参院外交防衛委員会は6日、昭和戦争などに関して政府見解に反する論文を発表して更迭された田母神俊雄・前航空幕僚長を、11日の委員会で参考人招致し、質疑を行うことを全会一致で議決した。
自民、民主両党は、田母神氏の参考人招致を、同委で審議中の新テロ対策特別措置法改正案の採決の前提とすることで一致しており、13日に委員会、14日に参院本会議の日程で採決することで大筋合意した。
11日の参考人質疑は、田母神氏のほか、浜田防衛相、河村官房長官、中曽根外相の3閣僚が出席して行われる。野党側は、田母神氏に対し、歴史認識や、問題発覚後に自発的な退職に応じなかった経緯、退職金の自主返納の意思などをただす考えだ。政府に対しても、田母神氏を空幕長に任命した責任や、幹部自衛官の人事・教育システムなどの問題点を改めて追及する。
与党は当初、田母神氏の参考人招致について、「新テロ法改正案の審議とは関係ない」として反対していた。しかし、6日に民主党側が参考人招致を条件に同改正案の採決に応じる考えを示したため、招致を容認した。(読売新聞から)
[民主党のいい加減な海上給油反対]
報道によると民主党は国会解散の促進のために、参議院での新テロ法改正案の採決を早める作戦だったが、麻生さんが解散しそうにも無い事が判ると、徹底的に審議引き延ばし作戦に出て、麻生さんを安倍さん、福田さんの二の舞に追い込もうとした。
そして今回は田母神さんの参考人招致のバーターに採決に賛成した。
私は昨日の麻生内閣の支持率低下 の[民主党へ]でオバマさんからアフガン支援の要請が来る前に、政治的判断で海上給油の審議を早くして、自民党に3分の2条項を適用で通させた方が、仮に政権を取った後も楽で良いと思うのだが。と書いたが、この様な事情で採決を早くするとは民主党が海上給油について、如何に軽く考えているのかと思うと、ことによるとそんな民主党に政権を託さねばならぬのかと情けない気がする。
[田母神さんの参考人招致の問題点]
・田母神さん処分の根拠
田母神さんが定年退職にでも書いたが、当初は論文などを外部に出すときは、文書により上司への事前報告すべき所を口頭で済ませたのが更迭の理由だったのが、いつのまにか政府見解と違う内容の論文を発表したことが「異例の懲戒」の理由とされていた。
田母神さんはそれに対して、退職前、防衛省に対して「懲戒処分の審理に応じる意向がある」と伝えていた。
然し、懲戒処分の審理に入るには本人の同意とともに、明確な規律違反が必要。同省では、政府見解と異なる論文を発表した田母神さんの行動が明確な規律違反にあたるかどうかを検討、仮に審理に入ったとしても長期化する恐れがあると判断し、空幕長を解かれた時点で退職年齢に達しているため定年とした。(読売新聞から)
詰まり防衛省は田母神さんの行動が明確な規律違反にあたるかどうか判らないままに処分したことになる。
・自衛隊員はロボットか、それで戦えるか
自衛隊員は日本のやっていることは正しいと信じ、日本と日本人を護るために生命を賭して戦うのだ。
もし彼らがいくら自衛隊員と言っても人間だから、日本のやっていることが間違っていると思って戦うとしたら、士気はがた落ちするし、戦での負けに繋がる可能性もある。
それをシビリアン・コントロールの名のもとで、日本が間違ったことをしても、前からお前たちをその為に雇っているのだが、黙って戦えと言ってもそれは無理な話だ。
今回の問題についても、自衛隊員が自分の愛する日本の為に戦って貰うために、彼の意見のように過去を直視し、日本のやって来た事の良い事悪い事を検証し、間違った事もしたが良い事も多くあったことを認め納得させるべきだ。
そして例えば関東軍のようなの暴走や、戦争にありがちな個々の兵士の不法行為をしないように事前に充分に教育することだ。
それを何もかも日本が悪かったと言っていては、自衛隊員の士気が上がるはずはない。
シビリアンコントロールと言うのなら、国会で疑問の多い村山談話を検証して、自衛隊員にも納得できる説明をするのが議員の責任だ。
自衛隊員も人間だから、ロボットのように機械的には戦えない。
・村山談話と田母神論文の違い
問題になっている、政府見解と田母神論文の基本的な違いは、政府見解の基礎となっている村山談話では、「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」と一括りであたかも全ての植民地が全て侵略で奪ったような表現になっているのと、田母神さんの論文はあたかも日本が全く侵略していないし悪い事もしていないかのような論文であることだ。
正確に言えば、日清・日露戦争は清国やロシヤの朝鮮を併合の動きに対して朝鮮を護るための戦いであり、朝鮮併合も色々の問題はあったが、少なくとも侵略の結果ではなかった。
