普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

野田首相はTPPとアセアン・プラスの二元外交が出来るか

2011-11-20 17:30:17 | 政策、社会情勢
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 野田さんのインドネシア・バリでの中韓とのFTAの早期交渉入りを目指すことで合意するなど、TPPと、中国やASEANの動きを「両方横目にみながら」取り組む意向を示した(読売の表現)ことに就いて読売と産経は支持の方向の社説を出しています。
 以下は両社が指摘した野田さんの動きのメリットと問題点です。 
この動きのメリット
・中国は日中韓のFTAにお及び腰だったが日本のTPPに参加表明で積極姿勢に転じた。
・TPPとアセアンプラス3または6の総てに関与しているのは日本だけだ。
・日本の動きによっては、TPP交渉での米国の強硬姿勢をけん制する効果も期待できる。

同問題点
・中国と、ベトナムやフィリピンなどの南シナ海での紛争は地域の懸念材料である。
 一方、アジア・太平洋地域で経済連携を深めるためには、安定した安全保障環境が重要である。
 そこで問われるのは日米の連携に軸足を置きつつ、いかに国益の最大化を果たすかということだ。首相はそのための周到な戦略を練り、したたかな交渉指導力を発揮しなければならない。
 アジア・太平洋の自由貿易圏の枠組みづくりを巡る動きが加速化している。日本は積極的な外交を展開し、経済連携を主導すべきである。

[私の意見]
二元外交の日米関係への影響
・米国はTPP推進と共に、オストラリアに海兵隊の駐留を決めるなど、南シナ海への中国への進出を警戒しています。
 尖閣諸島問題を抱える日本として野田さんはこの米国の動きを支持しています。
 前にも書きましたが、日本としては安全保障も米国の武力に頼っている上、普天間問題では鳩山さんの大チョンボで米国に負い目を持っています。
 それで日本としてもTPP、アセアン・プラスの問題も米国の感情を無視することは出来ないでしょう。
 もっとも前にも書きましたが、米国議会が日本の加入に反対してくれれば、日本がやむを得ずアセアン・プラスに向かうことはできますが、議会が反対するでしょうか。
二元外交のメリット
・TPPは米国の一方的な考え方を、考え方の違う日本や東南アジアに押しつけられてもたまりませんし、それがTPP反対論者の主張の大きな理由になっています。
 その点から言えばアセアン・プラスの方がまだ決まっていませんが、日本流の中道的な主張が通るかも知れません。
・また日本がTPP一辺倒でないことが、読売の言うようにTPPでも米国のごり押しを避ける一つになるかも知れません。
 何しろ日本がTPPからぬければ、日本加入で前向きになっていると言われるカナダやメキシコもぬけるかしれないし、米国が考えているTPP推進のメリットが激減するからです。
日本の交渉能力
・問題は日本の交渉能力です。
 前回のエントリーでも榊原さんは、米国相手の交渉も難しいが、中国はその何倍も難しいと言っていました。
 日本の外交は小泉さんではありませんが、何も可も米国一辺倒でした。
 日本の外交は米国が右へ向けと言えば右を向いてきました。
 その良い例が明らかにイスラエルに非があるときでも米国が同国の批難決議に反対したときに日本は棄権を続けてきました。
 外務省も何でも米国ですから、その情報も米国に頼りきりで、その情報収集能力は物凄く小さいと言われています。
 アセアン・プラスへの交渉には良い意味での米国の援助は期待出来ませんので、日本独自の力でやらねば成りませんし、国家資本主義の独裁国の中国に完全に主導権を奪われないようにしなければ成りません。
 そこで問題なのは、民主党政権の政治基盤の危うさです。
 政府が何をしようとしても必ず半分近くの人が党内野党として政府の足をヒッバリます。
 逆に対中交渉には、国会会期中に大派遣団を送った小沢さんが大きな勢力を保持しています。それは良いとしても外交上の慣例から言えば中国からも同じ程度の派遣団を要請するのが当然なのにそれをしなかった小沢さん。
 ただでさえ心細い交渉団にその小沢さんの影響力が及んだら日本はどうなるのでしょう?
 TPP、アセアン・フラス3また6のいずれに加入するか否かのいずれにしても、日本政府は日本の利益のために頑張ってもらうしかありません。
 今まででも「日本の不幸は大変な時に民主党が政権を取ったことだ」といわれないために、野田さん以下の政府関係者も頑張って貰うしかありません。

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11月19日(土)のつぶやき

2011-11-20 02:48:19 | 菅内閣
16:18 from gooBlog production
TPP雑感・米国の弱点を突けほか http://t.co/vpiG7waK
16:36 from web (Re: @toshio_tamogami
公約に触れないであわよくば法案を出そうとしている民主党は、遥かにたちが悪いと思います。@toshio_tamogami 外国人の地方参政権法案は日本の安全保障上の大問題です。民主党とみんなの党は選挙公約で全くこれに触れていません。こんな政党は信頼出来ないと思います。
16:56 from web (Re: @ishiitakaaki
そう言えば昔田舎の一杯飲み屋で、「役所のテーブルに上がこんで、俺を誰だと思ってるかと言った」と自慢していた農協関係者を見たことがあります。RT @ishiitakaaki 財部誠一さんといい20年前の立花隆さんといい農業取材するジャーナリストの私と言い、みんな農協を嫌いになる。
by mutouha80s on Twitter

