先月24日、「ワイルドライフアート展2014・日本の生きもの~その多様性」展の出品のため都内、新宿御苑インフォメーションセンター・アートギャラリーに搬入、展示に行ってきた。
毎年出品しているこの展覧会は「日本ワイルドライフアート協会 JAWLAS」主催による。この会はその名前のように野生生物の絵を描く人たちのグループである。メンバーは図鑑などの細密なイラストレーションを描くイラストレーター、絵本作家、画家、版画家等さまざまなジャンルで活躍する人たちで全国に100人以上の会員がいて、ベテランから若手まで年齢にも幅があるのが特徴だ。毎年、テーマを決めて展示しているのだが、今年のテーマは「日本の生きもの~その多様性」という内容で日本に生息する哺乳類、野鳥、爬虫類、魚類、昆虫などをモチーフとした作品で構成されている。
朝から作品を担いで少し早めに会場に到着した。会場担当のY女史に挨拶をすませ、取りあえず作品を置いて昼食に出た。御苑に近い新宿三丁目周辺は落ち着いた雰囲気でお店を探しながらゆっくり散策したくなるような街である。昼食を済ませて戻ってくると、この日は御苑が休みだというのに外国人観光客がセンターの中を覗いていた。ここは、海外のツーリストに人気のスポットになっているのだ。環境庁が管理する国営の施設なので一般の画廊のように自由には発表できないが、テーマを日本の自然環境に関係あるものとして選考会にパスすればグループなどで発表することができる。パブリックスペースであるために来場者は多く、1週間で1,000人単位の人たちに観てもらえるのも魅力の一つである。
会場で先に来ていた何人かのメンバーと世間話をしているうちに指定の時間となり次々に出品者が集合、地方の会員の作品は宅急便で続々と到着した。荷ほどきをしているのもつかの間、毎回常連で出品していて手馴れているメンバーがどんどん飾り付けをして行く。老若男女、平等に協力し合いあっと言う間に展示が完了した。広い会場に生き生きと描かれた日本の生物たちが並んだようすは見応えのある内容となった。僕は今回、日本に生息しているフクロウ類4種を肖像風に彫った小さな小さな木口木版画4点を出品した。
作業終了後は恒例の懇親会。これをとても楽しみに来る会員も多い。御苑に隣接するイタリアン・レストランでワインを飲みながら楽しい時間を過ごして解散となった。二次会に向かうグループもあったが、僕はここで失礼させていただいた。展覧会は3/2(日)まで。生物好き、アート好きのみなさん是非この機会にご高覧ください。画像はトップが展示途中の展覧会場。下が新宿御苑インフォメーションセンターの入り口、センタースタッフが御苑内の木の実などで作ったオブジェの展示物(今回の出品作品ではありません)、イタリアン・レストランのカウンター。