普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

医師の世界の不思議

2011-09-12 15:38:04 | 健康管理・社会福祉・医療
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 少し古くなりましたが、5日のテレ朝で「長引く治らない症状ありませんか?そんなあなたにぴったり!本当の原因をもう一度探る名医のセカンドオピニオンSP第三弾!これであなたの悩みを解消します。」というキャッチコピーの「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」という3時間の特別番組がありました。
 それで思い出したのですが、私の周辺で起こった例から取り上げて見ました。
・Aさんの息子の鬱 彼は何故か理由は判りませんが、高校の担任教師から睨まれて、何かと酷い扱いを受けた挙げ句長い不登校と鬱に成りました。
 大学病院の医師からはとにかく患者の言う通りにせよとの指示で、家族は彼が幾ら荒れようが、親や兄弟を締め出そうがひたすら、医師の指示に従いました。
 そのお蔭でいくらか回復して、彼の言う通りに全く別の場所の高校に転校しました。
 幸いその担当教師は体育会系の先生で、彼の話しを聞いて「そんな教師ならぶん殴ってしまえ」と言われて長い鬱から開放されました。
 彼は高校卒業後もいろいろなトラブルや不幸に遇いましたが、今は元気に過ごしているそうです。
・Bさんの息子の鬱 一流企業に入社して同期のトップを切って管理職に昇進し、地方の事務所に転勤したとき、兼ねてから評判の悪い上司に仕えることになり、彼の所謂パワーハラスメントに遇い、挫折して鬱になりました。
 そしてAさんの息子と同様に、その家族も患者の言う通りにしろとの指示を受けたそうです。
 彼もその後ある程度回復して通勤を始めましたが、何か仕事に躓くと直ぐに鬱になり病欠を何度も繰り返しています。
 幸い会社は良い会社でなんとか使ってくれていますが、それも限度がありいつ馘されても文句は言えない状態です。
 それでも医師は最初の指示を家族に繰り返すだけ。
 周辺からは気分転換で山登りをさせたらとか、人生のためになる本でも読ませろとか言って来ますが、家族は医師の指示もありそれが本人に悪影響を与えるのではないかとうろうろするるばかりだそうです。
 素人考えですが、もし医師が患者の家族の立場に立てば、患者が小康状態の時、何らかの人生の生き方位の話しをしたり、適当な人を紹介したり、本を読ませるくらいしても良いと思うのですが。
 このままでは医師は患者への機械的な投薬で儲けるだけと想われて仕方がないような気がするのですが。
・Cさんの娘の癌
 内臓の癌で某大学入院したときは、もう手遅れで該当の臓器の摘出だけはしましたが、癌が他の臓器の外壁に広範囲に付着しており、それを取り除くと臓器を傷つける恐れがあると言うので、そのままにして置かれた結果まもなく死亡したと言う話しをCさんから聞いていました。
 ところがこれと同じ状況の話しを先のたけしさんの番組で見ました。
 手術前の粘液で膨れた腹も良く似ていました。
 然し番組の場合は治療に当たった担当医の話し合いのなかで、このような難しい手術ができる病院があるとスタッフが発言、結局滋賀県の某病院に転院しました。
 内臓に張りついた癌は病院が開発した電気メスで取り除かれましたが全部で5Kにもなったそうですが、手術は無事終了し患者も退院できたそうです。
 Cさんの娘さんの入院した大学病院も、最初から手術は難しいと言っていたそうですが、番組で出た病院のような処置は出来なかったのでしょうか。
 それとも前記の専門病院を知らなかったのか、手術の都合で判っていてできなかったのか詳しい経緯は知りませんが、もしCさんが同じ番組を見ていたらどう感じたのでしょうか。
・夜中の定期的な喘息発作の原因が脳の一部の腫瘍だった例
 患者は夜間の定期的な激しい喘息の発作に就いてどの病院も原因が判らず事実上の放置状態のとき、インターネットで「夜間・喘息発作・名医」などで検索して専門病院を見つけ、やっと全治したそうです。
 私など検索技術の弱いものからみれば、目指す名医を見つけるまでどれだけの時間と労力を費やしたか容易に想像できます。
・医療情報のオープン化
 この番組を見て思い出したのですが、現役のころ設備保全の業務に関して、各種の徴候を入力すれば、その原因の判ると言うソフトが開発され始めました。
 何でも医学界で同種のソフトがあることがヒントになったと言われていました。
 メンテナンスでのソフト開発の理由は設備の精度の向上で、故障の頻度が少なくなり、故障の診断に習熟する機会の不足→故障解析に当たる技術者の不足に対処するためでした。
 医学でも患者の徴候やその訴え・治療の方法とその経過など入力→病気の正確または大凡の原因が発見→その治療の専門家までたどり着けるソフトが開発出来る筈ですし、もしかしたら既に使用しているかも知れません。
 然し事実はテレビの番組で取り上げるほど、患者にとって厳しい現実があるようです。
 その現れが、市販されている専門病院の一覧やランキングの本、最近やっと行われだしたセカンド・オピニオンの制度などです。
 もし完璧と言えないまでも、有効なソフトがあれば、いつまでたっても直らない鬱からの脱却、難しい癌手術の専門家の検索、まったく見当違いの病気の原因の解明などに役立つと思うのですが。
 それが医学の発達して今でも、私が友人から聞いたこと、テレビで取り上げられた病気の意外な病因の発見や、その専門家を調べるのに患者自身で勉強し検索しなければならないのは医師仲間の中で技術開発以前のものがあるのでしょうか。
 後期高齢者の私も若い人達に、自衛上、少なくとも癌や成人病関係の地域の専門医を調べて置くことと、医療情報に意識してアンテナを貼って置く「安全保障」が必要だと申し送りしています。
 医学界も、医師不足の解消などのためにも、医学情報をもっとオープンにする努力が必要な気がするのですが。

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