長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

455. 『2023年・令和五年、新年明けましておめでとうございます』 

2023-01-02 07:06:22 | 日記・日常

HAPPY NEW YEAR ❗ 謹賀新年

"I wish that your 2023. becomes a good year. And wish that all people on this Earth can live happily and peacefully."
ブロガーのみなさん、2023年・令和五年、新年明けましておめでとうございます。
本年も変わらず、どうぞよろしくお願いいたします。そして世界中の人々にとって新年が平和で明るい年となりますようお祈りいたします。

元日から1夜明けました。昔から「一年の計は元旦にあり」と言われますが、みなさんは昨日どんな元日を過ごされましたか。僕は、ここ数十年、毎年することが決まっています。
美術家などというフリーの身、定年もなく、盆も正月も休みはないような日々をずっと続けて来ましたが、元日だけは特別に自宅でユッタリと過ごすことにしています。昨年の反省や今年1年の制作の計画に思いを向けながらも焦らず力まずに1日を送るようにしているのです。初詣も成田山や明治神宮等といった多くの人がゴッタ返す場所は避け、ごく近所の小さな小さな2つの寺院と2つの神社にウォーキングと合わせ、お参りして巡るようにしています。

数年前から自身を鼓舞する意味で今年の抱負を紙の札に書いて壁に貼るということを始めました。では、お恥ずかしいですが、その中から1枚だけ。

「情熱と集中力を絶やさない」

です。

ご多分に漏れず、年齢を重ねるにつれ美術家としての体力低下を感じる年齢になって来ました。作品制作に欠かせない2つの大切なことを1つの抱負として書きました。

さぁ、今日からが僕にとっての新年仕事始めです。十二支の今年の干支のウサギのようにピョ〜ンと跳躍する年にしたいです 😀 。 どうか、ブロガーの皆さんが平穏な御正月を過ごされ、実りの多い年となりますように。

※画像は昨年暮れの成田山新勝寺「納めの不動」に参列した時に撮影したもの。


 

454. 『2022年・令和四年、一年間僕の投稿にお付き合いいただきありがとうございました』

2023-01-01 07:31:12 | 日記・日常
ブロガーののみなさん、2022年・令和四年、1年間僕の投稿にお付き合いいただき、ありがとうございました。
"Thank you to all my Blog Friends all over the world for this year."

日本の友人たちはそろそろ年越しとお正月の準備が整った頃でしょうか?
カウント・ダウンにはまだ少し時間が早いですが、世界中のFacebook友達のみなさん、2022年・令和四年、1年間、僕の画像投稿にお付き合いいただきありがとうございました。たいへん感謝しております。

今年、1年間は世界的にもなかなか厳しい年になりました。収束のようすが見られず長引くパンデミック、2月に突然始まったウクライナでの愚かで残虐な戦争も長引き集結する時期は見えていません。
これらによる世界中の経済活動や人々の生活への影響は多大なものとなっています。

でも、今日は多くを語りますまい。

2023年・令和五年の新しい年が、どうか世界中の人々に平和が訪れ、平穏で幸多い1年となりますよう切に願い祈っております。

みなさん、良い新年をお迎えください (^_^)。

※この投稿は昨夜、大晦日に投稿しようと思っていましたが年明けとなってしまいました。画像は上が工房近くの千葉県・西印旛沼の日の入り風景。

443. 2022年・令和四年、新年明けましておめでとうございます。 

2022-01-01 16:22:21 | 日記・日常
2022年・令和四年、新年明けましておめでとうございます。ブロガーのみなさん、いつもSNSでお付き合いいただいている皆さん、本年も変わらずどうぞよろしくお願いいたします。そして世界中の人々にとって新年が平和で明るい年となりますようお祈りいたします。

" I wish that your 2022 becomes a good year. And wish that all people on this Earth can live happily and peacefully. "

画像は毎年年末の12月28日に恒例となりました、工房に近い名刹、成田山新勝寺の年内最後となる「納めの不動」という護摩修法に参列させていただいた時のものです。
御護摩は昨年に引き続き特に「新型コロナウィルス終息祈念」の祈りを向けるというものでした。成田山新勝寺ではこの日に限らずコロナ禍となってからは毎日この終息祈念の御祈祷をされているとのことです。
僕も自分や家族の願い事ばかりではなく、「どうか現在、世界中に蔓延する新型コロナウィルスの猛威が一日も早く収束へと向かい世界中の人々が安心して生活できる世の中となりますようご加護ください」と心中に思い描き、祈念してまいりました。

日本では、昨年、東京オリンピック後、秋季からコロナの勢いが下火となって来ていますが、世界中を俯瞰して観ると特に欧米などでは桁違いの感染者数が毎日のように報告されています。また新株のオミクロンが発見されてからしばらく経ちましたが、日本国内でも感染者がジワジワと増加して来ています。

