長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

426. 充電式電動字消器が壊れる。

2021-02-24 17:22:45 | 日記・日常
コロナ禍が続く。このブログに関しては自分の個展やグループ展等の展覧会情報を中心に投稿して来た。だが、コロナ禍の中、来場者のことも考えて展覧会のスケジュールをなるべく入れないと決めたので投稿回数がそれ以前よりもかなり減少している。日常や趣味のことなどはFacebookにあげているし、作品画像はinstagramに投稿しているので、ここで投稿することがなかなか思いつかなくなっている。いずれSNS等で続けているような連載投稿的なものも始めようかとは思ってるのだが…。

今回は普段絵画制作で使用して来た文房具の話題。30代、約10年間勤めた公共アートのデザイン会社を退職した話は以前にも少し書いたと思う。退職後、1-2年経った時に自分自身が完全なフリーの立場となったことを記念して購入したのが今回ご紹介する「充電式電動字消器」、略して電動消しゴムなのである。以前の職場の同じデザイン室で設計を担当している同僚が使っていて、便利そうだったので買ってしまった。文具としては決して安くはなかった。
画像のように本体には充電池が入っていてその先っぽに小さなスティック状の消しゴムを差し込んで使用するのだが、内臓モーターにより消しゴムの部分がクルクルと超高速で回転し鉛筆、色鉛筆で描いた文字や図像の誤りを消し去ることができるのである。画像のように内臓充電池用に専用の充電器が付いていて本体を常に差し込んでおけばいつでも使用できる状態にできるという訳である。

これがとても重宝し、鉛筆や色鉛筆で紙に描いたドローイング作品の制作や出版がらみの挿画や絵本の下絵制作など大活躍であった。特に誤った図像を消すだけではなく細部の細い描写には抜群の「消し味」を誇った。10年経ってもびくともしない…いつの間にか20年を超えた。「随分丈夫なものだなぁ」と感心していた矢先、昨年の秋に画廊で発表する鉛筆画を制作中、突然、動かなくなってしまった。本体や充電器をいろいろと調べた結果、充電池の寿命が来たことが解った。困ったので製品番号を調べて新しく買い替えようとネット検索してみたが、どうも充電池式の高級タイプは販売が終了したようだった。仕方がなくおなじメーカーで現在販売されている画像の乾電池交換式のものを購入した。

残念である。計算したらなんと20年以上もの間、僕の酷使に耐えて活動してきてくれたのであった。たかだか、道具と言われるかも知れないが、ここまで長く付き合ってくると一緒に戦ってきた戦友がいなくなってしまったような寂しい気持ちになってしまう。なんだかポイと捨ててしまうのも忍びないようで今も仕事机の近くに置いている。「電動消しゴム君、長い間ご苦労さまでした」