、お父さんは見当たらなくて、青い着物のお母さんらしき人や、赤いリボンをつけた女の人(お姉さん)らしき人が無表情というか、なにか心配したり、考えたりしていると、顔がこわばっている(眉とかが)ところから思って、お父さんはもういないと思いました。
でも、子どもを心配しているようにも見えたので、子どもがカゼとかで、それを見つめているのかなとも思いました。
この絵や、自分の考えから、子どもがいっぱいいて、一見幸せそうな家族だけど、お父さんがいないさみしさや悲しさが感じられました。でも、読んでもらった手紙から、この絵を描いた人がお父さんということなのか、家族の絆が感じられたし、あたたかい作品だと思いました。
※手紙を聞いて絵から受け取られる印象が変わったようですね。さみしさや悲しさを感じながらも、父がいるということで「家族の絆」と受け止めるようになりましたね。そういう変化もまた、作品の持つ素晴らしさではないかと思います。多様な解釈を受容できる作品だからこそ、作家が亡くなっても、こうして長い間、多くの人の心をひきつけるのだと思います。
(男子)
鑑賞中にも言ったんですが、ヒマワリの枯れた感じや男の子が着ている服、ヘチマの色から秋の初めごろだと思いました。さらに、絵全体の色使いも明るくないことからも分かりました。女の人二人の表情を見て思ったことは悲しそうだということです。視線が下を向いていたり、笑ってなかったりしたことから感じました。影の付け方からも表情が暗い感じがしました。
この絵からシングルマザーの大変さが伝わってきました。お父さんがいないところがシングルマザーだと思います。顔の表情からです。
今日はとても緊張したのですが、いつも通りに発表したり、聞いたりできていい経験ができました。
※この人も、作品の描き方や表現の仕方に注目して作品をみているところが、少し他の人と違う所かなと思います。作品を描かれているものから考えるだけでなく、色だったり、構図(この絵だと乳母車が中央に描かれている)、表現の仕方(光の方向や影の付け方)などからも作品をみて考えています。こうすることでより多角的に作品をみることができると思います。さまざまに読み取ったことを組み合わせながら自分の解釈ができるようになると、作品をもっと深く味わえると思います。
以上が今回のみなさんの読み取りでした。時間がなくて授業の感想を書いてもらうことができなかったのが残念ですが、すべての活動を終えての感想文が届くのを楽しみにしています。また、その時にはお便りを出したいと思います。