民主党は政権間近の昨日の報道だけでも、連立を組む社民、国民新党からマニフェストの国会議員定数削減の削除を迫られたり、NHKのクローズアップ現代での民主党大塚さんの経済政策について、「~する筈だし、やらねばならない」連発の説明に、頭の良いアンカーの国谷裕子さんも首を捻っていましたし、テレ朝の「報道ステーション」では高速道無料化に伴う国債発行(この話しは今まで殆ど報道されていませんでした)についての同党の細野さんの説明に流石の古館さんも、「反対者の意見も訊いて見なければ」と言わせたり、民主党の前途も難しいようです。
然しそれより遥か困難の道を歩まねばならない自民党再生に就いて考えてみました。
[世の動きを読み誤らないこと]
世の動きを読み誤った例
a. (先日も書きましたが)過去何十年にも亙っての野党第一党は絶対に政権が取れない社会党で、何をいっても何をしても政権が転がり込んで来る、自民党に取って古き良き時代は終わったことを直視すること
b.視聴率低下に悩むテレビはニュース報道番組を強化し、ネタ探しに政界の動きを鵜の目鷹の目で見張っていること
それにも関わらず、政権陥落を前にして党内が団結しなければならないときに、自分たちが担いだ麻生さんをマスコミ向けのおおつぴらの批判や中川秀直さんグループの麻生降ろし発言。
その様子をテレビで面白可笑しく放送され内閣、自民党の支持率の低下。
c.中川秀直さんの例で言えば、経済は縮小傾向なのに1,000万人の外国労働者の導入提案
国民から熱狂的に支持された小泉改革が今は総スカンを食らっている事実、それが麻生内閣の支持率低下に繋がっている事実に、眼を瞑って小泉改革の修正でなくて推進を主張する。
d.国民が閉塞感を抱いている一因として公務員制度改革が進まないことにあるのに気づかなかったまたは軽視した。
事実は麻生さんの同改革に対する弱腰姿勢に絶望して離党した渡辺喜美さんの「みんなの党」が選挙直前の結党という悪条件の中で1議席ふやし、1ヶ月前からキャンペーンをやっていた社民党と同じ300万票を獲得し、あわよくばさらに2議席増やす所だったことを見れば明らかです。
[情報を吸い上げるシステムを作ること]
前の様な状況を見れば自民党本部は完全に世の中や同党支部から浮いた存在になっており、コップの中の争をしていたようです。
その端的な例が中川さんたちは都議選の敗退が麻生内閣の責任として、麻生降ろしを始めたのに対して、当の都議連から中川さん達の動きに対して、抗議の申し入れがあったのに止めなかったことです。
都議連の人達は都議選のその敗退の一因はそれ迄の党本部内のばらばらの動きにあると考えていたのしょうが、何故その意向が本部に伝わらなかったのでしょう?
そして都議連はじめ地方支部のクレームにも関わらず解散直前まで内紛が続きました。
そしてその印象が選挙期間中まで国民の中に強く残ってしまいました。
もし彼らの情報が活かされておれば、そして公務員制度改革に本腰姿勢を見せておれば敗戦は仕方がないとしても今度のような惨敗にならなかったはずです。
・地方の自民党支部の情報蒐集活動の強化とその蒐集システムの確立
この理由は言わずとも判ると思いますが、一番の問題は党の幹部たちの意識の改革でしょう。
つまり地方の議員たちは国のことは何も判っていないので、地方は自分たちの支持に従えば良いのだと言う考え方を改め、地方からの情報や意見を貴重なデータとして吸い上げて、それを分析活用することです。
・インターネットの活用、その中の意見の集約、分析、活用
今では全ての議員がホームページを持っているようですし、中には意見欄を設けている人も多いようです。
しかしそれは悪く言えば、自分の意見を見たい人は見ろ式のものが殆どです。
意見を投稿しても梨のつぶてで、投稿した人から見れば投稿がごみ箱に捨てた気分になり、二度と投稿しなくなります。
せいぜい良くて党の投書欄のように決まりきったお礼のことばが来るだけです。 私は国民からの情報を集め分析してそれを活用すれば、例えば党内での麻生批判などに対する抗議のコメントを見て直ぐそれを控えるなど、党の支持率の低下を防ぐことになるし、社会格差の発生や非正規社員から不満などの投稿は今後の政策の決定の役立つと思うのですが。
・全員がブログを開いて国民の距離を縮めること
もし出来れば全員がブログを開いてコメント、TB欄もオープンにすればなお一層の効果が上がると思います。 (現在石破茂さんのブログには100件近くのコメントが投稿されています。)
政治家のブログのコメント欄はクローズにしてる人が多いようですが、オープンにすれば投稿者は自分の意見が相手に届いたと思うでしょう。中にはとんでもないコメントもいるでしょうが、その処理(時には本文のエントリーの代筆も)など秘書にさせれば済むことです。
[意志決定のシステム化・総裁のリーダーシップ]
これは自民党再生で一番重要な点で、党内やマスコミでもでも意見が出ているようなので簡単に書きますが、要は今までのように看板になるような人を担いで、後は大物政治家や黒幕や族議員でコントロールやり方は、マスコミでは見え見えなこと、またそのためにリーダーの発言が振れてまた支持率を低下させきました。
こんなやり方では絶対に自民党の再生はないと思います。
それから総裁・首相のリーダーシップの問題ですが、識見・経験に富みしかもリーダーシップのある政治家はそうざらには無いと思います。
またリーダーシップがあり過ぎて、小泉さんのように自民党や日本を壊しかねない結果になっても困ります。
総裁を選んだ後は小異を捨てて大同につき、 (勿論、今までのようなマスコミの前で本人の批判は避ける)皆で団結して支えあうという、普通の組織のやり方に従うと言う平凡で常識的なやり方しか道はないと思うのですが。
[戦う自民党へ]
政治に権力争いは付き物だそうです。
一昔前は自民党内で総裁に就けばその人は自動的に首相になれました。
今はそれだけでは駄目で当面の敵の民主党を倒さねばなりません。
もう党内の互いの足の引っ張りあいを止めて民主党に焦点を絞るときにきているとおもうのですが。
[若手の育成]
ふと思いついて、自民・民主両党の国会やマスコミで活躍している(と私が思う)1960年(昭和35年)以降生まれの若手政治家の名前を調べて見ました。
自民党:後藤田、世耕、高市、野田聖子(石原、石破は昭和32年、山本一太33年)の僅か4人。
民主党:安住、枝野、長妻、長島(昭)、蓮舫、細野、前原、福山(原口は36年)の8人。
これには自民党に比して民主党が新しい政党など理由があると思いますが、思いついて並べただけでもこれだけの差があることは、長い眼で見ればどちらの党に将来性があるかは明らかです。
自民党は将来のリーダーの育成も大切ですが、その候補者の導入など今の内に考えて置く必要があると思います。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治ブログランキングへ
テレビに映える顔立ちの良さで、知性を粉飾しているように思えます。
また、思想的には社会主義です。