いったいどこまでこのコロナ禍での自粛生活が続くのか予測はできませんが、人間はこうした状況だからと言っても、社会活動をして労働をしなければ生きてはいけません。
僕も今年は昨年以上に日々、創作と労働に力を入れて行こうと年頭に思い立ち決意を新たにしています。いろいろと悩んだり、考えてたりしていても、結局はそれしかできないですよね。

どうか、皆さんにとっても2022年・令和四年が平穏で実りの多い1年となりますよう祈念しております。

※画像はトップが新勝寺の太子堂に飾られていたお正月の締め飾り。下が向かって左から5カットが「納めの不動」の後、新勝寺境内で撮影したもの。一番右のカットが成田山参道で見つけた今年の干支の「寅」の石彫刻。


            









442. ●2021年・令和三年、1年間ありがとうございました。

2021-12-31 18:11:47 | 日記・日常
ブロガーのみなさん、facebook、や instagram、twitter等、SMSでお世話になっている方々、こんばんは。今年もとうとう大晦日となりました。1年間、マイブログにお立ち寄りいただき、またリアクションいただきありがとうございました。感謝しております。

今年は昨年同様、世界中の人々が「新型コロナ・ウィルス感染症」による辛い毎日を過ごさなければならない日々を過ごしました。その感染症にかかったかった方々には、この場をお借りしてお見舞い申し上げます。また不運にも亡くなられた方々とそのご家族の皆さんにはお悔やみ申し上げます。

いろいろな方面、分野に影響が出たコロナ禍ですが、文化面においても例外ではなく、音楽のコンサートやライヴ活動、演劇や芸能の舞台、様々な文化的な催しの中でのイベント、そして僕自身が関わるアート関連でも美術館や博物館の企画展、画廊での個展、グループ展等が、昨年同様に来場者を集め「密」になるという理由で中止や延期となり、また開催されても細かい条件付きでたいへんなストレスとなったことでしょう。何とか開催に至っても人々の足は遠のき、ほとんど来場者の来ないような展覧会もあったのだと多方面から伺っています。

僕自身も、ようやくいくつかのグループ展に参加することができましたが、2-3年前から企画が持ち上がっている個展については先延ばしとなっている状況が続いています。計画、予定が思うようにできていません。

この夏に38年ぶりに開催された「東京オリンピック」にはいろいろな意見や評価がありましたが、僕自身はアスリートたちの熱い姿に勇気をもらいました。そして秋頃より日本でのコロナウイルスの感染者数は大きく減少をみせていますが、年末に入ってからは新株の「オミクロン」が発生し、我が国でも少しずつ新規感染者が増えつつあります。また、世界的に俯瞰して観ると欧米などでは桁違いの感染者数が毎日のように報告されている現在です。まだまだ安心などできません。コロナ禍も3年目に入ろうとして来ると、私たちのストレス、精神的な疲労も非常に大きなものになっています。
とは言え、人は働き、活動しなければ生きていけません。僕個人はこの自粛生活の中で昨年以上にこの思いを制作へと向けようと考えています。今この時にできることを実行するしかありません。

また長くなりました。皆さんにとって明日からスタートする新年の2022年、令和四年が安心して生活できる社会となり、実りの多い1年間となりますようお祈りいたします。どうか良い新年をお迎えください。

※画像は今年の1月に僕の工房に近い西印旛沼へ野鳥観察に行った時、夕景の中で出会い撮影した冬鳥でカモ科・オナガガモの大群です。


      



426. 充電式電動字消器が壊れる。

2021-02-24 17:22:45 | 日記・日常
コロナ禍が続く。このブログに関しては自分の個展やグループ展等の展覧会情報を中心に投稿して来た。だが、コロナ禍の中、来場者のことも考えて展覧会のスケジュールをなるべく入れないと決めたので投稿回数がそれ以前よりもかなり減少している。日常や趣味のことなどはFacebookにあげているし、作品画像はinstagramに投稿しているので、ここで投稿することがなかなか思いつかなくなっている。いずれSNS等で続けているような連載投稿的なものも始めようかとは思ってるのだが…。

今回は普段絵画制作で使用して来た文房具の話題。30代、約10年間勤めた公共アートのデザイン会社を退職した話は以前にも少し書いたと思う。退職後、1-2年経った時に自分自身が完全なフリーの立場となったことを記念して購入したのが今回ご紹介する「充電式電動字消器」、略して電動消しゴムなのである。以前の職場の同じデザイン室で設計を担当している同僚が使っていて、便利そうだったので買ってしまった。文具としては決して安くはなかった。
画像のように本体には充電池が入っていてその先っぽに小さなスティック状の消しゴムを差し込んで使用するのだが、内臓モーターにより消しゴムの部分がクルクルと超高速で回転し鉛筆、色鉛筆で描いた文字や図像の誤りを消し去ることができるのである。画像のように内臓充電池用に専用の充電器が付いていて本体を常に差し込んでおけばいつでも使用できる状態にできるという訳である。

