紀伊国屋ホールで『アトランディード』(邦題:女郎蜘蛛)を拝見。第797回無声映画鑑賞会澤登翠活弁リサイタル。
1921年のフランスの超大作172分。
アルジェリアのサハラ砂漠を舞台に撮影されたジャック・フェデー監督の作品ですが、フランスから取り寄せたというデジタルリマスターされた映像はとても綺麗でした。
弁士のスタイルがいろいろあるから活弁は面白いわけですが、今回の澤登先生は、セリフ字幕をきっちり読んだりタイミング合わせたりということより、格調高くシーンの説明、状況や心情の説明をされるスタイルでした。字幕内容、登場人物のセリフ内容が詳細まで気になってしまう私は、フランス語字幕が読めないことがとても残念
長く音声ガイド制作に携わるまつだたかこさんは「映画を読み解くのが楽しくて音声ガイドやってる」って言っていて、私も共感したのですが
私は自分が作品を一番楽しみたい、味わいたい、そしてそれを分かちあいたいから、活弁も音声ガイドも、台本書きたいし語りたいんだなと、基本に立ち返った気がしました。
まあ、字幕を訳した後でセリフをいじったり完全に逸脱して遊んだりもする訳ですが、それもその作品を最大限に楽しみたいという欲…
隣で観ていた永田雅代さんも多かれ少なかれ同じ気持ちだったと…。
来年3月に、松田春翠先生が立ち上げた無声映画鑑賞会はなんと800回を迎えます。
全国の弁士楽士が出演する一大イベントを企画下さいました。
活弁は、活動弁士ごとに違い十人十色。
楽士の演奏も十人十色です。
その面白さを味わえる会になるのでは。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます