最近、フェイスブックを活用しているので、そちらには紹介させて頂いていますが、例年この時期に
なると地元で指導をさせていただいている御弓神事について少しふれさせて頂きたいと思います。
志染町でも三津田と戸田は淡河八幡神社の氏子で、秋祭りや御弓神事等は4年に一度回ってきます。
その中の、御弓神事を19歳の頃から指導をさせて頂いて、神戸市北区淡河町全域から三津田、戸田まで、後継者の青年と毎年この時期になると休日は日中、平日は夜に参加していただいている奉仕者(高校生)に指導しています。
歴史的には鎌倉時代から受け継がれており、神社に残る文献にも記載されているらしいです。
年番の氏子集落から青年が4人選ばれ2人が1組になって30分から40分の作法を行い、的に書かれてある鬼を射抜き今年の無病息災を祈願します。
それをする為に青年達は連日連夜、練習を行います。説明では、宮中の宮入の儀を模したものだとか。
この行事は、県の重要無形民族文化財になっており御弓神事では全国的にみても数少ない文化財とのことです。
今年は2月4日に稽古始を行い、10日には場均し(予行演習)を行います。
当日とまったく同じ作法をした後、滝つぼに身を清めに行きその後は地元の公民館で斎宿を行います。泊まるのは奉仕者(青年4人、少年4人、私)です。
そして、翌日の本番に備えます。本番は午前午後と1回づつ行われます。
そして、午後2回目終了後には奉仕者で射手である青年達4人がやぐらの上から餅撒きをします。
この時、この瞬間に青年達の顔を見ると、緊張から解き放たれとても活き活きとした表情で餅を撒きます。
27年間指導してきましたが、この瞬間を毎年楽しみにしています。
27年間ですので、射手については年4人で合計108人指導してきて、どの子もみんな、地域の主役として務めを果たした後の達成感と自信に満ちたいい顔です。
稽古始で初顔合わせの時は中々打解けませんが、徐々に良い関係を築いていきます。
青年達を中心に地域が盛り上げ一団になってことにあたる。
それに、青年達が心で応える。それを連綿と次の世代へ伝えていく取り組みを地域を上げておこなうことの重大さ。
そのことは、青年達にも伝えています。今、理解できなくてもいずれは分かってくれると思います。
それが地域に対する思いに変わる一つのきっかけになると思います。地域に対する思いは自分が地域に関わった深さではないかと思います。
長年同じところに住んでいても地域とのかかわりが無ければ愛着も無いでしょう。
私は、毎年この時期になるとこれらのことを再確認します。
私のおじいさんが80年位前に射手を務めました。
私は28年前に射手を務めました。その8年前、つまり36年前には矢取り(少年)を務めました。
今年は、その時(36年前)にお世話になった射手の青年の息子さんが射手になり、その青年の矢取りを私の子どもが務めます。
その指導を私が。これだけでも歴史ですし、世代を超えた体験だと思います。
11日にご都合のつくかたは、これらを踏まえてご覧いただければまた違った見方が出来るかも知れません。
当日は、雨でも雪でもその天気に打たれながら神事が進行されます。
下は、神戸新聞の広告です。
単に伝統だから、残さなければ、などではなく、昔ながらの発展方法として神事は重要だと思ってます。
お時間ありましたらご覧いただければと思いますので宜しくです。