宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

冥王星の衛星に命名 “ケルベロス”と“ステュクス”に

2013年08月08日 | 宇宙 space
冥王星には、これまでに5つの衛星が見つかっていて、
そのうちの3つは“カロン”、“ニクス”、“ヒドラ”と名付けられています。
でも、2011年と2012年に発見された残り2つの衛星は、符号しか与えられていなかったんですねー









ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した
冥王星と5つの衛星







今回、2011年発見のP4が“ケルベロス(Kerberos)”、2012年のP5が“ステュクス(Styx)”と命名されました。

冥界の番犬(ケルベロス)や、冥界と現世の間を流れる川(ステュクス)という名がつけられた理由は、
冥王星の衛星名は、
「ギリシャ・ローマ神話の冥界のエピソードにちなむ」
 っというルールがあるからなんですねー

今年の2月にSETI研究所のウェブサイトで、命名候補の募集と投票を行ったところ、
“ケルベロス”は2番目、“ステュクス”は3番目に多くの票を集めました。

そして、得票数のトップはスタートレックのカーク船長こと“ウィリアム・シャトナー”さんが提案した“ヴァルカン(Vulcan)”でした。

これはスタートレックシリーズの登場人物“スポック”の故郷でもあり、
また、ローマ神話の火山の神“ウゥルカーヌス”の名前でもあるんですねー

でも、天文学ですでに使われている名前であること、
また、“ウゥルカーヌス”は冥界と関わりが無いことから、
国際天文学連合による最終判定では却下されてしまいました。

まぁー 天文学ですでに使われているといっても、
19世紀に提唱された、水星の内側を公転するという仮想の惑星の名前なんですよねー

“ケルベロス”と“ステュクス”については、
現在、冥王星に向かって航行中のNASAの探査機“ニューホライズンズ”が2015年に接近したときに、
詳細な姿が明らかになる予定です。

そして、その時さらに別の衛星が発見されるかもしれませんね。