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モバライダー mobarider

月は44億7000万年前に誕生した

2014年04月09日 | 宇宙 space
月は太陽系の誕生から約9500万年後に起きた衝突で誕生した。
という研究論文が発表されました。
衝突の年代決定を新たに試みた、この研究論文によると、
約44億7000万年前に初期の原始地球と、火星ほどの大きさの天体が衝突、
後に月になったと思われる物質がはじき出されることになります。
そして、この衝突によって、地球に現在知られているような内部構造が形成されたんですねー

衝突が起きた時期については、これまでの試算で、太陽系の始まりから約3000万年後に起きた“早期”の衝突から、最大で2億年後とする“後期”の衝突まで、広い幅がありました。

太陽系自体の年齢は、地球上で見つかる隕石に含まれる一部の成分の正確な年代測定により、
45億6700万年であるとされています。
また地球は、太陽系が始まってから最初の1億5000万年の間、このどこかの時点で形成されたと考えられています。


今回の研究では、原始太陽系内のチリや岩が、
「どのように集積して“微惑星体”と呼ばれる微小の天体を形成するに至ったのか」
を示すコンピュータモデルを作成しています。

最新モデルによると、これらの微惑星体は巨大な衝突を繰り返しながら“惑星の種”に成長し、
最終的に現在知られている水星、金星、地球、火星などの岩石惑星になります。

巨大衝突が起きるごとに、惑星に物質が“降着”、すなわち集積されます。
地球の場合、月が形成された衝突によって、地球最後の大規模な成長が導かれたと考えられます。

また、衝突後に集積された物質の量を調べるために、地球のマントルの化学組成を分析したところ、全質量の約0.5%ほどでした。

月を形成した衝突が、太陽系の歴史の中で“早期”に起きたとすると、その時期にはまだ多数の微惑星体が自由に飛び回っていて、地球にも多く集積されたと考えられます。
でも、衝突が“後期”に起きるほど、集積される数は少なくなります。

この分析結果は、地球が形成されるのに9500万年かかったことを示唆していて、
太陽系内の惑星としては、形成に最も長い時間を要したことを裏付けているようです。