これがとても重宝し、鉛筆や色鉛筆で紙に描いたドローイング作品の制作や出版がらみの挿画や絵本の下絵制作など大活躍であった。特に誤った図像を消すだけではなく細部の細い描写には抜群の「消し味」を誇った。10年経ってもびくともしない…いつの間にか20年を超えた。「随分丈夫なものだなぁ」と感心していた矢先、昨年の秋に画廊で発表する鉛筆画を制作中、突然、動かなくなってしまった。本体や充電器をいろいろと調べた結果、充電池の寿命が来たことが解った。困ったので製品番号を調べて新しく買い替えようとネット検索してみたが、どうも充電池式の高級タイプは販売が終了したようだった。仕方がなくおなじメーカーで現在販売されている画像の乾電池交換式のものを購入した。

残念である。計算したらなんと20年以上もの間、僕の酷使に耐えて活動してきてくれたのであった。たかだか、道具と言われるかも知れないが、ここまで長く付き合ってくると一緒に戦ってきた戦友がいなくなってしまったような寂しい気持ちになってしまう。なんだかポイと捨ててしまうのも忍びないようで今も仕事机の近くに置いている。「電動消しゴム君、長い間ご苦労さまでした」


           




423. 2021年・令和三年、新年明けましておめでとうございます。

2021-01-01 18:36:41 | 日記・日常
2021年・令和三年、新年明けましておめでとうございます。ブロガーの皆さん、SNSでお付き合いいただいている皆さん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。そして世界中の人々にとって新年が平和で明るい年となりますように。

I wish that your 2021 becomes a good year. And wish that all people on this Earth can live happily and peacefully.

画像は昨年、12月28日に工房の近くにある名刹、成田山新勝寺の年内最後となる「納の不動」という護摩修法に参列して来た時のものです。年末のこの日は特に「新型コロナウィルス終息祈念」の祈りを向けるということだった。「護摩・ごま」は供物を火の中に投げ入れて祈願(焼施)するという意味の古代インドの言語、サンスクリット語の,Homa(ホーマ)の音写であり、古代インドのバラモン教の天部の神様「火天・アグニ」を本尊として祀って行う火の供犠が仏教に取り入れられたものと伝えられている。本堂に参座し、導師である僧侶が人々の願いを書いた木材の板を護摩壇の火の中にくべると赤々とした大きな炎が立ち上がり、1年間の悪い出来事が浄化され天に昇って行くようなイメージを強く持つことができた。

修法終了後、いつものように境内をゆっくりと散策してみた。本堂に隣接する「釈迦堂」や「聖天様」にお参りする。印象として本堂も境内も普段のこの時期に比べ訪れる人々は少なかった。それでもお堂や広場には新年の初詣に備え、縄飾り等、様々な御飾りの取り付けが完了していて観ていてとても清々しい気持ちとなった。

「どうか来年は現在、世界中に蔓延する新型コロナウィルスの猛威が1日も早く収束へと向かい世界中の人々が安心して生活できる世の中となりますように」と心中に思い描き、言い聞かせながら午後の山門を後にした。

ブロガーの皆さんにとっても新年が平穏で実りの多い1年となりますようお祈りいたします。


                







422. 2020年・令和二年、1年間ありがとうございました。

2020-12-31 18:21:13 | 日記・日常
ブロガーのみなさん、facebook、や instagram 等、SMSでお世話になっている方々、こんばんは。今年もとうとう大晦日となりました。1年間、マイブログにお立ち寄りいただき、またリアクションいただきありがとうございます。感謝しております。

今年は世界中の人々が「新型コロナ・ウィルス感染症」という初めての体験によりとても辛い毎日を過ごさなければならない事態となりました。そして感染症にかかった方々には、この場をお借りしてお見舞い申し上げます。また不運にも亡くなられた方々とそのご家族のみなさんにはお悔やみ申し上げます。

いろいろな方面で影響が出たコロナ禍ですが、特に文化面でも例外ではなく、音楽のコンサートやライヴ活動、演劇の舞台、さまざまな文化的な催しの中での講演会やイベント、そして僕が関わるアート関連でも美術館や博物館の企画展、画廊の個展、グループ展等が人々を集め「密」になるという理由で中止や無期限延期となりました。また開催にいたっても人の足は遠のきほとんど来場者の来ないような展覧会もあったと多方面より伺っています。僕個人も今年予定していた個展やグループ展の9割が中止か無期延期となりました。