TPP雑感・米国の弱点を突けほか

2011-11-19 15:54:32 | 経済・財政
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・自民党の前国会対策委員長の逢沢一郎さんのツイッター
TPPはいろいろ詰めていくと、事実上新しい日米構造協議じゃないかと思う。メリット、デメリットを真剣に検証すること。米国に対してしっかり注文つける必要あり。米国も必死。日本はもっと必死じゃないと
 私なりに正確に解釈すると必死なのは大統領改選を前にしてのオバマさん。
・何しろ景気回復を訴え大金を投じたのに失業率9%
・支持基盤である若者や労組の収入格差に反対してのデモ。
 その格差発生は大資本や国の政府の手に終えなくなった投機資金の横暴によることをを痛感しているのはオバマさん。
 実際にリーマンショック後はオバマさんは投機資金の規制を考えていたと言う報道があるが現実は現状維持で、相変わらず金融緩和を続けて投機資金に資金を提供している。
・それにしても選挙を前にしては大資本の要求を呑んであらゆる方面の自由化をTPPに盛り込まざるを得なかった。 (中東紛争、自爆テロの根源は米国のイスセエルとアラブ諸国に対するダブルスタシダードのへの反発、それでも選挙のためにはユダヤ人の要望も聞かねばならないと同じ理由)
・TPPによる日本の公的な健康制度が破壊されると言うが、米国でも日本に似た保険制度を目指し失敗したのはオバマさん。
・TPPが成立すれば米国の企業のアジア進出が進み今以上の産業の空洞化が進む。
・労働者の自由化の弊害が言うが、米国とメキシコの間で自由貿易協定NAFTAが結ばれたことで、アメリカ国内では50万人もの人が失業した。 http://bit.ly/mXYUCP 
 TPPにメキシコが入れば、今以上のメキシコ人が米国に流入するが、空洞化で受け入れ先がなくなり更に失業率が上昇し、社会不安が大きくなる。
 野田さんは公的医療保険の堅持を言っていましたし、私はもしTPP交渉に入るのなら、投機基金の規制の必要性を主張し、米国の大企業ばかり優位のやり方には前から反対してきました。
 逢沢さんの言うようにオバマさんが必死になっているとすれば、オバマさんにそれだけの弱みがあるからだと思います。
 野田総理が(詰まり外国から言えば日本が)がTPPへ向けて舵を切った以上、米国から言われるばかりでなく、日本の利益のためにオバマさんの弱み、実は米国の弱みを突かない手はないと思いますが。
・NHKスペシャル「徹底討論TPP どうなる日本」
 昨日の上記番組で「ミスター円」と言われていた青山学院大学教授の榊原英資の発言です。
・今回のTPP交渉は難しい交渉になる。
 今までの米国との交渉では2割しか日本が勝ち取っていないので、タフネゴシエイターと国内のバックアップ体制が必要。
 それにはオールジャパン、その前に先ず民主党内の意見の一致が必要。
 それに対してTPP担当の古川元久国家戦略担当大臣が、彼流の落ち着いた態度で、政府は全省挙げての交渉団をつくること、外務副大臣の山口壯さんが今日出場の大先輩の意見を充分に反映したいとそつのない返事をしていました。
 この発言を聞きながら私は民主党が野党時代に、同党の若手の政治家がテレビの討論番組で、比較的にまともな意見を出しているので、これなら与党の自民党となんとか上手く纏まるだろうと思ったのに、党に帰ると党の意見が丸反対近くに成り何度も失望をしたことを思い出していました。
 古川さんや山口さんがまともなことを言えば言うほど昔のことを思いだすのですが。
 野田さんは党内融和の為でしょうか、自民党に近い右から社民党や日教組までの人達を集めて組閣しました。
 TPP担当の大臣の話しをきいてもそれが党内に帰ると180度近くの変更があるかも知れません。
 私がTPP参加の是非は判らないが、一旦方向を決めた以上は、オールジャパンでことに当たるべきだと書いてきましたが、私の判らない理由の一つが政権党の民主党が厳しい交渉に耐え得るかにもありました。
 私は前に何回か書いたように、与野党、政学官から選りすぐった強力なネゴシエイターの選定と、オールジャパンによる交渉団の支援がTPP交渉では欠かせないと思うのですが、果たしてどうなるでしょうか。

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11月18日(金)のつぶやき

2011-11-19 02:46:45 | 菅内閣
12:49 from gooBlog production
ブータン国王の演説と日本 http://t.co/LA6UvVPA
17:15 from web
公務員宿舎の問題で国会の仕分けで参考人として質疑に参加した元経産官僚の古賀茂明氏は「公務員は大事な仕事だから待遇が良くて当たり前という発想は捨ててほしい」と指摘。民主党は古賀さんの活用をもっと考えては。政務三役などに登用したら、党の売り物で実は不評の行政改革がもっと進むかも。
17:27 from web
巨人のごたごたは何時ものこと。それより福岡県民としてはソフトバンクの完全優勝を。RT@nhk_news 巨人 清武球団代表を解任 http://t.co/VLkynIhE #nhk_news
by mutouha80s on Twitter

ブータン国王の演説と日本

2011-11-18 12:37:00 | 政策、社会情勢
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 来日されたブータン国王が昨日国会で演説 をされました。
 その全文の内日本に関して触れられたところを抜粋してみました。
・世界史においてかくも傑出し、重要性を持つ機関である日本国国会のなかで、私は偉大なる叡智、経験および功績を持つ皆様の前に、ひとりの若者として立っております。皆様のお役に立てるようなことを私の口から多くを申しあげられるとは思いません。それどころか、この歴史的瞬間から多くを得ようとしているのは私のほうです。このことに対し、感謝いたします。
(大災害と言う)不幸からより強く、より大きく立ち上がれる国があるとすれば、それは日本と日本国民であります。私はそう確信しています。
(日本・ブータンの)両国民を結びつけるものは家族、誠実さ。そして名誉を守り個人の希望よりも地域社会や国家の望みを優先し、また自己よりも公益を高く位置づける強い気持ちなどであります。
・私は若き父とその世代の者が何十年も前から、日本がアジアを近代化に導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち日本は当時開発途上地域であったアジアに自信と進むべき道の自覚をもたらし、以降日本のあとについて世界経済の最先端に躍り出た数々の国々に希望を与えてきました。日本は過去にも、そして現代もリーダーであり続けます。
・このグローバル化した世界において、日本は技術と確信の力、勤勉さと責任、強固な伝統的価値における模範であり、これまで以上にリーダーにふさわしいのです。世界は常に日本のことを大変な名誉と誇り、そして規律を重んじる国民、歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民、不屈の精神、断固たる決意、そして秀でることへ願望を持って何事にも取り組む国民。知行合一、兄弟愛や友人との揺るぎない強さと気丈さを併せ持つ国民であると認識してまいりました。これは神話ではなく現実であると謹んで申しあげたいと思います。それは近年の不幸な経済不況や、3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。
・日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で見出すことはほぼ不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、不可分の要素です。このような価値観や資質が、昨日生まれたものではなく、何世紀もの歴史から生まれてきたものなのです。それは数年数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。この力を通じて日本はあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国のひとつとして地位を築いてきました。さらに注目に値すべきは、日本がためらうことなく世界中の人々と自国の成功を常に分かち合ってきたということです。
・私が申しあげたいのは、世界は日本から大きな恩恵を受けるであろうということです。卓越性や技術革新がなんたるかを体現する日本。偉大な決断と業績を成し遂げつつも、静かな尊厳と謙虚さとを兼ね備えた日本国民。他の国々の模範となるこの国から、世界は大きな恩恵を受けるでしょう。日本がアジアと世界を導き、また世界情勢における日本の存在が、日本国民の偉大な業績と歴史を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し支持してまいります。
・ブータンは国連安全保障理事会の議席拡大の必要性だけでなく、日本がそのなかで主導的な役割を果たさなければならないと確認しております。日本はブータンの全面的な約束と支持を得ております。

「私の感想」
 ブータンが親日国であること、またいくらかの外交辞令が入っていることもありますが、謙虚な国王のお言葉は、グローバル化の名の元に忘れ掛けている、日本や日本人の良い所を私たちに思い出させるものであり、日本国民への温かい忠告と捉えるべきと思います。
 不断なら年寄りの悪い癖でまたくどくど書く所ですが、12.00現在のツイッターの関係記事の(過激な意見も含めて)総てを参考までに付け加えて置くに留めます。

