東電、料金平均17%上げ・事業者向け
東京電力は17日、企業など事業者向け電気料金を4月1日に平均17%値上げすると発表した。原発停止による電力供給の落ち込みを火力発電の増加でカバーしており、天然ガス(LNG)の調達拡大で燃料費がアップすることに対応。
東電料金値上げ 企業困惑「節電したのに」海外移転加速懸念も
私の意見では今回の原発事故の責任は99%は東電にあるのに、日本経済に大きな影響を及ぼす値上げを当の東電が言い出すのは抵抗がありますし、テレビでは原発を動かしたい余りの東電の作戦ではないかと穿った見方をするコメンテーターもいました。
然し原発廃止ですべてOKと行かないのと誰でも判っていることで、化石燃料使用による温暖化問題を除いても、
・代替えの自然エネルギーで原発の全停止の穴を量的に埋められないこと
・化石燃料の価格高騰やイラン問題で輸入増どころか減少の可能性
・それに伴う企業の海外移転、雇用の減少、景気の停滞持続または悪化
など、世界と日本の金融問題も搦めて微妙な経済の微妙な運営が求められており、総合的な判断が求められています。
原発運転、最長で60年…例外延長1回のみ容認
原子力発電所の運転を原則40年以上は認めないとする原子炉等規制法改正案を巡り、政府は17日、例外として電力事業者に1回の運転延長を認め、期間は最長で20年とする規定を盛り込む方針を明らかにした。
今回の規定は、運転を40年で区切って最長で20年の延長を認めている米国の制度を参考にしたといい、「世界的な潮流からしても、延長を認める期間を20年とする規定は妥当だ」と説明した。
これに対して
原発寿命、現行と変わらぬ60年 安全規制骨抜きも と言う日経新聞の批判的な報道もあります。
私は、前記の日本の抱える問題を考えれば当然の処置だと思います。
但し上記の報道にはありませんが、私の設備の保全管理の経験からして、耐用年数40年に達したものは(政府も考えているようですが)その内容は結果は悪いものは廃止を前提とするような厳しい検査をすること、耐用年数以後使用の施設は定期検査の内容を詳しくすること、そのスパンを短くするくらいの処置が必要と思います。
玄海全4基の停止求め提訴へ、九州各地の1500人
九州各地の住民らが、国と九州電力を相手取り九電玄海原子力発電所全4基の運転差し止めなどを求める集団訴訟を31日に佐賀地裁に起こす。原発の運転差し止め訴訟で電力会社だけでなく、国を被告にするのは初めて。原告は1500人近くに上る見通しで、原告弁護団は1万人の原告を目指して参加を呼びかけている。
訴訟では、「事故後も玄海原発が運転していることで住民の安全に暮らす権利が侵害されている。玄海原発で事故が起きれば、放射性物質は偏西風に乗って列島を直撃する」と指摘。国には、国策として原子力政策を進めてきたことに加え、「原子炉の設置や使用停止など管理、運営の権限を持ち、実質的に原発を稼働させている」と主張する予定だ。
ネットでは出ていませんが、紙上では原告数1349人、弁護士110人、原告団長は長谷川・佐賀大前学長となっています。 (長谷川さんは基礎物理学担当ですが、同じ佐賀大前学長の上原春男さんは福島第1原発3号機の設計者だそうで何か裏の事情がありそうな気がするのですが。)
また反原発・反権力・人権・平和主義のグループの出番です。
この種のグループの特徴は前のエントリーで書いたように、自分の主張に都合のよいことばかり取り上げ、原発停止に伴う種々の大きな問題は完全に無視、「住民の安全に暮らす権利」一本槍で突き進みます。
政府が原発問題絡みの微妙な経済運営を誤って、産業の空洞化、経済の沈滞、国民の平均収入の減退という貧困化などが起こっても彼らの運動に無関係です。
そしてその相手が裁判所。
審議の対象は「住民の安全に暮らす権利」だけ。
前回のエントリーの「国旗・国歌訴訟 最高裁判決で教育現場の混乱収まるのか」と読売新聞が嘆いたような状態が、今度の日本全体に起こりはしないかと心配しています。
考えられる判決は上手くいって原告団の敗訴か、「政府の裁量の範囲外だ」くらいで終わるでしょう。
上手く行かなければ、原告団の勝利で日本はますます混迷状態を加速するかも知れません。
私は裁判員制度の問題が起こった時、素人では無理な犯罪の推理や量刑などの刑事事件に責任を追わせるより、一般人としての常識を反映できる民事裁判に、裁判員制度を適用すべだと書いたのですが、今のとなっては「隔靴掻痒」ですがネット上での彼らへの批判だけで終わるのは残念です。
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しかし、ひとたび、運命が逆転すると、棄民。福島原発の地元自治体も地獄へまっさかさま。今、政府の考えていることは、いかにして賠償金を払わないかだ。子孫に遺すべき美山も美海も美田も喪失、流民と化す。
戦争中、中学生を予科練志望にするのが教師の役目、国策。教師などサタンの手先であった。ここで、「予科練を希望しません」と言うと、サタンの手先の教師に死ぬほど殴られた。
ここで賢いのは「海兵志望であります」と言った。殴られずに済んだ。予科練に行ったのは全滅、海兵へ行ったのは無事、敗戦を迎えて再出発。
ま、破滅したい者は国策にのればよい。