なかなかハードな日常が続き精神的にも金銭的にも疲弊している方々も多いことかと思います。とは言え人間、どんな状況下に置かれようとも命のある限り生きていかなければなりません。僕はこのことをなるべくプラスになるように考えながら暮らしています。普段、日々の慌ただしい毎日の中では得られない時間を過ごそうとか、やろうと思っていてもなかなか出来なかったことに着手しようとか…。僕自身は美術家なので作品制作にかけて考えているのですが、時間をかけるだけかけた絵画や版画を制作しようとか、今までの捜索活動を振り返って見直そうとか、コロナ禍が収束へと向かい明けてからの発表活動の計画を練るとか、そういったことなのですが。

長くなりました。皆さんにとって2021年、令和三年が安全な社会となり、実りの多い1年間となりますようお祈りいたします。どうか良い新年をお迎えください。

※画像は昨冬、成田市の北印旛沼へ冬鳥観察に行った時に撮影した夕暮れの沼の風景とカモの群れ。丘陵越しに頂上付近が見えた富士山。


      

412. 『コロナ禍の中、ハマっていること』その一・多肉植物 

2020-08-31 18:25:58 | 日記・日常
8月も末日となった。コロナ禍による不要不急の自粛生活も約半年が過ぎたことになる。長いなぁ…。

4月の初めに「緊急事態宣言」が発出された頃、どうせ引き籠るのであれば、普段なかなかやろうと思っていてできないことをやろうと覚悟を決めた。まぁ、集中して絵画や版画作品を制作するのは僕の仕事であるし、自然観察をするとかいうことは普段からずっと続けてきたことなので、そのまま継続しているから、それ以外ということになる。初めは例えば、普段は読めないで机に積んであった分厚い長編小説を読もうとか、工房の大掃除をしようとか漠然と考えていたのだが、いろいろと迷う中でハマっているいくつかのことがある。それらをブログに3回ほど連続して投稿していこうと思っている。

第1回目は『多肉植物』。facebook等、SNSでお付き合いいただいている方々には画像投稿を通じて、今年3月に北海道の農業系の大学を卒業した三女が東京の園芸会社に就職できたことをお知らせした。そして千葉の園芸ショップでの会社の研修があったこと、その時に合わせてショップを訪れ、三女の勧めで『多肉植物』を購入したことなども投稿したので覚えている方々もいらっしゃると思う。
その後、自宅兼工房の庭で栽培し始めた。これが結構ハマったのである。あまり手がかからないというのも僕のようなズボラな人間には向いている。ただ、自己流なので水やりの回数や量、葉状態を剪定するタイミング等、ちょっとしたことで疑問が起きる。スマホで三女に尋ねるのだが、しょっちゅう訊いているわけにもいかない。と、いう訳でネットで画像のような図鑑や専門書を取り寄せてみた。パラパラと頁を捲っていると未知なことばかりである。一口に多肉植物と言ってもけっこう種類も多いし種によって世話の仕方も微妙に違う。暑い地域に多い植物なので夏の暑さは得意なのだろうと単純に想像していたが、故郷は乾燥した地域の暑さであって日本のような高温多湿な暑さではないことや、この暑さが苦手な種類もあること、そしてさまざまな病気もあるということなどを知った。

一歩踏み込んで行けばどんな世界もそれぞれに奥が深いということだろう。すっかりハマってしまい入門書を熟読し世話の仕方なども微妙に変えている今日この頃である。サボテンとは一味違った魅力的な多肉植物。葉状態ばかりかと思えば花も咲かせるし種もできる。しばらくはこの不思議な植物との付き合いが続きそうだ。

画像はトップが栽培中の多肉植物の1種。下がその他の栽培中の各種多肉植物、専門書と見開き頁、世話に使用している霧吹き。


                    



404. 『生存確認』 Confirmation Survinal

2020-04-25 16:38:56 | 日記・日常
STAY HOME !! STAY YOUR STUDIO !!

4/7、日本政府より「緊急事態宣言」が発出されてから現在まで長島充は新型コロナウィルス対策のため自粛し工房に一人籠もり制作する毎日です。

3月~5月にかけて予定していた企画によるグループ展、イベント等は全て中止もしくは延期となっております。
新型コロナウィルス問題が収束しましたら絵画・版画作品の発表活動を再開し、ブログでもお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

