10/25。千葉県市川市にある市川市立『芳澤ガーデンギャラリー』に来春の個展の打ち合わせに行ってきた。
市川市は僕の生まれ故郷である。途中、下宿などもしたが実家に28才まで暮した想い出深い町だ。今年の年頭に担当学芸員のT女史から個展開催のオファーをいただいたのだが、画廊や他の公共施設などを除けば故郷の美術館での人生初の展覧会となるので、もちろん二つ返事で引き受けた。
故郷と大げさに言っても現在の住まいから京成という千葉と東京を結ぶ私鉄電車に乗り1時間弱で行くことができる。市川の町にはこれまでも時々は同級生や友人に会いに行くことがあるのだが、今回、久々なので帰りに「町ウォーク」も兼ねて仕事のサポーターでもある連れ合いと打ち合わせに行くことにした。
京成電鉄の市川真間駅を下車、少し早く着いたので途中「手児奈霊神堂」という小さな伝説の池がある名所のお堂をお参りし、境内で休憩してから美術館入りした。ゆっくり歩いて15分程度だったろうか。約束時間を少し過ぎた頃、受付で声をかけると担当学芸員のT女史がすぐに出てきてくれた。
事前にメールのやり取りである程度は内容を把握はしていたので、さっそく展覧会の具体的な打ち合わせに入る。今回はここ数年間連続で開催されている「市川市ゆかりの作家たち展」という企画の一環として女流洋画家の方と会場を二分しての展示となる。
まずは展示スペースの説明から始まり、今までの展覧会の例や個展までのザックリとしたスケジュールなどの話へと続いた。そして僕の個展内容の話に振られた時に「せっかく美術館という広い空間で展示していただけるのですから普段画廊等での展示ではできないことをやりたい…」と切り出し「現在、絵画では神話や伝説を主題とした幻想的な作風の作品を、版画では写実的な描写の野鳥の作品を制作していますが、この車で言えば両輪の表現を一つの空間で展示したい」とこの日まで考えていた構想をお話しした。反応を窺っていると、この希望に関してS女史からは「作家の意志で自由に展示していただきたい…その展示は是非観てみたい」との答えが返ってきた。まずは1つクリアー。
次に「この展覧会中に講演かワークショップを開いてほしい」という希望がS女史から出た。これにはお互いさまざまなアイディアが出たのだが、「ワークショップという方向で、一般の方々が目で見て版画の魅力がわかるように銅版画と木口木版画の摺りの実演をやってみてはどうだろうか?」という所に落ち着いた。その名も「ライブ・プリンティング」。これは他のイベント出演の時に「ライブ・ペインティング(ライブで即興で絵画を描くこと)」に対して苦し紛れに僕が名づけたものである。展示作品、ワークショップなどの内容がほぼ固まったので、学芸室から展示空間に場所を移しての下見会。現在はしない在住のキルト作家の展覧会が開催されていた。
13:00から始めて15:00を過ぎた。お言葉に甘えて大分ゆっくりしてしまったが、そろそろ帰りの時間。美術館敷地内で採れて乾燥させたという「銀杏」までお土産にいただいてしまった。
S女史と門で別れ、ここから先は徒歩で市川の故郷をゆっくり散策した。子供の頃に遊んだ神社や寺院は今も健在だった。実家があった場所まで行って観たが別の新しい家が建っていた。ここから真間川と言う川沿いに京成電鉄の「京成八幡」駅まで歩いたが、このコースは現在、首都高につながる外環道路を建設中で、。その周囲の風景は子供の頃とはすっかり変貌してしまっていた。
美術館での展示はどんな風になるんだろう。そしてまた新たな来場者との出会いとコミュニケーションが待っているのである。とても楽しみになってきた。まだ予定ではあるが以下が展覧会名と会期となる。詳細はまた時期が近づいてきた頃に御知らせ、投稿することにしよう。
市川市ゆかりの作家たち展『 長島 充 - 幻想と現実の狭間で -(仮称)』 2019年 4月12日(金)~5月6日(月・祝)市川市芳澤ガーデンギャラリー
画像はトップが芳澤ガーデンギャラリーの内部ホーール。下が向かって左から近くの手児奈霊神堂、美術館内と庭園のようす。
