中山さんの「単一民族」「ごね得」「日教組」の3点セットの言葉刈り、麻生さんの数々の失言と漢字の読み間違い、麻生さん系列の会社の不良製品疑惑報道など、マスコミによる麻生内閣イジメが止まらない。
その一方では次の首相になる可能性の高い民主党の小沢さんの政治的な致命傷になりかねない「隠し資産を暴いた週刊現代が全面勝訴」についての報道は殆どない。
中山さんはの発言は軽率だったかも知れないが、「単一民族」発言を一つを取っても、日本の総人口に対するアイヌ民族の人達の人口の割合を考えれば、中山さんの発言は正確ではないが、ほぼ間違いはないことなので、アイヌの人達へ謝れず済む事だが辞職を余儀なくされた。
[マスコミの役割]
麻生さんの政策に対する発言の振れについて攻撃されるのは当然だし、中山さんの政治家としてその発言に責任を持つのは当然だが、その言葉尻を捉えて攻撃するばかりがマスコミの役目では無いはずだ。
過去にも有名な吉田茂さんの「バカヤロウ解散」や、宇野宗佑さんの女性問題での選挙惨敗と退陣などがあったが、最近の報道は行き過ぎているような気がする。
Wikipedia の記述によれば宇野さんの女性問題について、
サンデー毎日に掲載された芸妓の告発で宇野さんの女性スキャンダルが表面化、初めは国内の他のマスコミは無視したが、外国メディアに等と掲載されると、それが引用される形で日本で話題となった。
と書かれるほど当時のマスコミはそれなりのプライドがあったようだ。
マスコミの報道姿勢の変化
私の記憶ではマスコミの姿勢が大きく変わったのはテレビの出現からだ。
そしてマスコミ、特にテレビのそ報道が政局に大きな影響を及ぼし始めたのは、小泉さんの郵政選挙からだ。
小泉さんの意表をついた郵政改革反対者の追放と彼らに対する刺客の派遣に乗せられた、テレビを始めとするマスコミが選挙の真っ最中に自民党中心の報道して小泉さん大勝。
安倍さんに変わってからのマスコミの松岡利勝さんの「政治の金」の問題の追求→安倍さんの松岡さんを庇う発言→松岡さんの自殺→安倍さんに政治姿勢に対する批判強まる。
(私は安倍さんがことの大きく成らぬうちに松岡さんを更迭すべきだと思って投書もしたのですが)
若林正俊さんの農水大臣の臨時代理の後を継いだ赤城徳彦さんの事務所経費の問題が発生。
松岡さん、赤城さんのいずれも、公金の不正使用は問題だが、一口に言えば政治家らしい杜撰な経理上の問題で、不具合があれば修正すれば解決出来る単純な問題だ。
しかも赤城さんの事務所経費の問題が収まり掛けたころ参院選始まる→そしてまたも選挙の真っ最中に有名な「赤城さんの絆創膏問題」でのテレビのしっこい追求。
何故選挙中にこんなことをしっこく報道したのか???
然し事実は赤城さんへの詰まらないインタビューが国民に「政治と金」の問題を思い出させ、安倍さんのそれを庇う姿勢を思い出させた。
それが安倍さんにホディブローのように効き始め安倍さん大敗の原因となった。
安倍さんの大敗の原因は他に
・小泉さんの郵政改革に反対した特定郵便局長たちと、医療費削減に反対する一部の日本医師会の人達の支持かなくなったこと
・小泉改革の為に切り捨てられた地方の疲弊を放置したのを上手く小沢さんに取り上げられた事
・国民投票法、教育改革基本法改正などの重要法案を強硬裁決した
こと位しか考えられいこと、上記法案について賛成意見も多かった事を考えれば、選挙中の赤城さんの絆創膏報道の影響が如何に大きかったかが容易に想像できる。
基本的な問題の論証を避けるマスコミ
最近の例で言えば田母神論文について立場をわきまえぬ発言だとか、論文の不完全な部分の攻撃ばかりで、彼が言う様に
・いかにして自衛隊員が生命を賭けて国を護ってもらうかと言う国の存亡に関わる問題
・国際政治の観点から離れた正確な日本の歴史の見直しの問題
・それらを放置した政治家の責任の問題
など、私の知る範囲ではマスコミが取り上げるべき重大な取り上げたのは産経新聞や「たかじんのそこまで言って委員会」だけで、ほかのマスコミが殆ど放置しているように見える。
麻生さんの「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金 (医療費)を何で私が払うんだ」の失言に対し、マスコミは「病気になるのは本人の不摂生(自己責任)のため」と一斉に批判した。
