昨日の報道から
[民主党の衆院選公約最終案](読売より)
・民主党が次期衆院選で掲げる政権公約の最終案が7日、明らかになった。
・1人あたり月額2万6000円の「子ども手当」などの新規の重点政策の必要経費は、衆院議員の任期切れを迎える4年目の時点で年間約16・8兆円だとした。
・財源確保の道筋を示すため、公約には、主要政策の実施時期を明記した工程表を盛り込んだ。政権獲得後初めての当初予算編成となる2010年度から、ガソリン税暫定税率の廃止と公立高校教育の無償化を完全実施、子ども手当は10、11年度は半額の1万3000円とし、12年度から2万6000円を支給、農家に対する戸別所得補償制度は10、11年度に制度設計や法整備を行い、12年度から完全実施する。
・高速道路の無料化は10年度に地方など一部で実施し、順次拡大する。完全実施の時期は「早期を目指す」とし、明示を避けた。
・財源は「税金の無駄づかいの根絶」と、特別会計の余剰金である「埋蔵金」の活用などで捻出。16・8兆円は、〈1〉ダムや空港整備など公共事業の半減で1・3兆円、国家公務員人件費の2割カットで1・1兆円など、歳出改革で9・1兆円〈2〉埋蔵金の活用や基金の取り崩しで4・3兆円、租税特別措置の見直しで2・7兆円など、歳入改革で7・7兆円――を賄う。消費税率は4年間据え置くと明記。
[静まりかえる自民党・「嵐の前の静けさか…」・各派領袖「腹の探り合い」
・東京都議選の投開票を12日に控え、自民党は奇妙な静寂に包まれている。麻生太郎首相は主要国首脳会議出席、解散を見据え、多くの衆院議員が選挙準備は地元選挙区に張り付いているためだ。然し都議選で自民党が大敗すれば「麻生降ろし」が本格化するのは必至の情勢だ。派閥領袖らはさまざまな思惑を秘め、水面下の動きを続けているが、自民党への逆風をはね返すような好材料は見つかっていない。
・「麻生さんはリリーフピッチャーだ。衆院選後に新総裁を選べば、また民意を得ない総裁となる。だから総裁選をやって先発ピッチャーを選ばなければ…」と武部勤元幹事長は1回生議員らの勉強会で、おなじみの総裁選前倒し論をぶち上げた。だが、出席者はわずか5人。
・「反麻生」の急先鋒の山崎拓、加藤紘一の両元幹事長が7日午後、高村正彦前外相、船田元元経企庁長官らを国会図書館に集め、秘密会合を開いた。出席者からは「麻生降ろしになると党のイメージがますます悪くならないか」など消極論が相次ぎ、何の結論も得ないまま終わった。
・麻生降ろしが本格化しない最大の理由は
もし都議選後に首相を退陣に追い込めば、安倍・福田前首相に続く「政権放り出し」批判を浴び、誰が新総裁になっても自民党は「政権担当能力なし」のレッテルを張られてしまう。加えて「ポスト麻生」有力候補が絞り込めない状況で総裁選となれば、候補乱立となり、党が瓦解する危険性もある。
また、いま声高に麻生降ろしを叫べば、都議選敗北の「戦犯」にされかねない。反麻生勢力のリーダーである中川秀直元幹事長が鳴りを潜めているのは、それを考慮したからだろう。
・各種世論調査で都議選の苦戦は伝えられるにもかかわらず、逆風をはね返す好材料は見つかっていない。自民、公明両党は、民主党の鳩山由紀夫代表の政治資金収支報告書の虚偽記載問題の追及を続けているが、世論の反応はいまひとつ。東国原英夫宮崎県知事や橋下徹大阪府知事ら地方首長との連携も思うように進んでいない。
[私の意見]
・予てから批判されていた民主党の公約の財源案には、首を切れない公務員の人件費のカット自然減を待つしかないなど、問題はまだあるようですが以前の案よりかなり改善されてきました。
それには一部マスコミの批判もありますが、やはり政権与党の批判が民主党の公約に大きな影響を与えてきたのだと思います。
つまり仮に民主党が政権を取っても、少なくとも予算面では、国民を驚かせ、怒らせ、嘆かせる可能性が少しでも減ったことになるでしょうし、またはなるかも知れいのは、自民党・公明党の功績です。
・然し財源面以上に民主党政権が抱えている問題があります。
それは鳩山さんの友愛精神、「日本の領土は日本人のためだけであるのではない」の考え方が、日本の安全保障や、それが他国を利するばかりに終わりはしないかと言う懸念が民主党に反対する人達の大きな理由です。
その象徴的なものが、鳩山さんの主張する東アジア共同体構想、外国人参政権、人権擁護法案などなどです。