市川市は僕の生まれ故郷である。途中、下宿などもしたが実家に28才まで暮した想い出深い町だ。今年の年頭に担当学芸員のT女史から個展開催のオファーをいただいたのだが、画廊や他の公共施設などを除けば故郷の美術館での人生初の展覧会となるので、もちろん二つ返事で引き受けた。
故郷と大げさに言っても現在の住まいから京成という千葉と東京を結ぶ私鉄電車に乗り1時間弱で行くことができる。市川の町にはこれまでも時々は同級生や友人に会いに行くことがあるのだが、今回、久々なので帰りに「町ウォーク」も兼ねて仕事のサポーターでもある連れ合いと打ち合わせに行くことにした。
京成電鉄の市川真間駅を下車、少し早く着いたので途中「手児奈霊神堂」という小さな伝説の池がある名所のお堂をお参りし、境内で休憩してから美術館入りした。ゆっくり歩いて15分程度だったろうか。約束時間を少し過ぎた頃、受付で声をかけると担当学芸員のT女史がすぐに出てきてくれた。
事前にメールのやり取りである程度は内容を把握はしていたので、さっそく展覧会の具体的な打ち合わせに入る。今回はここ数年間連続で開催されている「市川市ゆかりの作家たち展」という企画の一環として女流洋画家の方と会場を二分しての展示となる。
まずは展示スペースの説明から始まり、今までの展覧会の例や個展までのザックリとしたスケジュールなどの話へと続いた。そして僕の個展内容の話に振られた時に「せっかく美術館という広い空間で展示していただけるのですから普段画廊等での展示ではできないことをやりたい…」と切り出し「現在、絵画では神話や伝説を主題とした幻想的な作風の作品を、版画では写実的な描写の野鳥の作品を制作していますが、この車で言えば両輪の表現を一つの空間で展示したい」とこの日まで考えていた構想をお話しした。反応を窺っていると、この希望に関してS女史からは「作家の意志で自由に展示していただきたい…その展示は是非観てみたい」との答えが返ってきた。まずは1つクリアー。
次に「この展覧会中に講演かワークショップを開いてほしい」という希望がS女史から出た。これにはお互いさまざまなアイディアが出たのだが、「ワークショップという方向で、一般の方々が目で見て版画の魅力がわかるように銅版画と木口木版画の摺りの実演をやってみてはどうだろうか?」という所に落ち着いた。その名も「ライブ・プリンティング」。これは他のイベント出演の時に「ライブ・ペインティング(ライブで即興で絵画を描くこと)」に対して苦し紛れに僕が名づけたものである。展示作品、ワークショップなどの内容がほぼ固まったので、学芸室から展示空間に場所を移しての下見会。現在はしない在住のキルト作家の展覧会が開催されていた。
13:00から始めて15:00を過ぎた。お言葉に甘えて大分ゆっくりしてしまったが、そろそろ帰りの時間。美術館敷地内で採れて乾燥させたという「銀杏」までお土産にいただいてしまった。
S女史と門で別れ、ここから先は徒歩で市川の故郷をゆっくり散策した。子供の頃に遊んだ神社や寺院は今も健在だった。実家があった場所まで行って観たが別の新しい家が建っていた。ここから真間川と言う川沿いに京成電鉄の「京成八幡」駅まで歩いたが、このコースは現在、首都高につながる外環道路を建設中で、。その周囲の風景は子供の頃とはすっかり変貌してしまっていた。
美術館での展示はどんな風になるんだろう。そしてまた新たな来場者との出会いとコミュニケーションが待っているのである。とても楽しみになってきた。まだ予定ではあるが以下が展覧会名と会期となる。詳細はまた時期が近づいてきた頃に御知らせ、投稿することにしよう。
市川市ゆかりの作家たち展『 長島 充 - 幻想と現実の狭間で -(仮称)』 2019年 4月12日(金)~5月6日(月・祝)市川市芳澤ガーデンギャラリー
画像はトップが芳澤ガーデンギャラリーの内部ホーール。下が向かって左から近くの手児奈霊神堂、美術館内と庭園のようす。