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国王の国会でのご演説に対するツイッターでのコメント
・国民の代表者ヅラして国会にのさばっている売国奴共には、この言葉は共感出来ないだろう 自国民の幸福を望まず国家の礎に唾棄する連中には
・真に心に響いてきます。日本人の心の還る場所を示してくれているように思いました。
 RT 国民総幸福量(GNH)重視の国づくり。お言葉の一つ一つに陛下の真心が込められ、深く胸に沁み入ります
・ブータン国王サイコー まずしくても心の幸福度が世界一なんて 日本は恥ずかしい国ですね
・感謝、世界中が感動するでしょう。
・やっぱブータンすごいわ。前国王みずから立憲君主制にシフトとか。いまの日本に自分の利権減らす判断できるトップなんてなかなかいない    
 ・ブータン国王ご本人の言葉かはともかく、これが外交の、政治言語のスタンダードであってほしいとしみじみ思いました。スピーチライター文化をぜひ日本にも!
 RT 前国王も現国王も国内トップのインテリですからご本人の言葉である可能性高いと思います。
・けれん味なく素晴らしかったし、ありがたかった。聞いていて勇気が湧いてきたという人もいる。生で聞いていた国会議員の中にも涙した人がいたとか。もし、それが若い議員の方々なら、ぜひともお願いしたい。いつか、あなたのスピーチで私たちをあのように奮い立たせてほしい。
・超感動「ブータン王国」万歳と叫びたい。
・ありがたいお言葉「不幸から立ち上がる国は日本」
・NHKが中継しなかった国王演説。ノーカットで見せるべき
 RT 全部見た。泣けてきた。
・我が国の総理よりもはるかに日本国、日本人の心を判ってくださってるブータン国王
・国会中継でブータン国王の歓迎式典をやっているのにNHKはスルー
 RT NHKも民主党も「ブータン?別にいいでしょ」ってことです
 RT 来て下さったのに余りにも無礼
・ブータン国王の目に映る、「絶賛すべき日本の特質と、それを育んできた日本の歴史」を、最も嫌い、破壊したがっているのは、ほかならぬ民主党であり、日本共産党であり、社民党なのである

混迷する経済へ前向きの提案を(2)

2011-11-17 15:48:40 | 菅内閣
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 前々回の表記のエントリーで「ダイアモンド・オンライン」の早稲田大学の遠藤教授の「どこにでもある素材や部品を使って、どこにもない製品を開発する」と言う提案を紹介しましたが、今回はその第2弾としての神戸大学大学院経営学研究科の加登 豊教授の 円高対応のための処方箋・製品も進出地域も世界市場をまるごと「日本化」せよと言う記事を見ましたのでその概要を紹介します。 (括弧内は私の意見、特記していないところはほぼ賛成の箇所です。)
・大切な経営資源である人を浪費し開発担当者を疲弊させている
 ガラパゴス化した日本の小さい市場での小さなパイを取り合うと言う激しい開発競争のために、大切な経営資源である人の浪費であるばかりでなく、開発担当者を疲弊させている。
・海外企業の魅力ある製品やサービスが着実に日本市場に定着しつつある
日本の人口がほ減り続け内需がへるなかで、世界人口は確実に増加している。このような傾向を見れば、大きな市場である世界市場を目指す製品開発を行うことが当然の選択肢となる。
一方、海外企業の魅力ある製品やサービスが、着実に日本市場に定着しつつある事実を直視しなければならない。PCのCPU、 OS、iPhoneやウォン安による韓国製のスマートフォン、薄型テレビなどがそうだ。 (OS:日本で開発されたトロンは米国の圧力で潰されました。韓国の薄型テレビ:日本の技術の防衛の観点で考えるべきだと思います。)
一方、日本企業から生産委託を受けている中国企業は、優れた製品を製造できる能力を着実に身につけている。このような状況が長く続けば、大企業以上に利益率の低い中小企業は耐えきれなくなる。
 日本企業の競争力は静かに、しかし確実に衰えている。
・日本在来種由来の製品で世界市場を席巻する
 日本の進むべき道は、日本市場で培ってきた優れた技術を活かした製品を、世界市場に展開して高収益を達成することである。このような活動を「世界市場の日本化」と呼ぶことにしよう。
 製品開発にあたっては、市場ごとの対応など必要としない、あるいは、最小限の修正で対応可能となるという条件を絶対とする必要がある。どこでも生存できる強い生命力を有する日本在来種由来の製品を目指す必要がある。
 日本固有種である製品を基礎に置き、日本製品の良さを世界に訴えるような製品開発である。
 日本企業がかつて国際競争力を有していた、加工組立型の製品からの派生製品で有望な候補を見いだすことは、技術立国であるわが国の技術者に望ましい開発の方向性を示せば、決して難しいことではない。 (これに関する技術防衛の対策も考える必要があると思います。)
 また、これまで国際競争力で相対的に劣るとされてきたプロセス産業のなかにも、有望な分野が存在する。発酵技術、薬品やサプリメントには不可欠な剤形技術、印刷技術や製本技術などはほんの一例にすぎない。日本在来種由来の製品で、世界市場を席巻する。これは挑戦しがいのある仕事である。
 きめ細やかな配慮が行き届いた製品、コスト・パフォーマンスにすぐれた製品、本物中の本物を志向した製品、環境対応の進んだ製品……。これまで国内市場のみを対象とした製品であっても、上記のような特徴をもつ製品が世界市場で受け入れられないはずはない。海外市場の特性などといった枝葉末節にこだわるのではなく、世界標準製品によって世界市場を日本製品で埋め尽くすことで世界市場を日本化する。現在の国内売上の数十倍を達成できる製品を生み出すという高い目標と、その必達への高いコミットメントに基づく製品開発、それがいまの日本企業には必要なのである。
・小さく群れず大きく群れよ進出効果は飛躍的に増大する
海外進出の進め方

・移転は、生産工場という物的設備だけにとどまらず、現地採用でなく作業者を含めてのフルパッケージでの移転だ。 (著者が言う受け入れ国の米国で言えば失業率9%で悩んでいるのに、労働者全員が日本人と言うのは通らない理屈だと思います。)
・その移転先として有望なのは、空洞化が深刻なアメリカだ。
・操業を停止している工場を買い取る。
・マザー工場も現地で立ち上げる。 (現地のニーズを掴むには良いと思いますが、新製品開発には自社や国の研究機関との連携のためには、同じ地域に或るのが良いとされて来ましたが、何処までのマザー工場なのでしょう。)
・企業を一定地に集積し、ジャパンタウンを作る (前にも書いたようにこれが出来れば仕事も効率化すると思いますが、著者自身も後で言うように物凄く難しいでしょう。)
・製造工場の海外移転は空洞化ではなく「お国替え」と考える
 空洞化の議論では、工場を有する企業は存続するという暗黙の前提がある。事態は予想以上に深刻である。円高対応の海外進出は、実は企業の存亡をかけた課題である。
 工場がなくなるより、企業そのものが消滅することによる空洞化のほうがより深刻だ。
 高い利益率をめざす、価格決定権を握る、世界市場を日本化する、そして、大きく群れて海外に転地する。いずれも、現在の日本企業にとってはとてつもなく高いハードルである。しかし、これらすべてを乗り越えることが、日本企業の持続的競争力を獲得するための必要条件なのである。

 全体として著者は企業のことを優先に考えているようですが、私たちが考えねばならないのは、その提案が日本に取って有利か否かです
 従業員までそっくり消えた地域の経済の影響を考えると、そして受け入れ国の事情を考えると、やはり今までのように経営者、技術者と中核の労働者に限られるような気がします。
 著者が考えているらしい、きめ細やかな配慮が行き届いた製品、コスト・パフォーマンスにすぐれた製品、本物中の本物を志向した製品、環境対応の進んだ製品で、高い利益率をめざす、価格決定権を握る、世界市場を日本化するためには、前回の著者の言うように世界を「あっと言わせるような」余程独創的で、優れた製品でないと難しいと思いますが、挑戦する価値はあるのかも知れません。