・その他にも公務員制度改革を訴えていますが、民主党の支持母体の官公労に所属する公務員の取り扱いをどうするか、合理化の対象が高級官僚だけに終わり、大多数を占める下級公務員はそのままと言う尻すぼみに終わりはしないでしょうか。
・日教組に支持されている民主党の教育関係の政策はどうなるのか、教師の土曜の休日化が裏の目的の悪評高い「ゆとり教育」に逆戻りするのかなとなどの心配や、人的資源しかない日本の技術向上のための学力向上より、「右へならへの教育」に戻りはしないかなどの心配もあります。
・自民党は今政権陥落の危機に立っていますし、その可能性も大きいと思います。
そのために鳩山さんの資金問題追求も必要かも知れませんが、その前に自民党がしっかりとした公約を作ることです。
そして民主党とがっぷり四つに組んでの政策論争をすることです。
その中で前にも書いた懸念材料について、財源問題と同様に民主党の政策の不備を突くべきです。
私は自民党が論理的に戦えば、鳩山さんの友愛精神に基づく政策や、支持母体の主張に基づく政策のボロはいくらでも出ると思うし、自民側の批判に対して、民主党もその政策の転換を迫られると思います。
自民党から言えば、民主党の言質を取って置き、万一自民党が政権から陥落しても、日本の方向を誤らせないようにするのが、政治家のあり方であり、今の政権与党の責任だと思います。
・勿論、自民党は必勝を期して戦うのは当然ですし、都議選にも知名の政治家を総動員して応援に当たるべきです。(*注1)
・問題は政策論争をしようとしてもマスコミが取り上げてくれない可能性が高いと思いますが、自民党寄りと言われる産経や読売系のマスコミに取り上げて貰うように働きかかける必要があると思います。
幸い読売では今、シリーズで「衆院選政策点検」として自民・民主の政策の比較をしています。(*注2)
是非他のマスコミもこれに倣って欲しいのですが、果たしてどうなるでしょうか。
テレビも是非そうして貰いたい物ですが、バラエティー化したニュース報道の姿勢ではそれは無理な話しか知れません。(*注3)
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*注1:都議選や衆院選の自民党有力者の応援について
麻生さんも人気がないかも知れませんが、武部さんや中川秀直さん、山崎拓さん、加藤紘一さんなど麻生降ろしに関係したと言われる有力者の選挙応援は遠慮して貰った方が良いと思います。
何故なら麻生さんを嫌いな人から言っても、(嫌いな)麻生さんの足を引っ張る人達は(嫌いな)麻生さんより遥かに嫌われていると思うからです。
私はこの中の何人かは本人自身が落選しそうな気がしてならないのですが。
*注2:読売の自民・民主の政策比較
今日は「政策決定システム」の比較で、族議員の干渉など党の影響を受ける自民党と、党と内閣分離した形で、官僚の党側への根回し禁止する民主党案の比較をしていました。
その中で「各省の局長以上にはいったん辞表を提出させる」という民主党の方針は撤回されたことを始めて知りました。
*注3:軽薄な毎日放送
昨日の毎日放送の麻生さんのサミット参加の報道で、麻生さんとホスト役の浮名を流しているベルルスコーニ首相の二人とも失言癖があること、支持率が低下していると言う似た点があると指摘、市民のイタリヤの首相の批判や、麻生さんの日本の水害地視察のさいの失言を放送しました。
そして最後には支持率低下と言ってもイタリヤの首相40数%あるのに、麻生さんは20%すれすれだと軽蔑したように締めくくっていました。
サミットの重要さを報道して、オマケとしてこのことを放送するのならまだ判りますが、サミットの報道はこの麻生さんのイタリヤ首相の比較だけ。
毎日放送の悪意・軽薄が私の感想ですが、他の民間放送も似たりよったりの報道姿勢をこのまま続けるのかと思うとうんざりします。
1、ベルルスコーニの最初の紹介
「マスコミ・メディアを掌握している」
2、街の声
「大嫌い」
「(不快そうに)彼はマスコミを支配している。だから、分かるだろう」
3、現地の記者
「支持率はあまり信用できない(というようなコメント)」
4、以上を受けての後藤さんのコメント
「ベルルスコーニさんは人気があって支持率も高い」
(1~3の重要なメッセージ、全然、聞いてない)
後藤さんの頭の中は、、、、、、、
麻生叩きをする快感に溺れているか、
人の言うことや状況を感知できなくなってしまっているか、
いずれにしても、障害が出ている模様です。