普段よりこのマイブログにお立ち寄りいただいているブロガーの皆様、友人、知人の皆様、お互い再開できるまで元気でいましょう。
皆様もどうかくれぐれもご自愛ください。

2020年4月25日   長島充

402.新型コロナウィルス拡散のさなかの東京へ。

2020-03-10 18:23:59 | 日記・日常
昨日、久々に東京へ出た。このところの新型コロナウィルスの拡散状況で世の中は「自粛ムード」。前回ブログにも投稿したが、僕自身もこのことににリンクしてなるべく工房からの外出を控え、引きこもりで作品制作の毎日が続いている。社会との関わりを持つ指導にに行っている専門学校の卒業式などは規模を小さくし外部講師などは出席できない連絡が入り、社会人相手のカルチャーセンターも「様子見」の休校が延長されるという連絡が入った。

今や日本中、いや世界中が鬱屈とした精神状態に苛まれているのではないだろうか。しかし、僕のような家仕事の人間でも籠もってばかりは居られない。都内で開催されている知人の二つの展覧会を観に行くのと、次女の専門学校の卒業式に出席するために久々に東京へ出かけたのである。娘の卒業式が午後3時からということで時間的に少し余裕があった。都心までは電車利用で工房から2時間程かかるのだが、混雑する時間帯を避けるため(ウィルス対策)ゆっくり目に出発した。

正午前に銀座に到着。1月中旬頃とは打って変わって、中央の銀座通りでは仕事の車はそこそこ走っているのだが歩道や商店は閑散としている。ウィルス以前は賑わっていた中国からの観光客もほとんど見られないし日本人も少ない。まるで海外からの観光客が増える以前の昔の銀座にタイムスリップしてしまったような不思議な感覚になった。そんな中、8丁目の永井画廊で開催中の「高木公史 展 - 芸術家ポートレートシリーズ - 」を観てきた。高木君は美大受験の予備校時代からの友人である。東京芸大の大学院を終了後、渡独しデュッセルドルフ芸術アカデミーに留学。卒業後もドイツを拠点に絵画作品の制作を続け、ヨーロッパ各地で発表活動を行ってきた画家である。3年前に久々に日本の東京で個展を開催し昨年、静岡の池田20世紀美術館で回顧展も開催している。静岡の回顧展に伺えなかったので今回の個展には是非伺おうと思っていた。会場には写真かと見紛うようなリアルに表現された人物の油彩画と鉛筆画が整然と展示されていた。高木君らしい清潔で緻密な仕事である。特に等身大以上の鉛筆画によるさまざまな画家たちの肖像画は迫力があった。画廊の方に伺うと生憎、本人は今回体調を崩し帰国することができなかったとのこと。またしてもリアルでの再会ができずに残念だった。

有楽町のガード下にある創業60年以上という行きつけのラーメン店で昼食をとる。ここも普段の昼休みならお店の外まで列ができているのだが空いていてスンナリと座れた。お店の中のテレビが民法のニュース番組でウィルス関係の討論会を流していた。

山手線で原宿へ移動。電車の中の乗客の8割以上がマスクをしていて、たまに咳込む人がいると全員が振り向いていた。原宿に到着。こちらも駅周辺は普段よりも空いていた。しばらく歩いて竹下通りを横目で見るとここには若者がいつもどおりたくさん訪れている。ウィルス対策で学校も休校になっていることと関係があるのだろうか。お次の目的である「積雲画廊」に到着。こちらでは漫画家の岩本久則さんによる「オーラス・きゅうそく展」が開催中。岩本さんは日本野鳥の会の会員で野鳥の世界の大先輩でもある。この画廊で毎年個展を開催してきたが画廊自体が今年の秋に事情で閉廊することとなり、今回が最後の個展ということとなった。展示作品はいつものように野生生物を愛する岩本さんらしい愛情とユーモアがあふれたアクリル絵画とイラスト作品等でとても暖かい雰囲気に包まれていた。この状況下で来場者が少ないのではないかと心配されたようだが、さすがに野鳥の会のベテランで人気者であり毎日多くの方々が来場中のようである。この日も自然関係の人が数多くみえていて興味深いお話を伺うことができた。最終個展というのが寂しい限りである。岩本さん、また会場を変えても是非、新作個展を開催してください。

積雲画廊で連れ合いと合流。ここから電車で市ヶ谷に向かう。この状況下、電車に乗る度に周囲を見回し、つい緊張してしまうのである。市ヶ谷駅に近づいたころ車窓から外を観ると土手では花大根が咲き乱れスジグロシロチョウが2頭、ヒラヒラと飛んでいた。車窓から反対側の「飯田濠」の水面に目を移すと数十羽のカモ科・ハシビロガモがそれぞれペアになりクルクルとディスプレイを繰り返していた。今日の東京行のトリは「歯学会館」という立派なビル。午後三時から次女が3年間通った歯科衛生士養成専門学校の卒業式が行われるのだ。三姉妹の中でこれまで紆余曲折のあった次女。最終的には手に技術を持つ人生を選んだ。その晴れ舞台である。我が家の家訓の1つに「家族の大切な節目の行事には可能な限り出席すること」というのがある。今回もそれである。新型ウィルス問題で多くの学校関係で卒業式が中止となっているところもある。この卒業式も時間を大幅に短縮しての開催である。まぁ、その中で開催できたのだから良しとしなければバチが当たる。晴れやかで美しい様々な色彩の袴姿に身を包んだ同級生たちと一緒に無事この日を迎えることができた。次女の嬉しそうな笑顔を遠目で観ながら感慨深い気持ちになるのだった。式が終わり会場を出て土手をゆっくりと歩いているとソメイヨシノの蕾が大きく膨らんできていた。長かった冬も終わり、もうすぐ春がやって来る。