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TPP反対なら対案を出せ・民主党内野党

2011-11-15 12:12:39 | 経済・財政
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民主党の原口一博さんへ 
 昨日の「たけしのTVタックル」でTPP問題が取り上げられ、賛成派として三宅さん、民主党の松原さん、みんなの党の柿沢さんと専修大学の石川和男さん、反対派として民主党の原口さん、自民党の山本一太さん、ネットで有名な三橋貴明さん、とレギュラーの大竹まことさんの間で論争がありました。
 たまたま柿沢さんがツイッターで、能弁な原口さん、山本さん相手では押されそうだと言っていましたが、それに加えた三橋さん、画面で応援する例の中野さん相手ではTTP反対の一方的な展開になりました。
 私は三橋さんを入れるなら、三橋さんや中野さんを「にわか経済アナリスト」と批判している同じネット評論家の池田信夫さんを入れたらなお面白かったと思ったのですが何かテレ朝の意図でもあったのでしょうか。
 その議論を聴いている内に少しぱかり引っ掛かったことがありました。
・TPPより円高対策を?
 三橋さんが米国相手の自動車関税撤廃など問題にならない、それをするのなら円高対策を講じろというのです。
 円高対策をどうするのでしょう。
 世界各国の政府でどうにもならない程、膨れ上がったが投機資金相手では、政府、日銀での介入は知れたもので、また昨日の報道では76円台になったそうです。
 それ以外の対策として言われているのは、膨大な国債か政府紙幣の発行ですが、それを待ちかまえている投機資金→国債の金利上昇と円への不信感増大→これではギリシャの二の舞?
 だから大多数の経済学者や専門家は国債・政府紙幣の発行に就いて何も言いません。 (と言って私が愚痴るようにこれと言った対策も出ませんが。)
 三橋さんはそれ以外の名案でも持っているのでしょうか。
・始めから米国政府にやられっ放しと決めている負け犬根性のTPP反対者
 私は何度もTPPの参加の是非に就いては判らないと言って批判されて来ました。
 しかし若しTPP参加と決めたら政府・与党・野党を挙げてオールジャパンので米国に立ち向かうべきだと書きました。
 何故なら、
・日本は事実上の米国の軍事保護国で、そして今日本は中国やロシアとの領土問題を抱えています。
・鳩山さんの大チョンボで普天間基地問題で米国に大きな負い目を負っています。
・そして昨日の話ではカナダ、メキシコと言う少なくも大きな領土を持っている国がTPP参加を要請したそうです。だから米国側としては仮に日本が保険制度、ISDなどややこしいことを言うのなら、日本を切ってもTPPから受ける利益は確保できます。
と不利な条件が待ちかまえています。
  然しもし日本がTPPで交渉するとしたら、そのようなことは少なくとも表面上は無視して米国と対等な立場で戦うべきです。
 前に書いたように米国にも弱みがあります。
・公的な健康保険制度です。
 オバマさんも似たような制度を作ろうとして野党の反対に遇っています。
 そして当面の相手はオバマさん陣営です。
・大資本の横暴反対の若者と労働者の運動の蔓延
 日本の民主党と同様に労働者、低所得層に地盤を置くオバマさんも判っている筈です。
 日本はこの大資本や投機資金の横行や社会格差の拡大の問題を突くべきです。
 そして当面の相手のオバマさんもこの問題は困っているはずです。
・ISD問題
 今度参加するカナダとメキシコは中野さんの指摘したように、人道に反しても企業の利益を優先するISD問題の弊害の被害者です。
 この問題はカナダ、メキシコや法的な問題処理に弱い国との連合を組んで当たるべきです。
 前にも書いたように米国の三カ月ルールのお蔭で、TPP問題の見直しとその対策の方針や、タフ・ネゴシエイターの選定、国内のバックアップ体制整備などゆっくり検討出来ますし、それを活かすべきです。
 私はオールジャパンで当たれと書きましたが、反対派はその主張を引っ込める必要はありません。
 政府の交渉とは別に、国会でISD問題などの日本に取って不利になるかも知れない問題点を追求すれば良いのです。
 政府は交渉の過程で国会の反応を有効に使えるのです。
 勿論政府が交渉しているときに、脱退ばかりを国会で言う人はいないと思うのですが、果たしてどうでしょう。
・反対派の言うように一旦TPPに入ったらぬけられないか
 米国政府は完全に米国議会にその行動を制約されているそうです。
 米国は自国のことを棚に上げて、日本政府が国会の批准を得ないから脱退と言うことを批難出来るでしょうか。
・批准の段階でTPP脱退すれば外交上のマイナス
 昨日の番組で上記のようなことになれば、日本の信用を落とすと原口さんや山本さんが言っていました。
 それなら予備協議だけでTPPに入らないといったら、どうなるでしょう。
 日本としては入るかどうか協議しただけと言うのは筋がとおりますが、日本の信用は落ちるでしょう。
 私はそのTPP批准や準備段階でぬければ、どちらでも日本の信用は落ちると思います。
 その落ちる度合いはどちらか大きいか判りません。
 判っているのは民主党の支持率はどちらにしても落ちることです。
 特に原口さんに考えて貰いたいのは、最初にTPP参加を言い出した菅さん、APECで中途半端な発言をした野田さんも、そしてその難しい交渉に際して米国に対して日本に負い目を持たせた鳩山さんも、みんな民主党員が投票して決めたのです。
 それに対する民主党の責任はどうなるのでしょう?
・民主党内野党はTPP反対なら対案を出せ
 日本が仮にTPPに参加しないとしたらどうなるのでしょう。 
 韓国は既に米国とはFTA締結を決めています。
 TPP推進の米国にそれに入れないからFTAを協議しようと言っても、受け入れる訳はありません。
 日本がTPPに入らないとして、残るのは太平洋地域で中国、タイ、フイリピン、インドネシアくらいです。昨日のテレ朝ではフィリピンなども入るようなことを言っていました。
 その時日本はどうしますか。
 民主党内野党の言い分をきいていると、同党が野党のとき何でも反対で与党の自・公から良く反対なら対案を出せと言われていたのを思い出しました。
 民主党は現在与党です。
 TPP反対ならその対案を出さねば日本は立ち往生してしまいますが、党内野党の人達、その中心的存在の原口さんに何か対案があるのでしょうか。

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脱帽の女性パワー

2011-11-14 20:15:55 | 日々雑感
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 今日久しぶりにケアハウスに入居中の姉に面会に行きました。
 年齢94歳。
 骨折の手術後に更なる骨折を恐れた医師の要望でケアハウス入居。
 したがってハウスでも外出、階段の使用禁止。
 入院前はプールで(格好は抜きですが)毎日800~1000m泳いでいたがそれも外出禁止で駄目。
 止むなく長い廊下を毎日百回往復、2段の階段の昇降50回。
 子ども達から差しいれの本は総て読破、新聞は毎日精読。
 眠り薬用に(中学一年程度からちっとも進歩しない)英語の勉強。
 耳は遠くなったがやる気だけは充分なのを見て安心して帰りました。
 それにしても女性パワーには脱帽です。

