緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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60年前の夏紬

2016年07月21日 | 着物
大阪道頓堀の松竹座に歌舞伎を観に行ってきました。
例によって株主優待で頂いたチケットです。



観たのは昼の部で、春日八郎の歌で有名な「お富さん」=与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)の話がメーンでした。

お富さんの歌が大ヒットしたのは1954年のことだったそうです。実はその年に私は生まれています。

たぶん、その頃に誂えたであろう夏紬を着て、私は歌舞伎に行きました。
(襦袢のエリが見えませんが、ちゃんと着てます(^^;)もう少し見えるように着ないとね。)



一昨年、母が亡くなり、古い箪笥を整理していたら、たくさんの端切れの奥からクルクルと丸めた一枚の着物が出てきました。それがこれです。

多少汚れてはいましたが、特に傷んではいませんでした。
たぶん母のものだろうと思いますが、私の記憶にはなく、母の比較的若い頃(20代後半から30代前半?)の着物のようでした。

母が遺した他の着物の手入れのついでにこの着物もクリーニングに出しました。
業者の人にこの着物のことを聞いてみると、とても古いもので夏紬だということでした。
あまりに古いので、染み抜きはできないと言われました。(どうなるか分からないらしいです。)

夏紬は単衣の時期(6月と9月)と、7月8月の盛夏に着ることができるのだそうです。
今はあまり作られていないとか。柄行きから、おそらく十日町あたりのものではないかという話でした。

生地は薄手で、シャリ感があり、多少透けます。

紬は基本普段着で、この着物も高価なものではなかった筈です。
でも、誰が仕立てたのか、とても丁寧に仕立てられていました。
着たらビリッと破れるのではないかと心配でしたが、全然大丈夫でした。

松竹座では、知らない人から「涼しそうな柄のお着物」と言われましたが、建物の中はともかく外は暑かったです。(何を着ていても暑い日でした。)
大量の汗をかいて帰りました。

60代の私が着るには若すぎる着物かもしれないけれど、夏の太陽の下、こんな着物を着て出掛けるのも、着物遊びの一つです。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夏紬 (しまそだち)
2016-07-21 23:40:21
素敵に着こなしていらっしゃいますね
今日 和装でお出かけになる 心意気に 

最近は南座の顔見世のお客さまでも 随分ラフな服装で
いらっしゃるから 
「何と申しましょうか ?」です

松竹座は 映画を観たことしかありません
前の歌舞伎座は、いろいろ観劇させて頂きました
但し 優待券のお裾分けでは 歌舞伎は廻って来ませんでした
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Unknown (keba)
2016-07-22 11:30:47
赤い格子がいいアクセントになっていて
かえっていろんな年齢の方が着こなせそうな気がします。

夏の着物って、見た目だけは涼しいけど、
着てる本人は涼しくないのか〜、やっぱりね〜(笑)
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みどり様 (晴れ後曇り)
2016-07-22 14:12:57
松竹座、懐かしいわ。

お宝の発見ですね。
本当に珍しいと思いますよ。
目だったのでは?
もし私とすれ違ったら(着物を)ジロジロ拝見したかも

私と歳の差は一回り以上ですねぇ~
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しまそだち様 (みどり)
2016-07-22 21:23:53
その日の松竹座、着物の方も何人かいらっしゃいました。
皆さん、気合を入れて着てらっしゃいました。
私も気合入ってました。(笑)
観劇くらいしか、着物を着ていく場所がないのです。
後はお茶のお稽古? 私、お茶習っていないし。

優待、助かってます。
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keba様 (みどり)
2016-07-22 21:33:02
夏の着物ですので、年齢は関係なく、涼し気なのが良いのかも。
でも涼し気なのは、あくまで見た印象だけ。
とても暑い日だったので、裸でも暑かったと思います。
まして着物着てたら・・・。
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晴れ後曇り様 (みどり)
2016-07-22 21:59:40
松竹座、私はよく知らなかったのです。難波まで行くことが滅多になかったので。
最近になって優待で行くようになりました。

この着物、着物着た人の注意を引いてたみたい。
30代くらいの着物を着た人が、目を見開いて私の着物を見てました。
たぶん『紗でも絽でもない。この生地は一体何?』って感じでしょうか。
暑かったですが、楽しい体験でした。
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