久々の東京行、帰宅するとドッと疲れが出た。すぐに手洗い、顔洗いをしてから、お茶を一口飲むと突然睡魔が襲ってきた。リビングのテーブルでコクリコクリとやっているうちに、そのまま眠りについてしまった。自分では気づいていなかったが体が自然と緊張状態にあったのかも知れない。

画像はトップが昨日の銀座通りのようす。下が向かって左から永井画廊企画による「高木公司 展」DM、昨日のJR.原宿駅、原宿・積雲画廊の「オーラス・きゅうそく展」DM、市ヶ谷「歯学会会館」の外観と次女の卒業式風景。

               

401. 新型コロナ・ウィルスの拡大による影響

2020-03-01 18:01:23 | 日記・日常
1月から感染拡大が始まった「新型コロナ・ウィルス」も中国や日本、韓国等、東アジア圏から広まって今や5大陸等、世界中に感染者が拡散している。ニュースが報道された初めのころはまさかこんなに拡大していくとはだれもが思わなかったのではないだろうか。国内でもこの3週間ぐらいは驚くべきスピードである。

僕もご多分に漏れず初めのうちは他人事のようにテレビやネットのニュースを観ていた。まぁ、「あまり必要以上に都会へ出かけないほうが良いだろう」ぐらいに捕らえていたのだが、一向に収まらないどころかどんどん拡散していっている。報道で取り上げる頻度も日増しに増加され、中国や日本も含めて感染者の増えている地域では人々が鬱屈とした日々を送っているのではないだろうか。

この2週間ぐらいで我が国でもいろいろな対策関係の動きがみられ、その影響が出てきている。スポーツの大会、音楽のライヴ、レジャー施設などの大きなイベントで人々が多く集まるものの中止や延期、公共施設などの緊急の休止、海外からの観光客の大幅な減少による経済の衰退等々、毎日が目まぐるしく動いている。特に今週、政府による小・中・高等学校への休校協力依頼が出てからはその影響によるさまざまな問題が広まっている。そしてマスコミも「国難」「世界的危機」などという文字を使うのでさらに不安感は拡大していっている。

アート関係では都会の大きな美術館、博物館の企画展会場は来場者が激減しガラガラなのだという。知人たちが個展を開催していた関係で2週間前に銀座を中心に画廊回りをしたのだが、昨年末まで、あれだけ中国からの観光客や国内の人々で賑わっていた大通りも人は少なくガラガラだった。回った画廊の個展会場もガラガラで主催アーティストが会場でポツンと暇そうにしている有様だった。

僕個人と家族で言えば、子供たちの卒業式や学期末行事の時期に重なり、これらが中止と決定したり、講師として教えに行っている2つの美術専門学校でも卒業制作展や卒業式でのイベントが中止となったり、予定していた画廊での企画展が中止、秋まで延期となったり、そしてつい先日は講師として教えている県内のカルチャーセンターの2教室が3/8まで様子見の休校と決定し、その後もいつに再開されるのかは未定の状態となっている。
もはや他人事ではない「絵描きなのだから、なるべく外出をせず家に引きこもって作品制作をしていればいいか」などということだけでは済まされない状況になってきている。そして何よりも精神的には不安定であり鬱々とする日々が長く続きそうでもある。まぁ、日本全国、いや世界区でこうした精神状況が生まれているのだからここはみんなで辛抱である。個人的にもなんとか克服し乗り越える手段を見出さねばと思っている。

一日も早くこの新型コロナ・ウィルスの蔓延が終息していくことを祈って已まない。


      

394. 2019年・令和元年 1年間ありがとうございました。

2019-12-31 18:07:12 | 日記・日常
ブロガーのみなさん、SNS上の友人・知人のみなさん、2019年・令和元年、1年間、マイブログの投稿にお付き合いいただきありがとうございました。いいね!やコメントをご丁寧にいただいた方々、感謝いたします。今回が今年最後のブログ投稿となります。