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混迷する経済へ前向きの提案を

2011-11-13 17:39:35 | 企業経営

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 私はまえまえから、日本の経済学者は解説や他の人の意見の批判はするが、日本経済をどうすれば良いと言う前向きの提案が素人の私の知る限りでは殆どないと書いてきました。
 その中で私が気づいた前向きの提案をしているものを紹介します。
 ダイアモンド・オンラインの早稲田大学ビジネススクールの遠藤功教授の意見です。
タイトル:新興国信仰が招いた志の低下・円高を乗り切るには世界が「あっ」と驚く商品をつくれ
概要:ユーロのソブリン危機に米国の景気後退懸念で、円高は収まりそうにない。目先の円高 日本企業が本当に考えるべき円高対策とは何か。実践的な戦略論で名高い早稲田大学ビジネススクールの遠藤功教授に、日本企業が目指すべき方向について聞いた。遠藤教授は、日本企業が我も我もと新興国だけを目指している結果、安く作ることばかりに目が向き、企業の志が低くなっている。本当の円高対策は、世界が「あっ」と驚くような、新しい価値を生みだすことにある、と指摘する。 (紹介文の抜粋)
 以下はサブタイトルと提案部分の概要です。 (括弧内は私の意見です。)
・今回の急激な円高局面ではパニックには陥っていない
・わくわく感、どきどき感がある新しい価値を生み出せていない

 a.どこで作るかでなくて何を作るか
円高にあって、日本でつくるか海外で作るなど「どこで」作るのかとでなくてより本質的な課題は「何を」作るかだ。
b.何を作るか
  日本企業は、やはり世界がわくわくするような、魅力的な商品やサービスを、生み出していかなければならないし、日本企業はそれが出来る。
  付加価値の高くないものを作ろうとするから、日本国内で作るのが無理になる。
c.わくわくする商品を産み出せる国は限られている
  産業競争力という観点からみると、今、世界的にみて競争力があるのは、少なくともモノづくりでいえば、日本、ドイツ、韓国、台湾だけだ。 (韓国、台湾は産業競争力はあるのでしょうが、まだこれといったわくわく製品を出しているのを聞いたことがないし、今後も出せるかどうか判りません。)
 米国はほぼアップルしかない。アップルは潤っているけども、アメリカは衰退する。これが「アップル化現象」だ。ボーイングがあるといっても、その部材の多くは日本製だ。 (と著者は書いていますが、今までの米国との比較の問題で、その底力は著者のように軽視は出来ないと思います。)
d.日本の例:豊田佐吉翁の自動織機、ソニーのウォークマン、TOTOのウォシュレット、ヤマト宅急便、最近ではユニクロのヒートテック、トヨタのプリウスなど、みんなが「あっ」と言うようなものを生みだしてきている。 (ソニーはユニークな製品を出すので有名でしたが最近はすっかり普通の会社になってしまいました。)
・新興国に目が向き過ぎて同質的な競争に陥っている 
 気になるのは、我も我もとみんなが新興国に目が向いて、競争が非常に同質的になっていることだ。新興国を狙うから、みんな似たようなものを、安く作らなくてはいけないということになって、いかに差別化するか、いかにイノベーティブなものを作るかという意識が、非常に薄くなってしまっている。
・ユニクロがニューヨーク5番街に旗艦店を出した感性と心意気

[私の意見]
 確かに著者が言うように最近テレビに紹介される優良会社と言うのは、自社独自の製品を開発し、そのお蔭で全員が正社員、終身雇用、改善活動など、かって日本が得意として経営方法を取り入れ、地域に根付いた経営をしています。
 ただ問題はその製品は所謂ニッチの隙間製品です。
 例:株式会社堀場製作所 (1185.56億円)、日本電産株式会社 (6885.30億円)、ノーベル賞の田中さんを産んだ株式会社 島津製作所 (2527.07億円)(記憶のあるものを挙げただけですが、たまたま京都府に固まっていますが何らかの原因があるのでしょう)
 ですから経営規模も小さく、日本経済に大きな影響を与えることが出来ません。
逆の例ではパナソニックがテレビ事業からの撤退で1万数千人のリストラ発表など大企業はそれだけの大きな影響を与えています。
 もう一つの問題は著者の言うあっと言う製品や商品を作れと言うのは言うは易いうのですが、どの会社も作ろうと必死になっているのが出来ないで困っているのです。
 著者はそのような製品をいかに作り出すかまで説明しなければ、ダルマの本体を作って眼をいれないようなものです。
 私は従来の方式で言えば、正規、非正規を問わず社員からどんな思いつきでも良いから提案させる→その提案を実現するための技術陣を揃える、会社に忠誠心をもたせる→そのためには非正規社員などの差別を無くさせる→その為に何とかして会社の利益を上げる→そのために合理化は勿論、優れた製品を作り出す→と言う良い方向の循環をさせる必要があると思います。
 詰まり現在の悪循環をなんとかして逆転させることです。
 著者はこの難しい問題にも触れるべきです。
 それと著者も判っていて書かなかったと思いますが、そして私が韓国、台湾が開発で日本を追いつけないと思った理由は、大学の企業へのサポート体制の問題があります。
 私は結局は著者の言うように海外進出や、非正規社員の採用など姑息な手段ばかりに頼らずに、日本の企業は分かりきったことを地道に進める、そして政府はその活動を支援するしか、今のグローバル化の中を生き抜く道しかないような気がするのですが。

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TPP参加・米国の3カ月ルール

2011-11-12 15:04:58 | 経済・財政
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 昨日の野田さんの遠回しの表現ながらTPP参加を表明しました。
 反対派の山田さんは「交渉に参加する」との直接的な表現を使わなかったことについて「ほっとした」と言ったそえですが、新聞各紙はすべて野田さんのTPP参加と報道し社説を出しています。
 その内読売、朝日、産経の社説のうち問題点と提案を纏めて見ました。
 何時も誤解されるので最初に書いて置きますが、私はTPPは判らないことが多するから判らないという立場ですが、方向が決まった以上前向きに挑戦してはと思っています。(普通のおっさんを自称する私が何を思うおうと国としてなんの関係もありませんが。)
・米国の3カ月ルールを活かせ
 読売はその社説で日本の交渉参加には、米国など9か国の了承が要る。米国では議会承認を得るルールがあり、日本の参加時期が来春以降にずれ込みかねない。と書いています。
この間米国主導で9カ国が殆ど協約の対抗が決まってしまい、後で日本が入ってもどうにもならないと言う議論があります。
 然し前へ進むと決めた以上はそれを少しでも前向きに捉えて3~6カ月間を下記のように有効に利用すべきです。
a.批判者の意見を訊いて対策を考える事
野田さん以下政府の推進者達は、改めて批判者側の提起した問題点を良く調べて、その対策をしっかり立てておくこと。
 野田さんは昨日の国会審議で私も見ていましたが、自民党の佐藤ゆかりさんの質問でISD(「国家と投資家の間の紛争解決手続き」)を知らなかったようでツイッターで散々叩かれていました。
 出来ればこの問題の提起で有名になった中野さんから直接訊いたら。
b.タフ・ネゴシエイターの選出
それと途中からの参加や、民主党政権は普天間基地問題で米国への負い目を負っていると言う米国に対して大きなハンデを乗り越えて、米国と利害の相反する日本の意見を主張するのですから、私がいうタフ・ネゴシエイターの選出は大きな問題です。
 千軍万馬の米国の外交に対等に立ち会える人誰が良いか外野からは判りませんが、超党派、官僚、学者の中から適任者を選出するのは難しいし、選ばれた人達も幾ら専門と言ってもたの項目との絡み合いも勉強する時間が掛かります。
 対象者は例えば「ノウと言える」石原都知事、道路公団民営化で頑張った猪瀬副都知事、自民党の政策通の石破さんや林芳正さん、昨日の質疑でもTPPの外圧を使って医療関係の合理化をと言っていた元厚生大臣で国際学者の舛添さんのような人達。
 これに対して自民党は敵に塩を送る、民主党は他党に良いとこ取りなど詰まらぬ事をいわぬこと。産経の社説の言う通りオールジャパンでなければ前のような不利の条件で米国とは戦えないのですから。
c.政府と民主党の反対勢力との対話を進める。
それも今までのTPP会議と違ってオープンにし、参加者も賛成、反対双方の有識者も加える。
  その際は、TPPに入らないときの日本の経済状況はどうなるかの数字を出させ、その対策を出させる。
 この儘では衰退を進む農林水産業をどのよう活性化させるのか。
 反対勢力の中心となっている農業団体の構造はそのままでよいのかなど。
 多分公開の場での一般の人達を交えての討議では一定の方向がでると思います。
 それでTPPが最初から入れなくても、TPPの加入、脱退のどの場面になっても、必ず役立つ提案ができると思います。
d. 米国の議会と同様に日本も議会の賛同を得なければならないことを主張
 日本政府としては日米同盟重視のために、しかもアセアン・プラス・6など他の動きもあり、国内の多くの反対を押し切って参加しようとしているのに、もし米国議会が日本を除け者にしたり、無理難題を押しつけたりして、日本の議会が批准しなければ、日本としてはこの儘で生きて行けないのでアセアン・プラス・6などにはいるかもしれないがそれも米国の責任だくらいは言える勇気が必要だと思います。
 いくら米国が強引でも自分の所の議会は重視し、他国の国会は無視しろとは言えないはずです。
・米国の弱みを検討しておくこと
a.健康保険に就いて
報道に依れば現在の加盟国で、公的な健康保険を持っていないのは米国だけだそうで、多分この問題は出ないのかも知れませんが、野田さんは健康保険制度の堅持を何度も言っているので、或いは政府ないにそう言う情報が入っているのかも。
そのときは米国のオバマさん自身が、貧乏人にはろくに病院にいけないとして健康保険制度の見直しをしている事実を指摘すべき
b.金融の自由化
 今の米国の収入格差の拡大、若者は労働者のデモの状況の一因は、儲けしか考えない金融機関、投機資金の横行と指摘し、金融の自由化の前に投機資金などの規制を考えるべきだとて逆提案する。
 いずれにしてもAPECでなんらかの形かで申し入れして、正式に参加を認められるか、拒否される間の野田さんのやり方が、今後の日本と民主党の政権に大きな影響を与えるような気がします。