麻生さんの心ない発言は批判されても仕方がないが、彼の本旨の「平素の節制が医療費削減の基本だ」と言う考えは正に正論で、この発言の機会を取り上げて、この問題を前向きに論議するマスコミもあっても良いと思ったのだが、私の知っている限りではこの問題に触れたマスコミはなかった。
(正確には麻生さんの発言の以前に読売新聞が「医療制度改善」の提案をしています)
私はマスコミが言葉尻を捉えたり、事務所経費の処理などミスを取り上げても良いが、それで日本が良くなる訳はないと思う。
政治家達もマスコミの報道の傾向を利用して、失言問題ばから取り上げていたら政治が矮小化し、言葉尻を捉えられないようなそつの無い小物の政治家だけが生き残るような気がしてならない。
[オピニオンリーダーとしてのマスコミの役割]
私は安倍政権のときに
・「小泉改革の継承」でなくその見直しまたは脱去を唱えるべきだ。
・安倍さんが裸の王様にならないために、情報の収集解析を行うべきだ
と書いてきた。
後になって見れば、安倍さんが小泉改革の後、一度立ち止まってその負の部分の手直しをして改めて改革を進めるべきだったし、地方の疲弊についても地方からの情報や地もと民の不平がが安倍さんの耳に届いていれば、裸の王様にならずに済んだような気がする。
私のような普通のおっさんで、主要情報源は新聞とテレビとネットだけ、だから書く事も勘違いや間違いだらけで訪問者から何度も指摘を受ける有り様でも、ある程度の前向きの提案がときにはまぐれ当たりすることもある。
権力組織としてのマスコミ
ましてマスコミは大きな情報収集能力と優秀なスタッフを多く抱え、また専門家の意見を聴く事も出来る。
今やマスコミは権力者を攻撃するのが好きだが、マスコミ自身が日本の一大権力者になっており、その責任を考えるべきだと思う。
また政治家の場合は、例えば日本の歴史の見直しなどの発言が、日本の国際的な影響を及ぼす可能性があるためのその発言に制限があるが、マスコミにはフリーの立場で発言できる筈だ。
マスコミはその立場を利用して日本のために、もっと前向きな提案をして貰いたいと思うし、やろうと思えば出来るはずだ。
そのためには朝日新聞のように政党紛いの自社の主張にこだわらず、読売など他の新聞も公明党に強い影響力を持つ創価学会の広告や印刷の受注などの障害を乗り越えて、大局的な立場に立って是々非々の立場での論証をして貰いたいものだ。。
マスコミ特に大手の新聞社は日本のオピニオンリーダーとしてのプライドを持って欲しいものだ。
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それが責任を持たない自らと同一目線で、一国の代表が務まっているかのような誤解をも生み育て、政治家の側もそれほどの職責の覚悟無しに役職者に就任してしまう例を産んでいるかもしれません。
ワイドショーならばそれでも良いのでしょうが、報道としてはそれは違うのではないか?と感じています。
PS.
個人の考え方だと思いますが、私の場合はその意味で政治家をBLOGで扱う場合、意識して敬称を書くようにしています。
マスコミ特に大手の新聞社は日本のオピニオンリーダーとしてのプライドを持って欲しいものだ。
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特に同感です。マスコミが日本一の権力者ですからね。
マスコミは大きな情報収集能力と優秀なスタッフを多く抱え、また専門家の意見を聴く事も出来る。
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この部分はどうなんですかね。サラリーマン化、プロ意識より営業目標。専門家もマスコミ好きと嫌いがありますからね。政治家も同じですけど。少し偏見があるかもしれないですが、出来る官僚、政治家は、距離を置いているような気がします。情報収集も意見も協力者がいて、初めて機能する訳ですから。真面目に仕事をする人は、利害関係で害が及ぶ方が多いですからね。レベルも違いますしね。まして、HP、ブログという自己情報発信手段もあるのですから。
特にサラ・ペイリン候補への攻撃はすさまじいものがありました。
論より証拠、ABCニュースの映像↓を見ればわかるでしょう。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4606565
叩くマスメディアは何も悪くない。
叩かれる政治家が酷過ぎるのだと・・・