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老舗うなぎ料理店営む“観光荘”がJAXAから日本宇宙食認証を取得! 日本初のうなぎ宇宙食“スペースうなぎ”はファルコン9ロケットで国際宇宙ステーションへお届け

2023年09月06日 | 宇宙 space
長野県にある創業69年の老舗うなぎ料理店営む有限会社“観光荘”が開発した“スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)”。
2023年6月、ついにJAXAの宇宙日本食認証を取得しました!

そして、8月26日に“SpaceX Crew-7”として国際宇宙ステーションへ向かった古川聡宇宙飛行士の長期滞在ミッションにおいて、日本初の“うなぎ宇宙食”として国際宇宙ステーンに届けられたそうです。
宇宙飛行士とうなぎのイメージ画像。(出典: 観光荘)
宇宙飛行士とうなぎのイメージ画像。(出典: 観光荘)

観光荘は、2019年より“UNA Galaxy Project”を立ち上げ、うなぎの宇宙食化を目指した開発を多くのパートナーの協力を得ながら進めてきました。

その結果、2023年6月にJAXAより宇宙日本食認証を取得。
2023年8月26日16時27分(日本時間)、クルードラゴン宇宙船“エンデュランス”を搭載した“ファルコン9ロケット”が、アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センター39A射点から打ち上げられます。
“Crew-7ミッション”のクルードラゴン宇宙船“エンデュランス”を搭載したファルコン9ロケットの打ち上げ。(Credit: NASA/Joel Kowsky)
“Crew-7ミッション”のクルードラゴン宇宙船“エンデュランス”を搭載したファルコン9ロケットの打ち上げ。(Credit: NASA/Joel Kowsky)
地球を周回しつつ1日ほどかけて高度を上昇させた“エンデュランス”は、日本時間の2023年8月27日22時16分に国際宇宙ステーションの前方に位置する“ハーモニー”モジュールの上方にドッキング。
日本初の“うなぎ宇宙食”は、無事に国際宇宙ステーションに届けられたんですねー
国際宇宙ステーションに接近するCrew-7ミッションのクルードラゴン宇宙船“エンデュランス”。(Credit: JAXA/NASA)
国際宇宙ステーションに接近するCrew-7ミッションのクルードラゴン宇宙船“エンデュランス”。(Credit: JAXA/NASA)
「うなぎは元気の源なる日本の伝統食。
宇宙空間でも宇宙飛行士の方たちにおいしいうなぎを食べてもらいたい。」
っという思いで開発された“スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)”。
古川宇宙飛行士が食べる光景に期待が高まりますね。
スペースうなぎ。(出典: 観光荘)
スペースうなぎ。(出典: 観光荘)
“スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)”の原料には、愛知県豊橋市の養鰻事業者の夏目商店と観光荘が共同で開発した国産ウナギブランド“シルクうなぎ”を使用。
蒸さずに香ばしく焼き上げ、甘めのタレで仕上げた後に、小豆島の宝食品で宇宙食として長期保存できるようレトルト加工を行うことで、袋を開けたらそのまま食べられる。っという宇宙空間でも食べやすい仕様を採用したそうです。

“スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)”は、2023年冬頃をめどに観光荘ECサイトにて一般販売を予定。
同社では、長期間保存が可能なレトルト使用であることから災害時などの備蓄用食材としても活用できるとしています。

また、“スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)”の宇宙到達を記念して、“UNA Galaxyキャンペーン”を実施。
2023年11月30日までの期間限定で同社ECサイトにて、“シルクうなぎ”と“UNA Galaxyグッズ”をセットにした特別商品を数量限定で販売するそうですよ。
UNA Galaxy キャンペーン 特設サイト:https://kankohso.co.jp/space-unagi/


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NASAの深宇宙通信網“ディープ・スペース・ネットワーク” は需要が増えてパンク寸前… なのに予算は減少している

2023年09月06日 | 宇宙 space
NASAの深宇宙通信網“ディープ・スペース・ネットワーク(Deep Space Network : DSN)”が、需要の増加に応えられなくなる可能性があるそうです。
Credit: NASA/JPL-Caltech
Credit: NASA/JPL-Caltech
“ディープ・スペース・ネットワーク”は、3つの通信施設から構成される宇宙向けの通信ネットワークです。

アンテナが設置されているのは、オーストラリアのキャンベラ、アメリカのカリフォルニア州ゴールドストーン、スペインのマドリード。
このアンテナにより、深宇宙の宇宙船や探査機との通信が、昼夜を問わず連続的に保つことができています。

“ディープ・スペース・ネットワーク”の主な役割は、太陽系で稼働している宇宙船や探査機と地球との通信を確立すること。
火星探査車や土星の探査機、さらに冥王星を訪れた探査機など、多くの有名な宇宙ミッションも“ディープ・スペース・ネットワーク”を利用しています。

遠く離れた宇宙の探査機と通信するため、地上のアンテナは非常に大きく、最大のものは直径70メートルもあるんですねー
深宇宙からの微弱な信号を受信する能力を持つほか、深宇宙に指示を送るための強力な送信機能も備えています。

NASA諮問委員会の科学委員会では、“ディープ・スペース・ネットワーク”の需要が増加する一方で予算が減少していて、NASAの科学ミッションや月探査計画“アルテミス(Artemis)”の通信能力を脅かしていることが指摘されています。

実際に、2022年に実施された“Artemis I”のミッション期間中には、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡などの科学ミッションへの“ディープ・スペース・ネットワーク”の割り当て時間が削減されたそうです。

減少する“ディープ・スペース・ネットワーク”の予算は、2010年には2億5000万ドル(約360億円)あったのが、現在は2億ドル(約290億円)に…
さらに、将来的に“ディープ・スペース・ネットワーク”の予算は減少することが予測されているので、今後が危ぶまれますね。


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