満州については日露戦争の結果の日本が利権を得たので少なくとも、満州への侵略の結果得たものではない。
そして世界第二次大戦の時の東南アジアへの侵攻は欧米各国への宣戦布告後、欧米が侵略、植民地化した地域への軍事目的による占拠で日本の植民地化以前の問題だ。
例えば独立国だったタイなどには殆ど手を付けていない。
然し村山談話が具体的にどこでどうしたなど言える訳はなく一括りの表現になっているのは致し方ないとしても、また外交的な配慮があったとしても、全ての植民地が侵略で得たと捉えかねられない表現をしたのは余りにも軽率だったと思う。
一方田母神さんの日本側には殆ど瑕疵がないとも取れる論文には、関東軍の暴走や心ない兵士や将校の不法行為など、全く問題がないとは言えない。
参照:航空幕僚長の更迭
・田母神さんの参考人招致で議論して欲しいこと
私は前記のブログで、参考人招致の場では、政府見解と田母神論文の食い違いと、政府の任命責任が中心で、彼の論文の内容は触れないだろうと予想したが、彼の歴史認識も質問が内容に含まれているのは良い事だ。
私は職を解かれた田母神さんが村山談話の検証の必要性など、一般国民の立場で自分の意見を思い切って出して貰いたいと思う。
ただ唯一の私の心配は、彼の発言が質問の範囲を超えているとして発言停止になる可能性が大きいことだ。
私は国会の場で彼の発言の内容や村山談話の正否について大いに議論を進められることを期待しているのだが。
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*注記:村山談話の該当個所
わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。
他者の血を流す侵略のみが許されない植民地政策でしょうか。
国境線を侵し勝手に住み着く事は良いことでしょうか。
直接の戦いでない第三国との戦争の結果として得た土地ならば、先住者がいたとしても追い出してかまわないのでしょうか。
条約、戦後処理として不当な扱いを受けたと訴える者が、同じ事を他国に対してそれを当然の権利であると主張するのは虫のいい話ではないでしょうか。
対馬の土地が外国資本に買われることにより日本の領土が侵略されるなどと真剣に心配なさる方々がいらっしゃいます。
その発想は、土地は住んでいる人のものである(ものになる)と言う盲信によります。
しかし、実際は、違います。
国の境界線は先にその土地の所有を宣言し隣人たちと取り交わしたもの。
人が住んでいなかったからと言って、そこに住み着いたとしても本来の所有者が戻れば場所を空けねばなりません。
何千年も昔から、遊牧の民達は、そのようにして生きています。
いかにも太平洋について、全て日本が悪いわけではなかったと、もっともそうな意見を述べられる方々は、多くいらっしゃいますけれど、本当に大切なことは過去の出来事についての善悪の評価ではな
(誠に申し訳ございません。)
先のコメントにつきましては、削除いただきますよう、平に、よろしくお願いいたします。
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「植民地について」 (タニグク)
2008-11-07 16:18:39
初めてコメントさせていただきます。
とつぜんですが、「他者の血を流す侵略」のみが許されない植民地政策でしょうか。
国境線を侵し、勝手に住み着く事は良いことでしょうか。
直接の戦いでない第三国との戦争の結果として得た土地ならば、先住者がいたとしても追い出してかまわないのでしょうか。
条約、戦争裁判など、戦後処理によって不当な扱いを受けたと訴える者が、同じ事を根拠として、他国領土に当然の支配権を主張するのは、虫の良すぎる話では、ないでしょうか。
対馬の土地が外国資本に買われることにより日本の領土が侵略されるなどと、真剣に心配なさっておられる方々がいらっしゃいます。
その発想は、土地は住んでいる人のものである(ものになる)と言う盲信によります。
しかし、実際は、違います。
国の境界線とは、先にその土地を発見し、所有を宣言し、隣人たちとの間に約束を取り交わしをしたものです。
人が住んでいなかったからと言って、そこに住み着いたとしても本来の所有者が戻れば、場所を空けねばなりません。
何千年も昔から、遊牧の民達にとっては、ごく当たり前な事実です。
太平洋戦争について、全て日本だけが、悪いわけではなかったと言った意見を述べられる方々は、多くいらっしゃいます。
