対決路線一辺倒、自民幹事長会議で批判も
自民党は22日、都内で党大会を開く。谷垣総裁ら党執行部は野田政権を早期の衆院解散・総選挙に追い込もうとしているが、21日の全国幹事長会議などでは対決路線一辺倒への批判が出た。
党内では社会保障・税一体改革など重要課題では政権に協力すべきだとの声も広がっており、「党益」と「責任政党」の立場のバランスに悩みながら勝負所の通常国会を迎える。
(谷垣氏は)「通常国会で政権を追い込んで衆院選で勝利し、政権を担うことが唯一の目標だ」、「今年は勝負を挑んで勝たなきゃいけない。それが我々の使命なんだ」と訴えた。
党大会では、「年内の政権奪還」を掲げた運動方針案を採択する。谷垣氏は24日召集の通常国会で、消費税率引き上げ関連法案に照準を絞り、野田首相を追い込む戦略を描く。
しかし、21日の一連の会議では対決路線を支持する声の一方で、兵庫県連が「『反対』はもう聞きたくない。国民のために何をするのか明確にすべきだ」と指摘、「政局にしようとしているのが国民に伝わっている」「政権復帰した時を考え、発言してもらいたい」といった批判も相次いだ。
地方組織からこうした声が上がるのは、野田内閣の支持率下落傾向が続きながら、自民党の支持率も伸び悩み、政権の受け皿として存在感を示せない現状に危機感が募っているからだ。 2010年参院選で「消費税率10%」を公約しながら、一体改革の事前協議を拒否する姿勢に世論の批判は強く、協議に応じるべきだとの意見も党内に根強い。谷垣氏ら執行部は当面、予算審議などで消費税論議を積極的に行う考えだが批判をかわせる保証はない。
読売の新聞紙上では
・(石破さんの) 「向こうが駄目だとあざ笑っているのでなく、国家のために協力を惜しんではいけない」、「党利党略を言っている場合か」の発言。
・各派閥の領袖や大島副総裁は谷垣氏を支持しているが、「早期解散の実現に失敗した場合求心力の低下と、総裁選前倒しの声が出てくる」と谷垣氏周辺の焦りを強めていると報道しています。
[私の意見]
どちらかと言えば自民党寄りの読売新聞、産経新聞の両紙ともそれぞれ
・与野党協議 「一体改革」へ自公も歩み寄れ
・自民党 責任野党の器量を見せよ
の社説で前記の記事のような自民党の対応を批判しています。
確かに民主党政権成立以来の惨状を見れば、そして野田さんが公約にない消費税増税を持ち出したこと、しかもそれに党内で最大の小沢グループが猛反発している状況を見れば、自民党としては政権奪回の絶好のチャンスです。
しかし普通の何事もないしかも経済が順調な上り坂の日本のときなら、国会解散、総選挙をとのんびりとした対応ができます。
然し時期がいかにも悪すぎます。
・一刻の猶予もない東北の大震災の復興。
・福島第一の原発事故の対応
・そして未曽有の世界的な金融危機
・上記の総てに関連する難しい経済運営
・その穴を突いて来るかもしれない巨大な投機資金の動きによる日本経済の破綻
自民党は急げば廻れで自民党政府が成立すれば、より早く適切に処理できると言いますが、国民が誰もそれを信じていないのが、民主党政権誕生以来の自民党の低支持率です。
勿論今解散になれば自民党の勝利の確率は高いと思いますが、解散すればみすみす負けると判っている野田さんが余程ヤケクソにならない限り解散しないのは、自民党政権末期の対応を見れば判ることです。
もう一つの自民党の弱みは、次期総理は誰かの世論調査で谷垣さんが何時も低位をしめていることです。
それは国民が最大野党の谷垣さんの言うことを殆ど信じていないことを示しています。
私はいつも自民党の低支持率と、谷垣さんの人気投票の低位は、前回の衆院選敗戦、政権陥落の敗戦の反省が全くないように見える「みんなでやろうぜ」のスローガンの谷垣さんへの批判と、それを選んだ自民党にあると思っています。
政権の陥落後自民党のやるべき事は、歴代総理の足を引っ張って来た族議員、それから総理を後ろで操ってきた派閥の領袖という、体制の整理だと書いて来ました。
そして読売の報道に依れば、派閥の領袖は不人気の谷垣さんをまだ支持しているようです。
この世間と派閥の領袖の考え方の落差をどう捉えるべきか自民党は考えるべきです。
勿論谷垣さんは党内の若返りを図りその成果を挙げています。
然し国民はまだまだ自民党の古い体制が残っているのではないかと見ているのです。
然し民主党にない自民党の良い所は、麻生政権末期の党内分裂に地方から抗議が出たように、地方の組織がかなりしっかりしていて、地方の人達の意見をともすれば国民と遊離しがちな永田町の人達へ通していることです。
私は今回の地方からの意見をもっと取り上げて、その方向を間違えて自民党の永久的な低位を防ぐべきだと思います。
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ついでに:民主党は党内野党的な小沢グループの動きをに対して地方の組織から何も批判がでないのですかね。
民主党は地方から遊離しがちな永田町と地方を結びつける地方組織の強化をもっと図るべきとは思いませんか。
「国民はアホ、わしゃエライ?」ま、どうでも言えばよいだろう。
国民の方は国策にのらないことだ。原発も大学院充実も法科大学院も国策。それにのって、流民、プータロー続出だ。
団塊世代以上では、工業系進学は男子の道だったのだ。ま、技術者が欲しいという財界の要望にこたえて、日教組の教師もそうでない教師も、国策推進のサタンの手先。
で、結果は?工業系最高の東大機械工学科の卒業生、公団住宅や郊外のちっぽけな住宅にお住まい。製パン、製菓、美容など、サタンの手先の教師が顔を顰める業界に行ったのは、そこそこ従業員を雇う社長になって、郊外の瀟洒な家にお住まい。
ブログ主さんは日教組の教師を批判するけど、生徒の幸せを考えないのは、日教組でなくても同じ。