来月19日から始まる絵画新作個展に向けての制作もラストスパートに入った。マラソンで言えば最終トラックに入ったと言うとところだろうか。
今年は3つの個展と3つのグループ展が秋から冬にかけて集中している。7月からはアトリエに引きこもり状態で絵画と版画を制作している。初夏に予定していた高原の野鳥観察と盛夏に予定していた干潟の水鳥観察も中止し、レジャーはがまんの年になった。もっとも絵描きや文章書きは引きこもらないと作品を貯めることができない。『元祖引きこもり』を自称している。10月の新作絵画作品による個展は『伝説の翼』というテーマで、東西世界に分布する神話や伝説に登場する鳥や有翼の聖獣をモチーフに描いている。このシリーズの制作、最初は神話や伝説の辞典などの資料をアトリエに集めて熟読することからスタートした。世界中の『伝説の翼』を集めてみるとけっこうあるものだ。その中から作品になるものを選択しては描いているのだが、内容が偏らないように意識的に分布地域を散らしている。つまりギリシャ神話の次はインド神話に飛んだりしているのだが、家に居ながらにして世界中を旅行しているような気分になっている。
僕にとって絵画の作品というのは版画作品に比べて手離れが悪い。銅版画でも木版画でも版画では版が彫れて摺ったところで区切りが着くところがあるのだが、絵の場合は納得が行くまでいくらでも手を入れたくなってしまう。まぁ、それぞれに長短があるということだろう。自分で言うのもなんだが、梅雨期から盛夏にかけて引きこもり、まったく外出せずよく集中して描き続けてきた。作品が出揃ってくると会場に並んだ状態がどんなふうに見えるのか自分でも楽しみになってくる。個展会期が近づいてきた頃、また詳細なお知らせをブログにアップしますのでご覧ください。画像はトップ、下とも制作中の撮影した絵画作品と筆を持つ僕の左手。