僕の今年の1年間を振り返ると全体的にはなかなか精神的にハードな年でありました。序盤には初の公共美術館での大きな個展があり、準備やら作品手配に追われ慌ただしい日々を送りました。それでも普段の画廊空間での個展の4倍近くの点数を展示し、予想をはるかに超える来場者の方々にも恵まれて、なかなか収穫の多い個展となりました。50代最後の年にこうした節目となる展覧会ができたことは今後の美術家人生を歩む上で貴重な経験となったと思います。

夏には北海道の離島、「天売島・てうりとう」に初めて『野鳥版画』制作の取材旅行に出かけました。これも初の離島での野鳥観察体験、未知のことが多く貴重な体験となりました。鳥だけではなく島の人々の暮らしに少し触れられたことは1つのカルチャーショックでもありました。

SNSを通じて知り合った自然保護団体の方より雁類の保護にかかわる活動の1部として『野鳥版画』制作の仕事の依頼(来年、再来年に向けて現在進行中)をいただけたことも新たな分野への参加という意味で有意義な出来事でした。この『野鳥版画』の仕事は今後は画廊や美術館などアート関係に特化せず、自然保護関係、野鳥関係の方々、団体とタッグを組んで進めて行きたいと考えています。

プライベートでは上にのべましたが、なかなかハードな年となりました。次女と三女、2人の娘の就活問題、15年間家族のように飼ってきた愛犬との別れ、そして年末には連れ合いの方のお世話になってきた義父の他界と続き、少し放心状態の年末を迎えています。

新たな年、2020年、令和2年は版画の新作個展やいくつかの絵画や版画のグループ展、オーダーによる版画制作、絵本製作などの予定が目白押しに入って来ています。いつまでも落ち込んではいられません。

みなさんにとっても新たな1年が実り多い年となるようお祈りしています。来年もこのブログは続けていきますので変わらずお付き合いをお願いいたします。なお当方、服喪中のため年始のお祝いの挨拶などは控えさせていただきますのでご了承ください。

画像は上下とも今月初めに撮影した工房近くの北印旛沼の夕景。




385. 本棚の蔵書の整理をする。

2019-10-19 17:39:27 | 日記・日常
僕は今年6月に還暦を迎えた。特別何かが変わったという訳ではないが、気持ちを切り替えようと身辺の整理を少しずつ始めている。僕より上の世代は『断捨離ブーム』といって身の周りの物を整理し捨てる活動を進めている。

まだ『断捨離」というレベルではないのだが、我が家も御多分に漏れず物で溢れているのだ。仕事に使う画材などは別として特に多いのは衣類、書物、レコード(CD)など。書物は特に多く20代から読書好きでいろんな分野に興味を持ってしまうせいか蔵書が多い。僕だけではなく連れ合いも文学部出身の読書好きである。だが僕よりも早く整理を始めて随分と減らした。女性の方が捨てっぷりが良いというのだろうか、ポイポイ捨ててしまって大分スッキリしている。何にせよ男の方が未練がましいのである。

僕も今月に入り中断していた蔵書整理を再開し始めた。文庫や雑誌のバックナンバーなどは少し前にかなり整理したのだが、書棚をザッと眺めて見ると単行本や豪華本はまだまだ多い。「こだわりを持って購入したものはなかなか捨てられないんだよねぇ…」。ジャンルは何かというと、文学書、詩集、エッセー、歴史、宗教、音楽書、美術書、画集、展覧会図録、自然科学、博物学、図鑑、写真集etc.etc.…。自分で言うのも何だがけっこう多彩な内容となっている。

僕らの世代はまだ「活字世代」なんだなぁ。30代、20代の子供たちはほとんど書物で活字を読まない。スマホやタブレットから「Kindle」などと言ったアプリを開いて好きなものを読んでいる。漫画でさえスマホで読むし音楽も好きな曲を選曲してスマホから聴く。「活字離れ」が進むわけである。出版不況、印刷不況と言われ始めてから久しいけれど、出版・印刷関係企業はたいへんな時代に入っているのがよく理解できる。
僕個人は少し試してはみたのだが、まだまだ書物はスマホで読む気持ちにはなれない。子供のころから紙の質感とそこに印刷された文字を読むことに目の方が慣れ親しんでいるのである。こう書くとまた若い世代からは「昭和生まれの価値観」と言われてしまうのかもしれないが。

最近、少しショックなことがあった。携帯電話からスマホに換えたのだが、サービスセンターに行って手続きを進める中でスタッフの若い男性から「今後、スマホにまつわる当社からの通知ですが紙媒体でもお出ししますか?」と尋ねられた。この「紙媒体・かみばいたい」という言葉が聞き取れなかったのだが、聞き直してゆっくり言ってもらっても意味が解らなかった。つまり「ハガキや印刷物」ということらしい。「メールなどのデータ以外にハガキでも連絡しますか?」ということだったのである。初めて聞いた日本語である。まるで科学者が使う単語のようでもある。若い世代にとっては「紙」そのものが古臭い物質ということになっていくのだろうか。このサービスセンターでの出来事を思い出しながら自分の本棚を整理していて自分たちの世代の価値観というものが、いかに古くなりつつあるのかということをシミジミと感じてしまったのである。

