今日は、「羽毛の洗浄」について書きます。訪問した工場は南誠羽毛実業股份有限公司としては2014年建設の第三(番目)工場になります。第一と第二は今は無いそうです。
この工場では、地下水を利用して洗浄を行っています。エア槽→沈殿槽→軟水ろ過→清浄水槽へと地下を水汲み上げています。そして、最後の清浄水槽はなんと1000トンもの処理されたキレイな水が蓄えられています。
そのタップリの清浄水を使って洗浄します。輸入された原毛は、そもそもヨーロッパを出る時にすでに一度目の洗浄が行われているようです。入庫直後の原羽毛の入った倉庫にも入室しましたが、全く臭わない訳ではありませんが、かといって異臭という臭いではありません。
↑ コンテナで輸入された原毛は、鉄巻きでガッツリと締め付けられています。↑
洗浄前の原毛 思った以上に綺麗に見えました。
洗浄・選別過程は以下の通です。
規格の選別・・・ラージフェザー・スモールフェザー・ダウンに大きく分類します。以下、各分類ごとに作業が進みます。
前処理(前徐塵)段階でも、こんなに大きな装置です。
- 前除塵・・・・大きく分類された原毛を採集過程で原毛に付いた泥・土からホコリまで、取り除きます。
- 洗い・・・・・・綺麗な地下水をタップリ使って洗います。環境に優しい中性洗剤を使用。
- 脱水・温風乾燥をします。
- 除塵を行いつつ、冷却します。
- 除鉄(一回目)・・・原毛を採取する時のバリカンの歯や、今までの過程で生じた超微細な鉄粉等を取り除きます。
- 選別・・・・・・前処理での選別は大雑把でしたが、ここでキチンと選別されます。(ラージフェザー・スモールフェザー・ローダウン・ハイダウンへ)
- 除鉄(二回目)・梱包・・・最後にもう一度、除鉄機の中を通します。そして、袋に詰められます。
除鉄機の内部です。上から羽毛が入り、下方へと流れていきます。たくさんの強力な永久磁石が数百個と待ち構え、僅かな微粉末の鉄粉までも回収されます。
昔爺が見た除鉄装置(記憶はあいまいで、除鉄機かどうかも不明)は、もっと雑な造りで、微粉末な鉄粉は回収出来ていなかったかもしれません。ここまでやるとは感心しました。
会社の玄関横の池です。これだけを見ると、「高収益の会社」と思われるでしょう。この流れ込んでいる水は、羽毛を洗浄した後の汚水を、6槽もの生物槽や2つの沈殿槽・汚泥槽等を通過させた後のものです。
環境に優しい中性洗剤と安全な清浄水を使って洗い、さらに処理後汚水は安全で環境に優しい水となり、鯉の泳ぐ池に流れ込んでいます。会社の安全への配慮が具体化されていると言えますね。
この他にも、従業員が直接羽毛に接する作業場には、エアコンが入り、従業員の汗が羽毛に付着することの無いようにエアコントロールされていました。世界で最も厳しい日本の品質基準に適うようにとの主旨の社是(弊社の堅持)が掲げられていました。
以前訪れた西川リビングの協力工場も、厳しい基準をクリアしていました。中国製といえども、厳しい基準をクリアした工場で作られた商品をこれからも自信を持って販売させて戴きたいと思います。
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どぶ川でも普通に生息している汚染に強い鯉でPRされてもあんまり意味ないです・・・
鯉を飼ったことも、生態も知りません。
工場の方の説明をそのまま伝えました。
鯉は綺麗な水質でないとダメと、鯉を飼っていた友達から聞いてました。
水質汚染のことは、これから勉強します。