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「日本は物作りの大切さを見直すべき」へのご批判について

2011-11-09 10:15:42 | 農村問題
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 私の7日の「日本は物作りの大切さを見直すべき」の投稿に対して、「本当の豊かさとは (反対です)」と次のような趣旨の貴重なコメントを頂きました。 (括弧内は私の意見です)
 本来なら同じコメント欄でお詫びや回答をすべきですが、長くなるのと他にも誤解された方もおられると思うので、本文に私の恥を曝すことにしました。 
a.世界恐慌の兆しの見える今は、逆に国を閉ざすべき(菅さんのTPP開国反対の意味でしょうか)
b.小泉改革で、優秀で鳴らした日本人サラリーマンも、今や、4割近くが非正規労働者です。TPPによって人材流動が起これば、簡単に置き換わってしまうような人も多い。(賛成、仮にTPPに入るとしても金融・投資とともにこれだけは反対です。)
c.GDPが伸びたとしても、貧富の差が広がるような社会を望まないし、日本には似合わない。(賛成、参照:法律が死んだ国・アメリカ?とTPP問題
d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき(後記)
e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。(後記)
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。(後記)
g.林業、農業、漁業は、国土の保全も担っている。(賛成)
e.非効率であっても、隅々まで目を配る必要がある。(賛成)
 最初にお詫びしなければならないのは、「問題のTPP参加の是非は別としても」と言う前置き書いた積りで忘れていたのです。
 私は以前にも書いたようにTPP参加の是非は判らないという立場です。(参照:日本のTPP参加と私の意見
 ところがその逆に、話の前置きとしてTPP反対の人の意見の批判を持ち出したので、私がTPP賛成かのように取られたようなコメントを頂いたのだと思います。
 そこが素人の情けなさでコメントを頂いた方に余計なお手間を取らせ、私の書いた趣旨を訴える効果も半減してしまいました。
 そして現実は今日・明日にも予定されている、野田さんが進むか退くかの決定をするを待つしかありませんが、どちらにしても前に書いたように、「どちらの方向に進んでも」と言う私の意見の前提で私の意見を書きました。
[私の意見]
・括弧内で賛成と書いた項目に就いては、ほぼ似たようなことを私のTPPに関するブログでも書いています。
d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき
 経済が縮小するのか、どの程度かどうかわかりませんが、1000兆に近い国債、財政収入の半分が国債収入、支出の25%は国債費、野田さんの言う増税、縮小する年金、企業競争力の低下、産業の空洞化とそれに伴う雇用の減少など悲観材料ばかり。
 一方、世界レベルの生活水準に慣れた国民はこれ以上の貧困化にどれだけ耐えられるでしょうか。
 私はそれを指をくわえて見るばかりでなくて、前向きに工業は勿論、農業、漁業のうち養殖業などを含む日本得意の物作りの技術を活かして少しでも貧困化を食いとめてはと提案したのですが。
e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。
 私は本文では大規模化には触れていませんでしたが、農業の生産性向上のための大規模化は賛成です。
 然し農村は均一の対策で行かないのは当然で、棚田のような大規模化できないところや、老人対策も細かなことを考える必要があります。
 例えば、産直政策による消費者との交流受け入れ、都会からの満期者の導入、一村一品運動、「梅を植えてハワイへ行こう」で有名な大分県の大山町のように作付け変更や産直販売など、土地の環境に応じた対策はいろいろ考えねばなりませんし、またあるような気がします。なお大山町は名前の通り、耶馬渓の上の台地や谷の町です。
 いずれにしてもTPPに入っても入らなくても、平均年齢65歳、農業の就業人口が05年は335万人、15年には約160万人と言われている状況では何らかの大きい対策や細かい対策を打たねば、コメントされた方もよくお判りと思いますが、このままでは農村は崩壊してしまいます。
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。
 私は最初に書いたように、コメントされた方はTPP反対の意味で国を閉ざすと書かれたと思いますが、言われるように都市近郊の山でさえ荒れています。
 しかしそう言っても、日本は得意の工業製品を輸出して、開発途上国からの木材の輸入禁止をするなど出来ないのは判っています。
 現在でも林業関係者は農業関係者以上に厳しい状況にあるそうです。
 だから製造業などとタイアップして間伐材の発電所用チップや合板材の製造などによる間伐材の有効利用による山林の保全と、林業関係者の収入のアップや若者のUターンなどを考えるべきと思うのですが。
 以上いろいろと書きましたが、多分こんなことはコメントされた方もとうにお判りのことと思います。
 改めて、私の立場を最初にはっきりさせなかったため、余計なお手数をおかけしたことをお詫び申し上げます。
 コメント頂いた方や同じご感想を持たれたかたも、どうぞこれに懲りずになお一層のご批判とサポートをお願いいたします。

