長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

367. 公立美術館での個展も終盤に入りました。 

2019-04-30 18:24:42 | 個展・グループ展
平成最後のブログ投稿である。先月の12日からスタートした千葉県市川市の公立美術館、芳澤ガーデンギャラリーでの個展『長島充 - 現実と幻想の狭間で - 』もいよいよ終盤に入りました。

今まで公共美術館ではグループ展などで展示されたことはあるのだが個展としては初めての展示となる。今回、絵画・版画を合わせて作品数も50点以上という規模でありこれも初めての体験となっている。

今回プレス関係に数多く紹介されている。特に新聞などは朝日、読売、毎日、東京、産経など主要な誌面にはほとんど記事として紹介していただいた。若い層の人たちは「紙媒体はもう古い」と思われるかも知れないが美術館に訪れる人たちの年齢層はまだ新聞を購読している世代。そのおかげか連日、数多くの方々にご来館していただいき会場に午前中から在館していても人の流れが絶えることがないほどである。その他にも地元ローカルテレビなどの番組でも紹介されありがたいことである。
そして先週末から始まった例年にない大型連休に入ってからは、さらに入館者が増加しているようである。このような好機に大きな会場で自己のエポックとなる個展を企画開催していただいていることがとてもありがたく喜びである。今日は平成最後の日。明日から時代が令和に変る時。その瞬間に個展開催中というのもなかなかないことだろう。

展覧会はいよいよ終盤。今後の長島の在館予定日は5/2、5/4、5/6、という予定。5/4午後1時からは4/20に行いご好評をいただいた「ライヴ・プリンティング① 銅版画を刷る」に引き続き、第2弾として「ライヴ・プリンティング② 木口木版画を摺る」を美術館ロビーにて実演します。普段はあまりお見せすることのない版画の摺りの実演となります。是非この機会にお誘い合わせのうえご参加ください。事前申し込みなどは不要です。

展覧会も残すところ6日間。ブロガーのみなさん、アートファン、版画ファン、野鳥ファンのみなさん、どうかご来館ください。

市川市芳澤ガーデンギャラリー 千葉県市川市真間5-1-18 TEL:047-374-7687 http://www.tekona.net/yoshizawa/

画像はトップが個展会場での僕。下が向かって左から会場風景、ロビー風景、美術館外観、庭園で見ごろの藤の花








366. 『ライヴ・プリンティング① 銅版画を刷る』

2019-04-26 17:55:01 | イベント・ワークショップ
今月12日から千葉県市川市の公共美術館、芳澤ガーデンギャラリーで始まった個展『長島充 - 現実と幻想の狭間で - 』も折り返しの中間地点を過ぎた。ありがたいことにほとんどの新聞に掲載され、ローカルテレビなどにも取り上げられたこともあり連日多くの来館者で賑わっている。

先週20日(土)に展覧会の関連イベントとして『ライヴ・プリンティング① 銅版画を刷る』というタイトルで自ら制作した銅版画の摺りの実演を行ってきた。僕はこの日イベント会場の準備もあり午前中から在館していたのだが、個展会場には週末ということもありすでに多くの来場者がいらしていた。中には遠方から来館いただいた旧知の友人もあり、嬉しい再会となった。

イベントはお昼休みを挟んで13時開場、15時までの間に人の流れを観ながら2回ほど行う予定となっていた。『ライヴ・プリンティング』という言葉は僕が作った造語である。音楽のコンサート会場のステージなどで行う『ライヴ・ペインティング(ステージ背後に貼られたシートなどにアーティストが絵の具を用いてアドリブで絵を描くイベント)』に対して、版画なので刷る=プリンティングということで名付けたというわけである。過去のブログにも投稿したが今回が初めてというわけではない。

工房から持ち込んだ小型の「卓上エッチング・プレス機」の周囲には13時前から見学希望者が集まってきている。今日の僕の頼りになる相棒はこの小さなプレス機ということになる。
刷りに使用した版は連作版画「日本の野鳥」の中の「森の入り口」という作品。北海道に生息するフクロウの亜種、エゾフクロウをエッチング技法で制作したA4サイズぐらいの銅版画作品である。

イベントはいつものように自己紹介からスタートし、一般の人たちにはあまりなじみのない西洋銅版画技法の歴史、技法、エピソードなどをジョークも交えて解説してから実際に版にインクを詰め、さまざまな種類の布の端切れでふき取り、数日前から水で湿してあったビニール袋の中のドイツ製の銅版画用紙を取り出してプレス機で刷り上げていくまでのプロセスを、これも解説付きで行った。毎回反応がどうか気になっているのだが、みなさん銅版画を刷り上げて、紙をめくって見せると「おぉ~ッ!!」という歓声がいくつも上がりとても喜んでいただいたので、ほっと一息である。終了後質問の時間を作るのだが、美術館を訪れるという人たちは版画制作の経験者などもけっこういらして質問も専門的に突っ込んだ内容が多かった。

1回目の実演が終了するとこちらも少しゆとりが出てきて、その後も人の流れを観察しつつ合計3回、6枚の『ライヴ・プリンティング』を行った。今回、この企画に理解をいただいた美術館関係者の方々、会場設営などを手伝っていただいたボランティアスタッフの方々、そして参加していただいた多くの来館者の方々、ありがとうございました。この場をお借りして感謝申し上げます。