禅の言葉に「少欲知足・しょうよくちそく」という言葉がある。「欲望を少なくして足ることを知る」という意味である。確かにこれまでの我々の生活というのは子供のころから物質に埋もれ過ぎてきた。これから先の時代の世の中は物質がさらにデータ化されミニマルな生活空間へと向かっているのかも知れない。屁理屈はともかくとして今から読まない書物、使わないものを整理し捨てることにしよう。

画像は我が家の2階に大工さんに特別に頼んで造ってもらった本棚(家の本棚の極1部)。



         

355.2019年、新年明けましておめでとうございます。A Happy New Year !!

2019-01-01 06:10:40 | 日記・日常
2019年、平成31年、新年明けましておめでとうございます。今年も昨年に引き続き大晦日のご挨拶から続けて画像投稿いたします。ブロガーの皆様、SNS友達の皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年もマイブログやSNSに画像投稿を続けて行きますので変らずお付き合いください。

皆様にとって新たな年が明るく良い年となりますようお祈りいたします。大晦日のブログにも書きましたが、もう一度。どうか、この小さな青い星『宇宙船地球号』の自然環境が全ての生物にとって良好に保たれていきますように。そしてこの地球上のすべての人々が争いごともなく平和で幸福に過ごすことができますように。

I wish that your 2019 becomes a good year. And wish that all people on this earth can live happily and paecefully.

今年は日本も5月に新元号に変る年です。平成生まれが今年で30才となります。僕が子供の頃、大人たちがよく口にしたフレーズで「明治、大正、昭和の三つの時代を生き抜いてきた明治生まれの人は気骨がある」などと言われていました。他人ごとだと意識もしないで生きてきたらいつの間にか僕らの世代も「昭和、平成、〇〇を生き抜いてきた人」と呼ばれようとしています。この気骨という言葉は「自分の信念を守って、どんな障害にも屈服しない強い意気」を現わす美しい日本語です。今年は新たな時代の幕開けでもあります。昭和の戦後生まれも明治の人たちに劣ることのない信念を持って生きようではありませんか。

今年は僕も4月から5月にかけて故郷の公共美術館での個展を予定しています。初めての公共美術館での個展です。美術家人生の1つの節目ともなる展覧会です。普段、画廊などでの個展ではできない内容の展示をしようと計画を進めています。また会期が近づきましたらブログやSNSでお知らせしようと思っていますので、詳細はその時までお楽しみに。そしてどうか個展会場でリアルでご高覧ください。

今年の新年の画像も工房に近い、名刹、成田山新勝寺の境内で撮影したものです。昨年暮れの28日『納めの不動』という法要に参列してきました。そしてすでに画像のように新年に備えたお飾りも観ることができました。

では、皆様、どうか穏やかで素敵なお正月をお過ごしください。

画像は新年のお飾りをした成田山新勝寺。


            







354. 2018年 一年間ありがとうございました。

2018-12-31 16:25:03 | 日記・日常
2018年も今日で終了。毎年恒例となりました大晦日のご挨拶です。

ブロガーのみなさん、SNS友達のみなさん、今年一年間、マイ・ブログの画像投稿にお付き合いいただきありがとうございました。たいへん感謝しております。今年の日本は例年になく天災が多く、厳しい気候の年となりました。みなさんにとってはどんな一年間だったでしょうか。僕は皆さんの明日からスタートする2019年が実りの多い良い年になりますよう願っております。

どうか、この小さな美しい青い星『宇宙船地球号』の自然環境が全ての生物にとって良好に保たれますように。そしてこの地球上の全ての人々が争いごともなく平和で幸福に過ごすことができますように。

To my overseas friends, Thank you very much for this year.

I wish that your 2019 becomes a good year. And I wish that all people on this earth can live happily and peacefully.

画像はフランスの画家、ジョルジュ・ルオ-による1937年作の油彩画『日没』とその部分図です。この絵の制作ノートにルオーはこう書いています。「プリミティブな風景画の背景は、人物たちの姿と完全に結合して、しかも偉大さを持っている」と。

ルオーは、同時代のオディロン・ルドンやギュスターヴ・モローと共に僕が精神的に強く影響を受けた画家の1人です。20世紀のこの時代に絵画作品としてキリスト教をテーマとすることは「古い」と言われ、描き続けることに勇気と忍耐が必要だったと思います。それを彼は深い信仰心と独自の画風を持って貫き通しました。この姿勢こそ敬愛すべきことであります。