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政治主導の行政改革は財務省から

2011-11-08 14:08:19 | 安倍内閣
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 昨日の「たけしのTVタックル」で行き詰まり状態の年金改革の問題を取り上げていましたが、出席者の発言です。
・官僚だけが共済年金でうまいことやっているなど既得権にあぐらをかいている。
・民主党案の基礎年金として7万円一律支給は消費税など増税が必要なため、事実状棚上げだ。
・年金改革など過去のしがらみのない民主党だからやれると思ったのに。
 確かに民主党は政治主導の行政改革を引っ提げて政権に着きましたが、外野から見て完全な失敗に終わっているようです。
 このような報道から06年に取り上げた
国会議員の選び方のエントリーを思いだしました。 (*注記参照)
 私はその結論として、霞が関で威張っている順は、国会議員→諸省庁官僚→財務省官僚→総理大臣だ。そうならないために地域を代表するのではなくて日本を代表する国会議員を選ぼうと書きました。
 然し最近では野田さんの消費税増税発言について、ネットでは財務省に丸め込まれたと批判されています。
 ネットの批判そのままを取ると、総理大臣より財務省が一番威張っていることになります。
・一般的に見て国会議員と官僚とはどちらが力があるか
 国会議員:国民の代表が売り物だが、人気商売でいつ落選できるか判らないし官僚に比べれば遥かに数が少ないし、仕事に必要な情報も官僚に頼ることが多い
 官僚:少なくとも定年までは地位を保障されている、情報量も遥かに多い、東大などの難関を突破した人達ばかり
 国会議員が頼るのは国民から選ばれたと言うだけ、現実には官僚の方が質量とも議員より力があるようです。 
[私の行政の改革案]
基本的な考えかた 

・質量とも優れている官僚の力を活かさない手はない
・官僚制度改革は中曽根、小泉改革で民営化は進められたけれど、その本体の改革は、コンピューターや印刷機の導入など大きな変動があったが手つかずで合理化の余地は有り余るほどあるはず。
・改革には民間の合理化の手法を採用する
 原価意識の徹底、自主管理活動による改善運動、外部からの査察など
改革の進め方
・上記の件で官僚の実力をそのまま認めること→詰まり官僚を表舞台に引っ張りだす→事務次官から審議官クラスまでの人をテレビに登場させその意見を訊いたり討議に参加させる (これにより官僚の意欲を向上させるとともに、政策の間違いはすべて政治家の責任だと逃れられないようにする。)
 ときにはランダムに拾った若手の官僚も覆面で登場させる。
・改革の最初は財務省から始める (官僚の中で国のことを一番総合的に考えている省であり、各省に対して一番影響力のあるのが財務省)
 先ず第一にやらねばならぬことは、一般企業の変動費のように政策実行費に当たる経費と固定費に当たる人件費と固定資産費を毎に必ず公表する
 年間の各省毎の政策実行費と固定費を発表させ、固定費の削減の競わせる。 (このようにすれば震災復興のさいに財務省所管の公務員宿舎凍結解除など出てくる訳はない。)
 それで官僚に原価意識を持たせ、それを各省ごとの自主管理や改善活動の原動力にする。
 この改革案にもし財務省が抵抗すれば、前述のように政治家、関係者や専門家を含む公開の場で討論し説得する。
・最終的には財務省を合理化推進の中心とする。
・各省毎の合理化運動とは別途に、会計検査院や外部の生産性向上専門の機関、例えば日本能率協会などによる、何日もかけての動作研究、解析などを含む省庁、関係機関の徹底した査察をの行う (天下りの人達の仕事時間やその内容などすぐ摘発。事業仕分けは見てくれは良いが上滑りでは何もできない。)
・査察が終わった関係機関への天下り、出向を認め官僚の定年までの身分は保障し彼らの意欲の減退を防ぐ。
 その場合天下り者による省庁への影響力の行使や、談合を防ぐため、出身官庁の監督下以外の機関への相互天下り、出向などの対策を講じる。
・省庁、関係機関への退職金は一度限りとする
・省庁、関係機関で定年以後の給料は(例えば月10万円など)基本的にボランティアベースとする。 (これが不服なら辞めれば良い。)
・勿論、自主管理活動などでこれ以外の優れたアイディアがでれば積極的てき取り入れる(提案者の意欲の向上)
 私の提案は民間企業に勤めた人達から見れば、当然過ぎるアイディアですが、民主党のように俺達は国民の代表だと官僚を頭から押さえ付けるのでなく、官僚に意欲をもたせその能力を100%発揮させる方が遥かに、効果的であることは民間企業の合理化の歩みを見れば誰でも判ることです。
 民主党も自民党も民間の゛生産性向上の専門家の意見を良く訊いて見てはどうでしょうか。


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*注記:霞が関で一番威張っているのは誰か
 国会議員が支援団体や、出身地域の意を受けて、例えば通産省に行くとします。
 通産省の官僚は、議員を先生と言って形だけは丁重に取り扱うし、議員によっては俺は国民の代表だと威張って役人に対応するかも知れません。
 しかし、議員のやる事は正確に言えば陳情です。そして、官僚は心の中では、いくら議員が威張っても、日本全体の通産省の所管事項を見て判断するのは俺達と思っているでしょう。
 議員は通産省の全体の予算などは無視し、とにかく余所からの陳情より、自分の陳情を通して貰おうとして、つい卑屈にもお願いする気持ちになるのはありがちなことと思いませんか。
 しかし、その通産省の官僚も、財務省に対しては、議員と同じ立場で他の省庁より自分達の予算を分捕ろうとします。
 一方、財務省の官僚は、通産省の所管事項を含む日本全体のことを判断しているのは俺達だと思っていると思います。
 それを如実に表しているのは、テレビで良く見る本来なら皆同じ立場の筈の、諸省庁の財務省詣でです。
 その財務省を実質的にコントロール出来るのは、端的に言えば、総理大臣です。
 何故ならかれは財務省を含む全ての、省庁の所管事項を全て統括しているからです。
 この実質的な力関係を図式で書けば、
国会議員→諸官庁官僚→財務省官僚→総理大臣
となるでしょう。