しかし、本当に大切なことは、過去の出来事に関する各論についての善悪の評論ではなく、二度と同じ過ちを繰り返してはならないということであると思います。
本音で、「太平洋戦争が引き起こした悲劇が、多くの日本人にとって、喜ばしいもので無い」と思っているかどうかが鍵であると思います。
奇跡的な戦後の復興を遂げた日本でありますけれど、戦争によって家族を失った人々の傷が、どれほど深く刻まれ、今に至ることでしょう。
ナガサキ、ヒロシマに投下された原爆でどれほどの大量な死傷者が出たことでしょう。
前空幕僚長の論文において気がかりなことは、善良な人達にとって肯定しやすいと思われる各論を列挙し、それを根拠に過去の過ちについて、総論で肯定し、同じ状況になったときには、再び戦争が引き起こされる可能性を示唆し、大儀ある戦争は、行うことについて肯定されるべきことであるかのように主張しているように思われるところです。
人情的に、祖先の行いが、全て誤っていたなどという事は、簡単に受け入れられることではありません。
しかし、だからこそ、
今ここで、勇気を持って、総論で、戦争の否定をしなければならないと思います。
同じ過ちを絶対に繰り返さないと言うことが、先祖と子孫の名誉を守る為に、とても、大切であると考えます。
それこそが、今回の問題に対する本質的な回答では無いかと思います。
◇
一方的に、私の勝手な意見を述べさせていただきましたことにつきまして、どうぞご容赦くださいませ。
ここまで、長々とした文章をお読みいただきました事、誠に、ありがとうございました。
yahooで田母神氏の世論調査
してます
是非 参加 お願いします
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http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizvotes.php?qp=1&poll_id=2909&typeFlag=1
また一般の私たち、特にパソコン、ネット操作がよく出来ない、かつ過去の戦争の歴史を未だ知っている中高年の方々に、論文を早く読んで頂きたいです。
論文の重さ、内容が解り悟る筈です。
私たちは戦後教育を受けた上、徐々に日本社会がおかしいと思い乍も、永い間蒋介石、盧溝橋事件、通州事件、コミンツエル等の真相を知らず騙されておりました。
侵略戦争でなかったので極左は真相を知られるのが怖く不都合なので慌てて更迭したのでしょうか。
今の日本は偏向マスコミの紙兵器と、国を愛する本当のことを言うと直ぐに言葉狩り、思想も叩かれ罰せられる。不自由な言論弾圧です。
この論文を多くに知らせ早く読んで頂きたい。
また麻生総理に村山・河野談話の見直しを求めましょう。
自民党は社会党や公明党とも手を組み政権維持が至上の目的となってしまい日本の文化、伝統、歴史を守る保守政党ではありません。
自民、民主(引退発表前から)も高橋直子氏まで担ぎ出そうとして恥を知れといいたいです。
真の保守政党の出現を期待します。
ちよさんのような良識ある意見が大半を占めるようになれば、我が国の将来は安泰だと言えるでしょう。
田母神前航空幕僚長の論文で正しい近現代史が明らかにになりました。
村山談話がいかに間違っていたかを今こそ全ての我が国国民がしっかりと認識すべき時が来たと思います。
朝日新聞を擁護する連中は、自分たちの思想の前提が覆されることを恐れて、それこそ死にもの狂いになって抵抗するでしょう。
しかし、時代は大きく転換しようとしています。
自虐史観に塗り込められた「戦後」は今静かに幕を閉じようとしているのです。
「11日は、田母神氏の意見陳述に続いて各党が質疑する従来の参考人招致の形式は取らず、同改正案の審議に田母神氏が出席し、質問者の指名があった場合に限り答弁する通常の委員会形式で実施する。「田母神氏に持論を展開させる舞台をつくる必要はない」との自民党の主張に民主党が配慮したもので、当初、招致に難色を示していた自民党も最終的に応じた。」
意見を述べる機会も与えず糾弾するつもりなのでしょうか?
国民は、高い退職金や官僚への嫉妬があるのではないでしょうか。それに、マスコミが喰いつく。すると、世論が大きくなる。野党がのっかる。すると、自民党やボスまで見捨てる。なんだかなあと思いますね。
勿論、問題が無い訳ではありません。けれど、問題が摩り替わったり、権力乱用的発想、国家(防衛省)のためになるの?と思います。私も全く同じ意見です。
本人も悪い部分は、悪いと反省するでしょうけど、「おいおい」と思う部分も多いでしょう。その部分は、気の毒に思います。内規違反や論文への参加促し。歴史的認識は本人の自由ですが、立場を利用しなかったかが、最大の焦点に思いますね。