<<マスコミの報道姿勢>>
5月15日の読売新聞に次のタイトルの記事が並んだ。
「母殺した」(**)を持ち自首、会津若松の高3男子を逮捕
大阪湾の妊婦他殺体は21歳、元夫を死体遺棄容疑で逮捕
赤ちゃんポストに3歳児、「捨て子助長」の懸念が現実に
何とも酷い世になったものだ。
赤ちゃんポストの件でテレビ朝日の「報道ステーション」でキャスターの古舘さんが、これに対する政府関係者の意見を批判して、彼独特のおどろおどろしい口調で、このような事態を引き起こした政府の責任を追求していた。
誰が考えても、一番批判されるべき なのは、赤ちゃんポストを設置した病院の善意と、彼らのそれを使用する前に相談してくれというアドバイスを無視し、育児の責任を放棄したその子の親なのに。
政府関係者の言うように、何故そうする前に、児童相談所に相談しなかったかと言うのは筋が通っている。
ここで何時も思うのは、マスコミの報道姿勢の問題だ。
どんな胸が悪くような凶悪事件でも報道しても良いし、しなくてはならぬ。
行政機関や大企業の不祥事の報道もそうだし、それに対する批判をするのもマスコミの責任だろう。
然しそればかりでは、社会の人達に良い影響ばかり与えるとは限らない。
政府が悪い事ばかりしているのに、俺達がそうして何が悪いと思う人達。
戦前には考えられなかった、凶悪事件続出の報道に馴らされて、普通の事と思ってしまう若者もいるかも知れない。
マスコミの政府、企業への追求姿勢が、、俺達がこのようにせざるを得ないのは、国や社会の責任だ自分の責任を回避の言い訳にする習慣を人々に付けさせては居ないか。
私たちの英字新聞輪読会で習ったフレーズに、
Always being critical can lead some people to fall into the trap of negative thinking. (fall into a trap わなに落ちる)
(常に批判的でいると,否定的な考え方しかできなくなってしまう。)
と言うのがあった。
一部のマスコミが批判精神の余り、ネガティブ・シンキングになるのは勝手だが、それが読者まで否定的な考え巻き込まないようにして貰いたい。
また何でも政府や大企業の責任の所為ばかりせず、悪事を起こした人の責任も追求して、個人の責任のあり方も追求して貰いたい。
悪いニュースばかり流して、一部の心ない読者や、視聴者にそれを当然と思わないような配慮をして欲しい。
申し訳ないがもう一度テレビ朝日に登場して貰う。
私は前にも書いたし、この四月から少し良くなったと思うが、朝の「スーパー・モーニング」の報道のやり方だ。
当日報道する事件が少ない時、昔の事件を掘り返して、何度も何度も、見慣れた場面を放送する。
結局、毎朝、毎朝暗いニュースばかり見なければならないのだ。
(つまり朝は妻にチャンネル権があり、しかも朝食時だから逃げる訳にはいかないのです。)
それがやっと済むと今度は、これでもかと言わんばかりの政府関係者や、国会議員の役得の報道だ。
その中で唯一の息抜きはくだらない芸能ニュースだ。
夜の「ニュース・ステーション」も同じ放送姿勢だ。
違うのは古舘さんの例の調子のコメントで放送効果が増幅されていることと、息抜きがスポーツ・ニュースだと言う事だ。
皆さん、こんな放送を見ている人々に、政府や企業への批判者を増やし、ネガティブな影響を与えることはあっても、良い影響を与えると思います。
<<マスコミの報道への提案>>
そこで私の提案だ。
ニュースの番組の中に、またその近くの番組に明るいニュースを入れる事だ。
新聞で言えば、暗いニュースの多い紙面に必ず明るいニュースや、コラムを組み込む事だ。
例えば、
不遇な環境で頑張っている若者、
時代の最先端を走っている中小企業、
シャッター通りを蘇らせた人達、
活性化した過疎の村などなど。
その効果は、
1.見ている人達に明るい希望を与える。
世の中は悪い事ばかりする人ばかりでなく、頑張っている人もいるのだと分からせる。
2.明るい話と、暗いニュースの対比で、その報道機関の意図を明確にできる。
例えば、昼は低賃金のパートで働き、夜は夜学で頑張っている若者を描く事で、政府関係者の役得が如何に恥ずかしいことだということがよりはっきりするだろう。
3.人々は明るい話を求めている。
明るい話へのニーズが大きい。
だからこの様な人々に明るい話を提供することで、新聞の売れ行きも、テレビの視聴率も上がるだろう。
私も参加している、人気ブログランキング(政治)で、随分長い間更新もされていないのに、常に上位を占めている、日本と日本人のなごむ話・いい話・感動した話・泣ける話と言うブログがあるのを見ても分かる事だ。
私の場合も、米紙が絶賛した日本人のブログで来訪者数がいきなり1.5倍にもなって驚いた事がある。
マスコミ関係者にお願い
どうか自社の為にも、世の中の為にも「とても良い話」をもっともっと報道して下さい。
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