展覧会は大型連休最終日の5/6(月・振)まで。なお、会期中5/4(土・祝)に同美術館で午後13時から『ライヴ・プリンティング② 木口木版画を摺る』というタイトルのイベントを行います。ブロガーの皆様、美術ファン、版画ファンの皆様、この機会に是非ご参加ください。

詳細は芳澤ガーデンギャラリーのホームページ:http://www.tekona.net/yoshizawa/ で、ご確認ください。


画像はトップがライヴ・プリンティングのようす。下が同じくライブ・プリンティングのようすと個展会場風景



            




365. 個展『長島 充 - 現実と幻想の狭間で - 』 始まりました。

2019-04-13 20:40:41 | 個展・グループ展
昨日、4/12。前回投稿でお知らせした千葉県市川市の公立美術館、芳澤ガーデンギャラリーでの個展『長島 充 - 現実と幻想の狭間で -』が無事オープンしました。

午前中より在館しましたが、市内在住者、友人、知人、美術関係者等、朝から来館者が途絶えることなく訪れて良い感じにスタートすることができました。午後からは初日と言うこともあり地元テレビ局の取材が1本、新聞社の取材が2本と入れ替わりにあり、少し忙しい時間帯もありましたが来場者の方々とも作品を通してコミュニケーションもでき、質問なども多く有意義な時間を過ごすことができました。

作品だけではなく、制作で用いている3種類の版画技法の道具類や原板や『野鳥版画』のコーナーに野鳥観察用具やフィールドノート(観察記録やスケッチを描く手帳)を展示したことは会場を立体的に観てもらうことにとても効果的であり、好評でもありました。

そして今回の会場作品構成は昨年撮影された佐倉市広報課によるローカルテレビ番組『佐倉市立美術館収蔵作家シリーズ - 画家・版画家 長島充 - 』と内容をリンクさせ、ロビースペースでDVDを上映したので、これも作家のコンセプトや時系列を追ったテーマの変貌などが理解しやすく好評でした。

これから1カ月弱の間、さまざまな来館者との出会いとコミュニケーションを楽しみにしています。初夏の大型連休を含み季節も過ごしやすい頃です。このブログを見ていただいているアートファン、版画ファン、野鳥ファンの方々、初めての試みとなる長島の「写実」と「幻想」の表現世界の同一空間での展示をこの機会に是非ご高覧ください。

詳細は以下を検索、ご確認ください。

市川市芳澤ガーデンギャラリー 千葉県市川市真間5-1-18 TEL 047-374-7687 http://www.tekona.net/yoshizawa/

画像はトップが展示会場のようす。下が向かって左から展示会場のようすと展覧会のポップなど。



                           




364. 市川ゆかりの作家たち展 『長島 充 - 現実と幻想の狭間で - 』  

2019-04-06 19:52:03 | 個展・グループ展
僕の個展のお知らせです。

以下、今月12日(金)より開催されます公立美術館企画による個展の情報となります。


・展覧会名:長島 充 - 現実と幻想の狭間で - 

・会期:2019年4月12日(金)~5月6日(月・祝) / 4/15(月)、4/22(月)は休館 
 
9:30~16:30(入館は16:00まで)

・会場:市川市芳澤ガーデンギャラリー  
 
 千葉県市川市真間5-1-18  tel:047-374-7687
http://www.tekona.net/yoshizawa/

・都心よりのアクセス:JR東京駅から総武線快速でJR市川駅まで18分 JR市川駅より徒歩16分
 
 JR日暮里経由、京成電鉄市川真間駅より徒歩12分

・内容:千葉県市川市出身である長島充の1990年代(30代)からの版画、絵画作品の代表作約50点を展示する。

 普段は発表する会場(画廊、公共施設など)を分けている幻想的作風の絵画・版画作品と野鳥や自然をモチーフとした
 自ら『野鳥版画』と呼称する写実的版画作品を同一会場で一緒に展示することを始めて試みた展示内容となっている。

・入場料:無料

・関連イベント:ライヴ・プリンティング(版画作品の摺りの実演) ① 4/20(土) ② 5/4(土・祝)
 各日 13:00~15:00の間に1~2回行う。

 館内上映:佐倉市広報課制作のテレビ番組から『佐倉市立美術館収蔵作家シリーズ・画家・版画家 長島充』(約20分)を会場にてご覧いただけます。

・作家在館日:4/12, 4/14、4/17、4/20、4/21、4/23、4/27、4/29、5/2、5/4、5/6

※市川市在住画家の遠山悦子氏と美術館を二分する個展形体となっておりが、入り口は別になっております。

以上です。


このブログを読んでいただいているアートファン、版画ファン、自然や野鳥好きの方々、大型連休にかかる企画展です。美術館には庭園もあり各種植物の花なども多く咲いている季節です。千葉県と言っても市川市は都心からとても近いです。是非、この機会に長島のテーマの変遷、作品の流れをご高覧ください。会場でお待ちしています。

長島 充 


画像はトップが展覧会ポスターの部分。下が展覧会フライヤーの表と裏。