日本は物作りの大切さを見直すべき

2011-11-07 15:56:26 | 経済・財政
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「判らないけどえらい世になりそうな」
 心配性の私がこのことを書こうと思ったのは、TPPで日本の輸出が伸びると言うが、輸出依存度 韓国43.3%、中国24.5%に対し日本は11.4%だけしかないのを見れば影響は殆どない。 と言う趣旨のTPP反対のツイッターを見たからです。
 国土も狭く資源のない日本でも、かっては市場原理主義、自由主義経済の恩恵を受けて、工業製品の輸出で「一億総中流意識」を持つ国になりました。
 詰まり材料を輸入しそれに付加価値を付けて輸出しその差額で潤ってきたのです。
 資源の無い国が外貨を獲得するには、日本のように輸出にたよるか、アイスランドなどのように金融に頼るしかありません。
 確かに同国は金融立国を志向し、順調な成長を達成してきましたが、世界的な金融危機の影響を受けたことで国家破産の危機に瀕するまでに経済が悪化したそうです。
 日本は「一億総中流意識」は過去の夢としても、資源の無い国で先進国並みの生活レベルを保つためには、金融に頼るか、輸出に頼るしかないようなに気がします。
 輸出依存度で検索していたら、10年9月の朝日新聞の社説の輸出依存度を高めよを見つけました。
世界の平均値は32.3%だが、日本は18.2%、米国は12.6%である。韓国は54.8%、ドイツ47.9%、中国36.6%となっていると紹介していました。
 TPP反対者の取り上げた、日本の輸出依存度が11.4%が問題ではなくて、10年の18.2%から1年で11.4%になったのが問題なので、TPPに参加するか否かは別として、輸出を伸ばねば今のように国民所得が、減少しいつかは生活レベルを下げるしかないのです。
 朝日の社説は最後に、世界経済が大きくなることによって、日本は相対的に小さくなった。ますます貿易の拡大が必要だ。農業もサービス業も輸出に強い産業になるべきだ。そして製造業は円高を利用して、これまで以上に海外への直接投資をすれば、それが回り回って輸出につながるだろう。 と朝日にしては珍しく真面目な主張をしていました。
 但し世界経済が大きくなることによって、日本は相対的に小さくなった。と言っていますが、実質は二つの例で見るように、韓国の依存度も日本同様に減る一方中国が増えているのを見て明らかに、中国の台頭が大きいこと、円高を利用して海外投資すればと言うのは産業の空洞化から雇用の減少と言う日本経済に取って悪い報の影響もあることも考えねばならないと思います。
 いずれにしても、先のツイッターの意見は私のように経済の素人が言われたのなら致し方ありませんが、もしその意見が専門家の受け売りなら、それを言い出した専門家はTPP反対のための反対として責められるべきだと思います。
 その他の経済政策として一頃は内需の拡大を政治家や経済学者が言っていましたが、今この声は少なくとも殆ど報道されていません。
 私は内需の拡大よりも、工業製品の他にも農業、林業、漁業の内の養殖業のように国の富を増やすと言う、経済学以前のことかも知れませんが物作りの大切さを忘れてはいけないような気がします。
 しかし肝心の農村は高齢化が進み人口が減るばかり、農業の就業人口が05年は335万人、15年には約160万人と言われています。
 金が廻るだけではGDPは上がるかもしれませんが、外国からの投資や観光客の増加など無い限り、後記の米国の例のように一部の人が金が集まるだけで、国民全体が潤うわけではありません。
 しかもその投資も今米国政府でさえコントロールの効かない巨大なな投機資金(「中韓を知り過ぎた男さん」の言う「超国家組織」)が入って貰っては困ります。
・現状は唯一の頼みの輸出も中国などの台頭による先進国の競争力の減退、日本で言えば実態経済と合わぬと言う円高、産業の空洞化など、新興国の台頭という大きな環境の変化で、経済の専門家は解説や他の人の批判はしますが、これと言った前向きの発言は殆どありません。
 私はこのような難しい時期ですからなお一層のこと日本得意のチームワークや改善提案による工業製品の競争力の強化、優れた農産物の開発、農業への日本の製造業のノウハウ導入に依る生産性の向上とそれに伴う若者の農村へのUターン、林業と製造業のコラボレイション、漁業のうち養殖業の拡大、それらに対する産学官の協力と言う、誰でも考えられることを地道にやって行くしかないと思います。
 詰まり私の持論のかって外国から揶揄されて、日本株式会社の再現です。
 私は今こそ物作りの大切さを見直すべきだと思います。

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G20の野田首相

2011-11-05 12:05:40 | 外交・安全保障
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 皆さんもお気づきの方がおられると思いますが、G20の場で他の国の首脳人達が歓談しているときに、所在なさそうに何となく微笑しながら立っていた野田さんの姿に気付きました。
 これは大きな国際的の会議で、一部の人を除いて今までの日本の首相と同じ姿です。
 これを見る度に、私の惨めな経験を思いだします。
 私の現役のころと海外の様子はだいぶ変わっているかも知りませんか、こんなことまあるかと思って聞いて下さい。
・欧米式の立食パーティーと日本人
 外国では日本のように、幹事の指示で所定の食事の席につき、その挨拶で食事が始まるのと違って、立食のパーティーも良く行われるようです。
 日本では私のように無口なものでも、皆に併せて食事をしたり、酒を注ぎ合ったりして、その内に良い気分になって、少しは口も滑らかになるので何となく間が持てていました。
 然し立食のパーティーではそう言う訳には行きません。
 海外に出張してすぐに気づいたのですが、私たち日本人技術者グループが自然に固まってしまうのです。
 と言うのは技術一本やりの日本人達と土地の人達の話題が違うからです。
 そしてその日本人のグループの中でも私は「壁の花」状態で人の話しを聞くだけという恥ずかしい思いをすることが度々でした。
 何しろ私の経験のない、ゴルフと麻雀の話しばりですから。
 国連に出張して、女性関係の仕事に従事していた日本人の話を聞いたことがあります。
 彼は仕事の関係で女性中心のパーティーに出席したそうです。
 所が話題は猫や犬などペットの話ばかりで、彼も私のように完全に「壁の花」状態だったそうで、彼の秘書からどんな詰まらぬ話でも話題に入らねばと叱られたそうです。
 私は長期の海外出張の帰途の飛行機の中で、外国人と付き合うには英語だけでなく、話の種を豊富に持つべきだと、反省を何時もするのですが、帰ったら仕事にかまけて忘れて仕舞い、また次の出張でまた惨めな思いを繰り返していました。
 そして今は、そんな反省から、国は今や半公用語となった英語教育の推進するのは良いが、外国で良く訊かれやすい日本の歴史、伝統、年中行事などの教育も行うべきだと書いてきました。
・責任者が一言も話さないとして大きな仕事を失った話
 この会話の内容の充実に就いてはさらに厳しい現実を聞いたことがあります。
 私がブラジルに出張中に、大きな石油化学のコンビナート建設が始まり、その設備保全の仕事に、日本では有数の重工業の会社が参加を検討していることを聞きました。
 重工業と言っても、製作や現場工事は専門でも、設備のメンテナンスは殆ど経験が無いために、私の元の会社と援助契約を結ばれ、私の同僚も現地に入って来ました。
 そして結果は失敗に終わりました。
 噂話が好きなブラジルの人達ですから、その理由が私の耳にも入って来ました。
 その理由の一つに、「現地事務所に予定されている所長が、先方との会議に一言も意見が出なかった、それは彼が全く設備保全の仕事を知らないからだ。」と言うのです。
 勿論、私の同僚も会議の席にいたと思うのですが、英語が不得手なことと、(日頃無口でも言うときは言う私と違って)控えめな性格から、所長に代っての会議での発言に気後れしはたのかも知れませんが、この失敗の理由を本人に訊く訳にいかずそのままにしています。
 勿論、噂ですから面白おかしく伝えられているとは思うのですが、「ものを言わないのは知らないからだ」と言う理屈は、私が退職後、海外技術者の技術援助に参加したとき、欧米の技術者が人の主張を押し退けてでも、自分の主張を固守するのからみて、海外では案外通用しているのかも知れません。
・G20と野田首相
 野田さんは日本人らしく控えめな気持ちで、人の会話に割り込むのを遠慮していたのが、最初に書いたように独りポツンとしているテレビの影像となったのでしょう。
 然し彼は会議でどれだけ主張したのでしょう。
 報道によれば、消費税値上げの約束をしたそうで、早速、野党や民主党内野党から批判が出ているようです。
 その他ヨーロッパの金融危機について、条件付きで協力する意向を強調したそうですが、各国の関心はギリシャ情勢に集中し、野田首相が「どこからも反応がなかった」と苦笑していたと報道されています。
 私は欧米に比べて、安定している日本の金融事情を説明して各国もそれを参考にするよう、各国の政府のコントロールの範囲外に飛び出ようとしている投機資金の管理強化くらい訴えても良かったと思うのですが。
 その成否はともかく、言わねば外国の人達は日本や日本の首相がが何を考えているか判らないのですから。

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