akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

「幕末渡世異聞~月太郎流れ雲」活弁上映

2007-06-09 | 活弁
本日、総天然色活動大写真『幕末渡世異聞~月太郎流れ雲』の活弁上映会に出演。併映の『チャップリンの放浪者』と2本の活弁を務める。
会場は、新宿歌舞伎町の、大久保公園内に作られた大きな特設テント劇場。
8日から17日まで毎晩、石森史郎さん脚本の『デージーが咲く町ー新宿物語』なる芝居を上演しており、その舞台で、土日の昼間だけ、同じ石森さん脚本の無声映画『幕末渡世異聞~月太郎流れ雲』を上演しようという訳である。

この作品、世にもめずらしい、2004年に製作公開されたカラーの無声映画。
活動弁士をやっていると、よく「古い無声映画ばかりなんですか?新作無声映画っていうのはないの?」と聞かれることがある。アキ・カウリスマキ監督の作品などはあるが、日本で劇場公開される無声映画の新作なんて作る御仁はないに等しい。自作映画に活弁をつける山田広野さんや漫画映画を自作している弁士坂本頼光くんの活動がいいところ。3年前のこの時代劇無声映画製作は頗る冒険だったと思う。
主演は元祖チビ玉の嘉島典俊さん。『幕末渡世異聞月太郎流れ雲』は、彼の芸能生活25周年と、澤登翠先生の活弁生活30周年を記念して作られた作品でもある。

この度は、私と坂本くんが2日ずつ担当することに。私的には、3年前に語った時とはまた違った視点で作品を楽しめるようになった気がする。字幕の入れ方やテンポなど、多少活弁のつけ辛い作品ではあるのだが、それはさておき、幕末の混乱の中、勤王対佐幕派あり、剣豪同士の討ち合いあり、博徒の悪事に泣かされる良人あり、ひょっとするとシリアスにもなりそうなところを、あくまでもコミカルに、軽く楽しめるのは、悪くない。義理人情に、慈しみ、恋。幕末の有名浪士たちをこんなキャラにしたか!という楽しみもある。

今日は東京芸大の「日本の古典映画」白井佳夫講座でクラスメイトだった、監督の田中貴大さんも来場。赤面の言い間違えも幾つか…、御勘弁を。

そう、それから、この公演、2本の活弁の間に、ユリオカ超特Qさんの爆笑ライブがあるのです。漫談とラップ、私も笑わせてもらいました。

この上映会は明日と来週の土日にまたあります。興味のある方はぜひ。私は17日に出演します。

明日は横浜霧笛楼で、ムルナウ監督の『サンライズ』です。サイレント映画の円熟期、字幕は極力押さえられ、映像が非常に雄弁に語る作品です。さりげなく、映像を盛り上げる活弁ができたらいいですが。


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