上手に眠れば元気になれる・・・ オーダー枕とベッドの快眠ひろば

寝具の商品情報から正しい使い方まで。健康的に上手に眠る(科学的?)サイト。ふとん屋の爺の「寝言戯言独り言・趣味」の話。

ベッドで暖かく眠る・・・熱を溜める

2011-12-27 11:51:33 | 品質の話

 滅多に降らない雪が、25日夜半から26日10頃まで降った。  朝起きたら屋根の上は真白。みぞれに近い重たい雪だ。子供たちは庭などに積もった少ない雪をかき集め、雪だるまを作ろうとしていた。高さは20㎝程度だろうか、雪だるまと言うより、まるで「ジャンボかき氷」といった感じだ。

             朝8時頃

 

 お客様によってはこの(寒い)時期、アクリルの敷きパッドを使われる方は多い。

 昨日のお客様は、今まで床(畳)にもめん綿敷きふとんで寝ていましたが、(家具店で購入された)ベッドで寝ることにされました。だが、数日経っても腑に落ちないのです。イマイチ暖かさが不足している感じです。羽毛ふとんを納品に行った時、どうしたらいいかと相談され、実際のベッドを拝見させて戴きました。

 拝見すると、ベッドマットの上に一見暖かそうなアクリルの敷きパッドが一枚だけ敷かれてました。残念ながら、暖かく寝る事は、不可能に近いといった感じでした。聞けば、アクリルの敷きパッドはサービスで付けて戴いた品だそうです。

  ベッドマットの厚さは約15㎝~25㎝ぐらい(メーカー等により違います)

 例えば25㎝の厚さがあったとしても、詰め物と言われるウレタンや中わたの部分は1~2割でしょう。残りはコイルで作られた部分です。鋼線と鋼線によって作られた空間、すなわち空気です。ウレタンには断熱効果はあります。その人の体温でマットの空気が温まることはあまり期待できません。さらに鋼線(鉄)の温度が上がることは無いでしょう。室温と同程度あるいはそれ以下でしょう。

  鋼線のみのマットであったらとても寒くて寝られたものではない。  

  ポケットコイルの場合、コイルが不織布で被われている分、ボンネルよりは暖かいと思われる。でも、・・・

 ベッドマットの構造はと言えば、上下にウレタンや(ウール/ポリエステルなどの)綿で挟まれている。ウレタンと綿の部分は、多少の保温性はあるでしょう。でも、もしベッドの鋼線を無くし詰め物だけで考えたら、何程のふとんに相当するだろう。ウレタンの厚みは1~2㎝、綿は全体で1~2㎏(推測)であったとすれば、普通の敷きふとんの半分程度だろうか・・・。そう思うとどう考えても暖かくは無い。そのお客様は薄い敷きふとんの上にアクリルの敷きパッドを敷いていると言える状態であるから、保温性を期待するのは少々無理があると思われます。

 寒いからと言って、掛けふとんを重ねる。確かに一枚より暖かい。掛け毛布でも暖かい。すきま風が入りにくくなり、逆に言えば、ふとんの中の暖かい空気が逃げにくいとも言えるからです。

 

 寝床内は「33℃±1℃、湿度50%±5%」が快適と言われています。このことに異論はない。室温が低ければ、その状態を作り出し暖かく寝るというのは如何に保温性を高めるかということになります。

 悪までふとん屋の「感」という話で以下お読みください。

 この寒い時期快適に眠るには、①熱を逃がさない②熱を貯め込むのいずれかがポイントでしょう。人は寝返りをする。その時にふとんの中の暖まった空気は逃げていく。温まった空気や熱は上へと多くは流れる。羽毛ふとんはその中に空気の層を作って「軽くて暖かい」を実現している。いわば①の代表である。②の代表は「木綿わたふとん」であった。特に敷きは体を支えるために「ふんわり」とはいかない。掛けふとんは羽毛でも、敷きふとんは木綿わた敷きが手放せないという御仁はまだまだ多い。

 ①の熱を逃がさないと言う意味においては、ジュータンを敷くのもよい。寒気を防ぐという意味でもある。動物たちは落ち葉を敷き積めたりするのも、暖かいねぐら(巣)を作る為でもあった。人は藁を敷いた。それが畳へと進化した。狩猟民族は毛皮を敷き物に、着物にした。寒冷地の方だけでなく、皆さん「底冷え」対策としてジュータン等を敷いている。

 熱の溜まった寝具は、寝返りしても逃げる熱も少ない。かっては敷きも掛けも木綿わたふとんは最高のふとんであった。 

 爺(61歳11か月)がこの業界に入った頃、こんな事がありました。寒冷地に嫁がれた娘さんの話です。持参した寝具の綿が良くないと嫁ぎ先の両親が話しているのを聞き、そのことを娘さんは実家のご両親に話されました。「最高のふとんを持たせたのにどういう事か?!!綿桂さんはどんな綿をいれてるんだ!」」とご両親が怒ってこられたのは言うまでもありません。びっくりしたのは爺の父であった。綿問屋さんなどにその土地の寝具事情を尋ねました。三河(碧南)では掛けふとんの中綿はミックス綿(木綿60%・ポリエステル40%)が一般でした。嫁がれた先は大変寒い所です。当時はまだ、「重くないと暖かく無い」という方が多い所でした。綿問屋さんの話では、寒冷地ではミックス綿のふとんより木綿わた100%の掛けふとんが多く売れてるとも聞きました。そんな地域性と綿との関係を聞いた爺の父は早速ご説明に伺いました。もちろん碧南のご両親は納得して戴きました。

 今はそんなことはありません。主流の掛けは軽くて暖かい羽毛ふとんです。だが敷きはと言えば、木綿わた・WOOL綿・キャメル(らくだの毛)・羽毛、そして化繊わたと、色々です。主流は熱を貯め込む力のある寝具と言えるでしょう。

 

 初めのお客様。ベッドにアクリルの敷きパッドでは、熱を貯め込むところが(殆ど)ありません。床に入った時は暖かく感じても、朝まで快適とはいかない訳です。WOOL綿100%のベッドパットをお薦めしました。(最高はムートンシーツですが・・・。) これで、この寒い時期も快適にお休み戴けることでしょう。

 寒いと言って即、電気毛布を使うのでなく、人の体も自然の一部だということを思って、暖かく健康的にお休み戴くことをお考え下さい。

 

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